Copyright(C)長谷川芳典 |
※クリックで全体表示。 |
1月26日(木)は津山線快速列車で津山まで行ってきた(1月27日、及び翌日以降の楽天版参照。) 写真は津山駅地下通路にあった『SAKU美SAKU楽』のポスター。たくさん貼られていることから、『SAKU美SAKU楽』が津山観光の期待の星になっていることが見て取れる。 |
【連載】ChatGPTの親近感とデタラメ度(6)日本語の知識は豊富 昨日に続いて、ChatGPTの話題。 昨日の日記で、人物に関するChatGPTの知識はかなりいい加減であり、時には呆れてしまうほどだと述べた。しかしそのいっぽう、日本語についての知識はかなり豊富であり、また、複雑な日本語の質問を正確に「理解」したり、正確な日本語で回答する力があるように思う。 以下、日本語に関連した「会話」内容の一部を記す。 ●日本語についての質問です。つぎの2つの文は、どのような異なる印象を与えていますか? (1)象は鼻が長い。 (2)鼻は象が長い。 回答は、 (1) 象は鼻が長い - この文は、象が鼻が長いことを特徴づけているという印象を与えます。であった。もっとも回答内容は(1)と(2)で同じことを言っているようにも見える。私個人の考えとしては、
次に、 ●日本語の俳句についての質問です。次の4つの俳句は、どのような異なる印象を与えていますか? A)米洗う前に蛍が一つ、二つ B)米洗う前を蛍が一つ、二つ C)米洗う前へ蛍が一つ、二つ D)米洗う前で蛍が一つ、二つ これに対する回答は、 A)米洗う前に蛍が一つ、二つ - この俳句は、米を洗う前に蛍が出現しているという印象を与えます。この俳句には、時間の順序や進行を表している「に」が使用されています。となっていた。ちなみに、私個人の印象としては、
続いて、外国人には分かりにくいと思われる「笑い声の違い」について質問してみた。 ●日本語では笑い声を以下のように表現することがあります。違いが分かりますか? (1)わっはっはっ。 (2)いっひっひっ。 (3)うっふっふっ。 (4)えっへっへっ。 (5)おっほっほっ。 回答は、 (1) "わっはっはっ"は、普通の笑い声を表します。というものであった、私個人の語感としては、 (1)わっはっはっ。→人前で大声で笑う時の普通の表現。 (2)いっひっひっ。→悪巧みが成功した時のずる賢い笑い (3)うっふっふっ。→目立たないように笑い声を押さえて笑う場合。 (4)えっへっへっ。→失敗した時などの照れ笑い。 (5)おっほっほっ。→上流階級の女性の笑い方。 という印象があるが、これらが正解かどうかは分からない。 さらに、会話表現について尋ねてみた。やりとりは以下の通り。。 ●朝食を食べていなかったとします。「あなたは朝食を食べていませんでしたね?」と訊かれたら「はい」と答えますか?それとも「いいえ」と答えますか? 【ChatGPT】「はい」と答えます。 ●英語では「No」と答えますね。なぜ反対の答えになるのでしょう? 【ChatGPT】日本語と英語では、「肯定」と「否定」が逆になっているためです。英語では、「Yes」が肯定、「No」が否定となりますが、日本語では「はい」が肯定、「いいえ」が否定となります。そのため、同じ質問に対して、英語と日本語では、答えが反対になります。 ●日本語では「朝食を食べていないこと」を肯定するので「はい」、英語では朝食の存在を否定するので「No」になるのではありませんか? 【ChatGPT】そうですね。確かに、日本語では「朝食を食べていないこと」を肯定するために「はい」を、英語では「朝食の存在を否定」するために「No」を使うことができます。そのため、質問に対して、英語と日本語では、答えが反対になります。 ●日本語と同じような答え方をする言語は他にもありますか? 【ChatGPT】日本語のように「肯定」と「否定」が逆になっている言語は他にもいくつかあります。例えば、中国語や韓国語もそのような答え方をする言語の一つです。中国語では「是」が肯定、「不是」が否定、韓国語では「◆」が肯定、「■」が否定 となります。【←韓国語のハングルは◆と■で表した】 ●ロシア語はどうですか? 【ChatGPT】ロシア語も日本語のように「肯定」と「否定」が逆になっている言語の一つです。ロシア語では「да」が肯定、「нет」が否定となります。 ●ロシア語で「朝食を食べていませんでしたね?」と訊かれた時、食べていない人は「да」と答えますか? 【ChatGPT】ロシア語で「朝食を食べていませんでしたね?」と訊かれた場合、食べていない人は「да」と答えることになります。ロシア語では「да」が肯定、「нет」が否定 となっているため、質問に対して「yes」に相当する答えとして「да」を使用することになります。 今度は形容詞の使い方について、質問。 ●「美しい」の過去形は「美しかった」なのに、「きれい」の過去形が「きれいかった」にならないのはなぜでしょうか? 回答は、 「美しい」と「きれい」は、同じような意味を持つ言葉ですが、形容詞の活用形が異なります。「美しい」は、形容詞の「-い」型ですので、「美しかった」のように「-かった」をつけることで過去形を表します。 一方、「きれい」は、形容詞の「-な」型です。「きれい」は過去形を表す場合「きれいだった」となり、「-かった」をつけることはできません。 このように、日本語においても形容詞の活用形によって過去形を表す方法が異なることがあります。 さらに、色を表す形容詞について質問した。会話内容は以下の通り。 ●「赤い」や「青い」の過去形は「赤かった」「青かった」ですが、「黄色い」や「茶色い」の過去形を「黄色かった」「茶色かった」と表すのは一般的ではありません。なぜでしょうか? 【ChatGPT】「赤い」や「青い」のような基本的な色の形容詞は、「-かった」をつけることで過去形を表すことができます。一方、「黄色い」や「茶色い」のような色の形容詞は、過去形を表す場合、「黄色だった」や「茶色だった」のように「-だった」をつけることが一般的です。 これは、「赤い」や「青い」などの基本的な色の形容詞は、直接物事を色で描写するために使用されるため、過去形を表す際に「-かった」をつけることが一般的になっているためです。 ●緑色は基本的な色ですが、なぜ「緑い」とは言わないのでしょう? 【ChatGPT】「緑色」は基本的な色の一つですが、「緑い」という形容詞は一般的には使用されません。その代わりに、「緑」という形容詞として使用します。 これは、「緑」は日本語においては、特に植物や草などの色を表すために使用されることが多いためです。それに対して、「赤」や「青」などの基本的な色は、多種多様な物事を色で描写するために使用されます。 以上挙げたやりとりの中には、一部、検証が必要な記述もあるが、日本語に関する知識は相当レベルが高いように思われた。なお最後の話題「きれい」に関するやりとりから見て、ChatGPTでは「きれい」は形容動詞ではなく形容詞の一種として分類しているようであった。ま、学校では形容動詞というのを習うものの、本当に形容動詞という概念が有用なのかどうかは分からないところがある。 不定期ながら次回に続く。 |