じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 2月9日の朝、いつものように楽天版じぶん更新日記の更新報告をツイッターに投稿しようとしたところ、「ツイート送信の1日の制限回数を超えています。」というエラーが出て投稿できない状態になっていた。早朝の、この日の1回目のツイートなのに制限回数を超えているとは何ごとだと思ったが、予約ツイート機能で数分後に設定したところ、どうやらうまくツイートできたようだ。なお、リツイートについては制限は受けていない。
追記]2月9日の朝8時半には、このトラブルは解消した模様。

2023年2月9日(木)



【連載】ChatGPTの親近感とデタラメ度(11)行動分析学について尋ねる(1)

 2月7日に続いて、ChatGPTの話題。

 今回は行動分析学に関するやりとりについて取り上げる。結論から言えば、一部のテーマについてはかなり正確な回答を得ることができたいっぽう、全くデタラメな内容になることもあり、行動分析学関連授業のレポートや答案作成に不正利用した場合には、大幅減点で不合格になる可能性が高いように思われた。

 まず、
行動分析学会について教えてください。 と尋ねたところ、
「行動分析学会」は、行動分析に関する学術研究や教育、倫理的な基準を推進するための団体です。行動分析学会は、行動分析に関する学術的研究を推進するために、学術的なジャーナルや会議、研究グループなどを運営しています。
行動分析学会は、行動分析に関する教育やトレーニングを提供するために、資格認定プログラムを提供しています。これには、認定行動分析士(BCBA)、認定行動分析専門家(BCaBA)、認定臨床行動分析士(CCBA)などがあります。
行動分析学会は、行動分析に関する倫理的な基準を推進するために、倫理委員会を設けており、行動分析に関する倫理的な問題に対応するための指針を提供しています。
行動分析学会は、主に米国に拠点を置く団体で、1970年に設立され、世界中に支部を持ち、行動分析に関する研究や実践を推進している.
という回答があった。アメリカの行動分析学会についての説明であり、一部疑わしい箇所もあるが、それほど的外れでもなさそうだ。

次に、日本の行動分析学の発展・普及に多大な貢献をした人物について尋ねたところ、
日本の行動分析学の発展・普及に多大な貢献をした人物には、高田裕子先生、藤田恒夫先生、藤田和夫先生などが挙げられます。
高田裕子先生は、日本の行動分析学界で最も重要な人物の一人で、日本において行動分析学が本格的に研究・教育されるきっかけを作り、多くの行動分析学者を育てました。彼女は、行動分析学の理論・実践を結びつけることによって、行動分析学が日本において広く認知されるように尽力しました。
また、藤田恒夫先生、藤田和夫先生は、日本において行動分析学が本格的に研究・教育されるきっかけを作り、多くの行動分析学者を育てることに貢献しました。彼らは、特に、関係性を重視した行動分析学の理論・実践を展開し、日本において広く認知されるように尽力しました。
というまことに意外な回答となった。人の名前を覚えることを苦手としている私ではあるが、高田裕子というお名前は初耳であった。藤田恒夫、藤田和夫についても、よく似た名前の心理学者なら知っているものの、ズバリその名前の研究者については思い浮かばない。そこで以下のようにやりとりを重ねた。

高田裕子という行動分析学者は存在しないと思いますが。
【AI】ご指摘の通り、高田裕子先生は存在しない人物であるため、誤りでした。日本の行動分析学の発展・普及に多大な貢献をした人物として、高田正之先生、藤田恒夫先生、藤田和夫先生などが挙げられます。高田正之先生は、日本において行動分析学が本格的に研究・教育されるきっかけを作り、多くの行動分析学者を育てました。彼は、行動分析学の理論・実践を結びつけることによって、行動分析学が日本において広く認知されるように尽力しました。
高田正之、藤田恒夫、藤田和夫というお名前の行動分析学者も存在しないと思いますが、どこの大学の研究者でしょうか?
【AI】申し訳ございません、前回の答えが誤りでした。高田正之、藤田恒夫、藤田和夫 という名前の行動分析学者は存在しません。 行動分析学の発展・普及に貢献した日本人の研究者については、それぞれの研究分野や研究者の背景によって異なります。 行動分析学が日本で研究されるようになったのは、1960年代以降で、大学や研究所などで行動分析学に関する研究が進められ、多くの研究者が育ってきました。
佐藤方哉先生は日本の行動分析学の草分けの一人だと思いますが。
【AI】ご指摘の通り、佐藤方哉先生は日本の行動分析学において重要な役割を担った研究者の一人です。彼は、日本における行動分析学の専門家として、教育、医療、福祉などの分野で多くの貢献を残してきました。特に、彼は、言語行動療法としての行動分析学の方法論を確立し、多くの臨床心理士や療育士などに普及・啓蒙しました。
杉山尚子先生は、日本の行動分析学の発展にどのように貢献されましたか?
【AI】杉山尚子先生は、日本の行動分析学において重要な役割を果たしています。彼女は、日本での行動分析学の普及と発展に力を尽くしており、多くの研究や著作を通じて、行動分析学の概念と方法を多くの人々に伝えています。
杉山先生はまた、日本の行動分析学者コミュニティの構築と発展にも寄与しています。彼女は、日本行動分析学会の創設メンバーの一人であり、現在も会の評議員として活躍しています。さらに、行動分析学に関連する学術雑誌の編集にも関わっており、行動分析学の研究成果を共有する場を提供しています。
以上から、杉山尚子先生は、日本の行動分析学の発展に多大な貢献をされていることが確認できます。


