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7月11日のブラタモリで、 #163 「葉山?“憧れの葉山”は どうできた??」 という話題を取り上げていた。葉山は10歳の時一度だけ海水浴で訪れたことがある。渋谷から観光バスで日帰り往復。アルバムには「1962年8月17日 葉山一色海岸海水浴」と記されていた。 当時の記憶は殆ど無いが、海で泳ぐことよりも海岸で色々な生物を観察することのほうに関心があった。確か、岩場でウミウシを見つけて持ち帰り、飼育を試みたもののすぐに死んでしまったと記憶している。 番組でも言及されていたように、葉山は鉄道が通っていない。2020年3月14日より、京急線の新逗子駅が「逗子・葉山駅」に改称されたが、駅の位置は変わっていない。葉山方面への鉄道延伸構想もあったが、当時の技術では硬い岩山にトンネルを掘るのが困難で見送られたという。鉄道では不便ということもあって、葉山を訪れたのは私の人生では、写真の1回限りとなりそうだ。 |
【連載】「タモリ×山中伸弥 人体 VS ウイルス〜驚異の免疫ネットワーク〜」(その1) 7月4日に放送された ●NHKスペシャル「タモリ×山中伸弥 人体 VS ウイルス〜驚異の免疫ネットワーク〜」 を録画再生で視た。 新型コロナウイルスについてはこれまでもいろいろな番組を拝見しているが(こちらの連載参照)、一回限りの視聴では難しすぎる内容であっても、繰り返し視聴する中で少しずつ分かるようになった。今回の番組も、過去の別番組の復習的な内容が含まれており、さらに理解を進めることができた。 番組の前半では、自然免疫と獲得免疫のしくみ、今回の新型コロナウイルスがそれらの免疫システムをどう欺いているのかということが、CGや電子顕微鏡写真を使って分かりやすく説明された。 まず、飛沫などを通じて気道に入ってくる飛沫には700万個ものウイルスが含まれている場合もあるが、通常は、気道にある繊毛によって体外に排除されるしくみがある。 気道を通り抜けて肺の奥深くまで侵入すると、ウイルスは、細胞表面にある大きさ10万分の1ミリの突起に接近し、ウイルスの棘を接合させる。この細胞の表面の突起はコレステロールなど細胞に必要な物質を取り込むためのカギの役割をしているが、新型コロナの棘は偽のカギの役割を果たしており、扉のカギを開けて細胞内部に侵入してしまう。 この危機的な状況に対してはまず自然免疫のシステムが起動する。新型コロナに感染した細胞からは警報物質(インターフェロン)が発せられ血流に乗って全身に広がる。そうすると、血管の中の食細胞(好中球)が感染が起きている現場に急行し、異物を丸呑みにする。この段階であれば無症状で済むという。 しかし、今回の新型コロナウイルスには「ORF3b」という遺伝子があり、この働きで警報物質が作られる量が10分の1に減らされてしまう。これにより、ウイルスは大増殖し、わずか2日で1万倍にも殖えてしまうという(=「見せかけの無症状」)。さらに最近、エクアドルで発見されたウイルスは、警報物質の産出量を20分の1に抑えてしまうというから恐ろしい。 ここまでのところで、「見せかけの無症状」者からの感染リスクを防ぐためのマスクの効用が強調された。また「見せかけの無症状」といってもウイルスはどんどん増殖するので肺炎がさらに進行する場合がある。この時に立ち上がるのが獲得免疫のしくみである。 「ORF3b」の働きによりインターフェロンが産出されないという段階で、ウイルスが人体にどういう悪さをしているのだろうか。もし単に、細胞の中に入り込んで増殖し、再び体外に排出されるだけで済むならば、むしろ重症化は起こりにくいはずだ。じっさい、すでに人間と「共生」しているウイルスはインターフェロンが産出されないような何らかのしくみを備えているはずである。このあたりのところが私にはまだよく分からない。 次回に続く。 |