Copyright(C)長谷川芳典 |
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おかやまケンコー大作戦の3年間の事業期間が12月31日に終了した。 最終年の2021年には4回の仮想ウォーキングラリーが行われ、最終結果は画面の通りとなった。
4月以降も何らかの健康増進事業が新たに開始されるということだが、引き続き、ウォーキングの成果が反映されるような内容にしてもらいたいところだ。 |
【連載】瞑想でたどる仏教(25)魔事境 昨日に続いて、NHK-Eテレ「こころの時代」で、4月から9月にかけて毎月1回、合計6回にわたって放送された、 ●瞑想でたどる仏教 心と身体を観察する のメモと考察。 前回までのところで、瞑想中に起こるマイナスの反応として、煩悩、思覚、業相境に言及してきた。『摩訶止観』ではもう1つ、「魔事境」が生じることがあるという。 魔事境は瞑想中に現れる幻覚であり、煩悩や業相境に比べると魔事境を起こす人はそれほど多くはない。誰でも起こりうるが誰でも起こすというわけではない。但しそれを起こすと大変で、その人の心を壊すと言われている。蓑輪先生がご存じの例では、小さい頃から瞑想をしていた人が、ある時からヘビが現れるようになり、瞑想以外の時間でもじぶんの周りにヘビがまとわりついているように感じるようになったとのことであった。 魔事境で特に厄介なのは「天魔」であり、代表的な例としては以下のようなものがある。
ここからは私の感想・考察になるが、魔事境に挙げられている魔物や妖怪のようなものは、あくまで当人が過去の体験・記憶を合成した幻覚であり、曖昧なイメージを、既成の宗教的概念に対応させて言語化しているだけのように思われる。それゆえ、宗教的な前提にとらわれている人、CGを駆使した映画にはまっている人、あるいはRPGで日々モンスターと戦っているような人で顕著に表れるものではないかと思われる。但し架空の存在を信じない人でもヘビの実物には接しているゆえ、ヘビにまとわりつかれるというような幻覚が生じることはありうる。 幻覚が生じるのは、過度な睡眠不足、感染症の重症化、臨終間際などいろいろ考えられる。修行僧は過酷な環境で体を酷使しているため、当然、そのような幻覚が生じやすくなるものと思われる。但し、脳の器質的な疾患や統合失調などが原因となる場合もありうるので、宗教的な手段だけで解決しようとするのは危険であるように思う。 次回に続く。 |