 そこで全く蛇足ながら、

長谷川芳典先生は、日本の行動分析学の発展にどのように貢献されましたか?

と質問してみた。予想された回答は「長谷川芳典先生は、すでに引退され隠居人を名乗っておられます。大した貢献はしていません。」あたりかと思ったが、実際は、
長谷川芳典先生は、日本の行動分析学において重要な役割を果たしています。彼は、行動分析学の概念と方法を日本語に翻訳・発信することで、日本の行動分析学の普及と発展に貢献しています。
長谷川先生はまた、日本での行動分析学の研究と実践にも寄与しています。彼は、行動分析学を活用した教育や心理療法などの支援に従事しており、多くの人々の行動問題を解決するために貢献しています。
さらに、長谷川先生は、行動分析学者コミュニティの構築と発展にも関わっています。彼は、日本行動分析学会の評議員を務めたこともあり、行動分析学の発展に向けての様々な取り組みに従事しています。
以上から、長谷川芳典先生は、日本の行動分析学の発展に多大な貢献をされていることが確認できます。
となった。わっはっは。上掲のAIによる評価が永遠不滅であることを祈る。このことに限らないが、□□のところに自分の氏名を入れて、

□□先生は××学会の発展にどのように貢献されましたか?

というように質問をすれば、現時点でAIが自分をどう評価しているのかを調べることができる。それにしても、私自身についての評価は身に余る光栄であった【←そんなことで自己満足していていいのだろうか?】。




 続いて、行動分析学やその発展型のいくつかの基本概念について質問してみた。これらの質問は、行動分析学関連授業のレポートや期末試験の解答として不正利用される恐れがあり、厳密にチェックしておく必要がある。

スキナーが創始した行動分析学の基本概念に「随伴性」があります。随伴性とはどういうことですか?

回答は、
スキナーが創始した行動分析学において、「随伴性」とは、行動が環境との相互作用によって維持されることを意味します。すなわち、行動が環境によって引き起こされ、維持されるために必要な条件(例えば、報酬や刺激など)を提供することです。行動分析学は、随伴性を利用して、行動を変えるための介入を設計することができます。
というものであり、私が採点するならば55点/100点といったところか。

続いて、
行動分析学の基本概念である「オペラント」と「レスポンデント」の違いについて説明してください。
オペラント(Operant)は、行動に対して結果が付加されることによって変化する可能性のある行動を指します。一方、レスポンデント(Respondent)は、特定の刺激に対して反応する行動を指します。簡単に言うと、オペラントは自己の行動によって結果を引き起こす行動で、レスポンデントは外的な刺激に対して反応する行動です。
「オペラント」と「レスポンデント」は行動(反応)を二分するような概念ではないという考え方があるが、ま、従来からの一般的な説明を踏襲したものとしては80点/100点といったところだろうか。

さらに、
行動分析学の概念である「ルール支配行動」について説明してください。
という質問に対しては、
行動分析学では、「ルール支配行動」という概念があります。これは、人間や動物が社会的な環境において、社会的な規則や規範に従って行動することを指します。
例えば、道路に沿って歩くことは、道路の規則に従っていると言えます。また、仕事場での行動については、その職場における規則や規範に従っていると言えます。
これらのルール支配行動は、社会的な環境において、言語や文化などの社会的な要因によって形成されます。それらは、行動に対して結果が付加されることによって、学習されることができます。そして、それらの学習された行動が日常の生活において、継続的に使用されることによって、社会的な環境に適応することができるようになります。
という回答になったが、これは「ルール支配」というのを「決まりを守ること」というように解釈した誤答であり、30点/100点で不合格となるだろう。

 次回に続く。