じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



08月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る



 魚を獲るアオサギ。アオサギは水位の低い田んぼで水の中を歩くが、水位の高い濁流の中の魚を獲ることもできる。一度だけ目撃したことがあるが、このような濁流でも魚を見つけるとジャンプして水中に首をつっこんで魚を銜える。同時に羽ばたいて水面スレスレの状態から舞い上がる。一度、動画撮影を試みたこともあったが、カメラを向けるとこちらの方ばかり警戒して動いてくれない。
 写真上は座主川・岡大西門付近、写真下は三野の浄水場付近。いずれの場所でも、特定の同じ個体が同じ場所で魚を獲っているようだ。

2021年8月27日(金)



【連載】ダーウィンが来た!「選 知ってびっくり!カタツムリ大研究」その1

 8月23日にNHK総合で再放送された表記の番組の備忘録と感想。なお初回放送は、2021年6月20日であったようだ。

 番組の冒頭では、カタツムリが日本刀の鋭い刃の上、玉ががクルクル回るそろばんの上でも進むことができ、移動能力は生物界トップクラスと言われているという。

 続いて、いろいろな種類のカタツムリが紹介された。まずは「イセノナミマイマイ」。ウィキペディアには該当項目がないが、ネット上では「ナミマイマイ(Euhadra sandai communis)」というのがあるが、イセノナミマイマイの学名は「Eahadra eoa communisiformis Kanamaru」となっていて別種のようだ。こちらの記事によれば「イセノナミマイマイはナミマイマイに比べ殻皮がざらざらした感じである点、へそ穴のまわりの色帯の幅が狭くくっきりしている点、軟体が弱いだんだら模様をしており黒縦線がないことなどで区別できる。」と記されていた。私が子どもの頃、東京・世田谷で見かけた個体、あるいは岡山でよく見かける個体が、どちらの種であるのか、あるいは別種なのかは分からなかった。
 このほか、貝殻全体に毛のような突起がついた「オオケマイマイ」や、虫眼鏡でようやく分かるくらいの「ベニゴマオカタニシ」、「ヤマタニシ」などが紹介された。
 カタツムリの仲間は世界で約4万種と言われており、その中には世界最大の20cmの殻を持つアフリカマイマイ、カラフルな「コダママイマイ」などが含まれている。殻の形も千差万別で、番組では「アカネマイマイ」、「ミカドギセル」、「アオミオカタニシ」が紹介された。私自身はナミマイマイと、キセル貝の仲間以外は見た記憶がないが、単に区別できていないだけで何種類も見ている可能性はある。

 番組ではさらに、カタツムリのからだのつくりが説明された。
  • 大触覚と小触覚があり、大触覚の先端の黒い点が目。小触覚はニオイや味を感じ取る。
  • 貝殻の出入口のところに呼吸孔がある。これは陸上で暮らすカタツムリ限定。
  • カタツムリの足の裏には縞模様がある。後部から順繰りに収縮させることで前に進める。
  • カタツムリの好物は木の表面につく藻類。口の中から舌のようなものを出してこれを囓り取る。この表面には、生物界最多の1万本以上のヤスリのような歯がついている。
  • カタツムリの移動能力は生物界トップクラス。小枝を乗り越えたり、垂直な幹を上に登ったり、枝から枝に渡ったり、細い蔓の上を移動したりできる。
  • カタツムリは呼吸孔を閉じることで水の中でも30分以上過ごすことができる。
  • そろばんの玉の上を移動できるのは、移動中、強力な粘着力のある粘液を出しているため。日本刀の上でも、刃に当たる部分は体を浮かし隙間粘液で満たすことで移動ができる。
  • 粘液を出すためには水分が必要。なので、雨の日に活発に移動し、晴れた日中は日の当たらない場所で過ごす。
  • カタツムリは殻によって乾燥から身を守る。イスラエルのネゲブ砂漠に棲むシロサバクマイマイは10カ月の間殻に閉じこもって雨を待ち続けることができる。
 ここからは私の感想になるが、子どもの頃、カタツムリを手の上に乗せたりして遊んだ時に、手のひらがベトベトになったことを記憶している、もっとも、今回の番組によれば、寄生虫が多いので、手で触らないほうがよいとのこと。ネットで検索したところ、こちらに、
カタツムリには広東住血線虫という人に感染する危険性のある線虫が寄生します。線虫は、土壌、河川、池などの自然環境に生息する線状の生物です。寄生性の無い種類からカイチュウやギョウチュウなど動物に寄生する種類、植物に寄生する種類など、様々な線虫がいます。
と記されていた。なお、上掲のサイトでは「最も普通に見られるのが殻の直径が2センチ以上になるミスジマイマイ(写真)とヒダリマキマイマイです。」と記されていた。

 カタツムリの好物は、葉っぱかと思っていたが、今回、木の表面の藻類を囓り取っていることを初めて知った。であるなら、雨の日にコンクリート塀の上に集まってくるのも、藻類を食べるためかと思ったが、上掲のサイトによると、
カタツムリは葉や苔などの植物質を餌としていますが、殻を作るためのカルシウム分を補給する必要があるためコンクリート塀から染み出した炭酸カルシウムも食べます。雨の日に住宅のブロック塀で見かけることが多いのはこのためです。
とのこと。なるほど、雨の日になんであんなに集まるのか、謎が解けた。

 次回に続く。