じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 10月5日の朝、リアルタイムレーダーに、兵庫県北部から熊本県まで伸びる直線状の細い雲が映っていた。寒冷前線に伴う雲だと思われるが、これほどはっきりと伸びているのは珍しいように思う。なお、岡山ではこの雲が西から接近中に空が暗くなったが、降水は確認されなかった。

2020年10月4日(日)



【連載】「刺激、操作、機能、条件、要因、文脈」をどう区別するか?(19)セッティング事象とは何か?(5)相互行動心理学

 昨日に続いて、

武藤崇 (1999).「セッテイング事象」の概念分析一機能的文脈主義の観点から一. 心身障害学研究, 23, 1313-146.

についての感想。なおこの論文はつくばリポジトリから無料で閲覧できる。

 武藤論文の137頁からは、Wahler & Fox (1981)に続いて、Morris(1982)の、

Morris,E. K. (1982) Some relationships between interbehavioral psychology and radical behaviorism. Behaviorism,10,187-216.

という論文が紹介されていた。昨日も述べたように、徹底的行動主義の歴史や哲学的背景についてのMorris先生の著作はたいへん有意義であり私も何度か引用させていただいている。

 武藤論文ではまず、
Morris (1982) は、相互行動心理学と徹底的行動主義との関係を検討する中で、セッティング事象と徹底的行動主義者が従来使用してきた諸概念との関連について触れた。
としている。文中の「相互行動心理学」(interbehavioral psychology)というのは、

Kantor, J.R. (1959). Interbehavioral psychology. Granville, Ohio: Principia Press.

に由来している、「行際心理学」と訳した論文もある。

 ネットで「相互行動心理学」というキーワードで検索すると、
  • 園山(1992).相互行動的アプローチ:Jacob Robert Kantorの遺産.中国短期大学紀要,24,127−137.
  • 園山(1993).相互行動心理学の基本概念. 中国短期大学紀要,24,127−137.
  • 園山・小林(1994).相互行動心理学と行動分析における文脈的視座 行動療法発展への示唆. 心身障害学研究,18,179−190.
などがヒットした。
 ちなみに、Kantorは、ウィキペディア英語版では詳しく紹介されているが、日本語版は今のところ存在しない。

不定期ながら次回に続く。