じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 近隣のドラグストアの商品棚に、トイレットペーパーが並ぶようになった。この店では2月28日までは在庫がたっぷりあったが、2月29日に突然、高額商品を除いて空っぽになりその状態が続いていたが、3月5日になって、廉価商品を含めて棚に並ぶようになった。但し「1家族1点限り」は継続。
 なお、この店では、マスクと手指消毒剤の品切れ状態が続いているという。

2020年3月6日(金)



【小さな話題】#新型コロナの感染、その後/ #収束 と #終息 の違い

 新型コロナウイルスの感染はさらに広がり、3月5日23時現在で、日本で感染した人は合わせて346人、クルーズ船の乗客乗員が696人、チャーター機で帰国した人が14人で、合わせて1056人になっているという。また、このうち死亡したのは、国内で感染した人は6人、クルーズ船の乗船者6人の合わせて12人となっているという。

 日本の場合、PCR検査を受けられる人が制限されており、某民放によれば、ある自治体関係者は「私のところでは、PCR検査は断っているので、感染者は1名も出ていない」と述べたという。なので、本当のところ、日本人の何名が感染しているのかは全く分からない。

 とはいえ、死者数は、イラン、イタリア、韓国よりは遙かに少ない。日本の高度な医療体制をもってすれば、今後ある程度感染が拡大してもそれほど恐るるには足らないのかもしれない。ネット上ではぼちぼち、感染はピークアウトしつつあるという論調が見られるようになってきた。

 こうした中で、アメリカ国内での感染拡大が気になるところだが、何度か書いているように、アメリカでは低所得者は医療保険に入っておらず、風邪で熱が出た程度では病院にはかからない。感染者数が何万人にも増えても、検査を受けなければ感染者はゼロである。けっきょく、富裕層が感染しなければそのままウヤムヤになってしまう可能性がありそうだ。

 そんななか、政府は5日の対策本部で、感染者の多い中国(香港、マカオを含む)と韓国からの入国者について、日本人を含め2週間、検疫所の所長が指定した場所での待機と、国内で公共交通機関を利用しないよう要請することを決めたという。また、発行済みビザの効力を停止し、旅客機が到着する空港を、成田空港と関西空港に限定するよう要請するとしているという。

 この「要請」というのがどの程度強制力を持つのか分からないが、何で今頃?という気がしないでもない。結果論になるが、1カ月前からそういう対策をとっていればこんなことにはならなかったようにも思う。ま、好意的に解釈すれば、以下のようなことだろう。
今後、国内での感染が早期に終息したとしても、国民の大半は免疫ができていないので、外国から新たな感染者が一人でも入国すれば、再びクラスター感染が広がり、せっかくの終息が無意味になってしまう。そこで、国内での終息と合わせて、海外からの新たな感染者が入るのを防ぐ必要がある。

 但し、その趣旨であるなら、イランやイタリアからの入国についても同様の措置をとる必要があるように思われる。

 ところで、各種記事では、感染拡大がおさまることについて、「収束」と「終息」という2通りの漢字表記が使われている。これについてはNHK放送文化研究所で、使い分けについての明確な説明があった。一口で言えば、
新型肺炎の「完全制圧」の場合には「終息」、(完全制圧ではないにしても)新型肺炎に関する(社会的)状況などがかなり落ち着いてきた場合には「収束」
ということになる。なので、
  • 上掲のトイレットペーパー騒動については、それがほぼおさまれば「収束」
  • 国内感染がある程度おさまって、教育や各種イベント、旅行などに影響が出なくなった状態も「収束」
  • いっぽう、感染者が1名も出なくなれば「終息」
ということになるかと思う。我々が願うのは「終息」だが、現実的には「収束」をめざすほかはない。また、気温の上昇に伴いこの夏までに「終息」しても、次の冬には再発生する恐れがあり、気を緩めてはならない。