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 【小さな話題】
 
 最近体験した各種の「じぶん更新」(=新しく知ったこと、体験したこと)。
 
1ピクセル反転パズル
 6月18日頃、ツイッター上で面白いパズルを見かけた【上掲参照】。数式の一部に変更を加えて等式を成立させるというパズルはこれまでもいろいろ見かけたことがあるが、電光掲示板で表示された数式のうちの1ピクセル分だけを反転させるというようなパズルは今回が初めてだったかもしれない。
 一晩考えてみたが私には解くことができなかった。LINEで某家族に尋ねてみたところ、しばらくして正解を教えてもらうことができた。私もそろそろ、パズル愛好界から引退する歳になってきたようだ。
 その後、6月18日頃には、みゆさん【「ふわふわ練乳erピンク女子を装ったガラパゴ数学 @Galapagothmetic の開拓者」という他者からのつぶやきもあり】という方が、今度は、
 
 (|+|)8=(|+|)×8
 
 というパズルを考案された。こちらも一晩考えても分からなかったが、たまたまNHK朝ドラ『らんまん』の主題歌が耳に入り、正解にたどりつくことができた。
 
 上記2問の正解が分かってしまったあとで改めて考えてみると【以下、ネタバレあり】、
 
 ↓↓↓↓↓
 
 
 
 
 そもそも電光板のような表示で1ピクセルだけ反転させることができるのは、以下の4通りに限られる。このことを念頭に置いた上で、パズルの問題の数式をいじってみれば簡単に正解に辿り着くことができる。
 
「|」を「!」に書き換える。
「|」を「i」に書き換える。
累乗のような小さな「8」を「3」に書き換える。
「数列に小数点を付け加える。もしくは取り除く。
 このうち3.は電光板の大きさにもよるので必ず書き換えられるわけではない。
 4.を利用したパズルとしては、例えば、
 
 | |×|0=||
 
 を、
 
 |.|×|0=||
 
 と書き換えることで等式を成立させることができる。もっともフランスなどでは小数点はコンマで表すそうなので、万国共通のパズルにはならない。
 
 
藤井聡太七冠の「毒饅頭」
 6月20日に行われた将棋の将棋の第71期王座戦挑戦者決定トーナメント(挑決T)2回戦で、藤井聡太七冠が村田顕弘六段に大逆転勝ちしたことが話題になっている。この対局で面白いと思ったのは、終盤に藤井聡太七冠がはなった「△6四銀」や「△5九金」が、AIが推奨する最善手では無かったということである*[※]。
 私が理解している限りでは、AIというのは、相手がミスをせずに最善の手を指すということを前提にして次の候補手を推奨する
ことになっている。しかしこの場面ではすでに村田六段が勝勢となっていて、藤井七冠が最善手で応じても挽回は不可能であったようだ。ということで藤井七冠が選んだのは、相手が最もミスを犯しやすい手であった。将棋界ではこういう手は「毒饅頭」と呼ばれているようである。
 [※}ABEMAの動画を観たところ、「△5九金」についてはAIの推奨する最善手であったようだ。
 
 これまで藤井聡太七冠と言えば、AIが予想する最善手ばかりを指すと思っていたが、敗勢濃厚の時にこういう手も指せるということになれば普通のプロ棋士ではまず勝ち目はない。
 ちなみに王座戦決勝Tの次の対戦相手はレジェンド羽生九段になることが決まっている。今期いちばんの名勝負が期待される。
 
 
大関・霧島
 五月場所で好成績を挙げた霧馬山が大関昇進確実であるとは思っていたが、スポーツニュースを全く視ていないため、いつそれが決定され、使者からの伝達が行われるのかは全く知らなかった。
 そろそろその時期かと思ってネットで検索したところ、伝達式はずっと前の5月31日に行われていたことが分かった。またこれに伴って、霧馬山は『霧島』の四股名を継承することになったという。ウィキペディアには、このことについて以下のようなエピソードが記されていた。
 
2023年5月場所終了後に大関昇進が決まった時、師匠の陸奥親方が自身の現役時代の四股名である「霧島」を与えようと話を持ちかけたところ、本人からの返答は「それはいいです」だったという。この返答を聞いた陸奥親方は最初、四股名の襲名を断られたのかと思って落胆したが、本人は「それは良いです」と言って喜んでいたのであった。
確かに日本語の「いいです」には「要りません」と「良いです」という、正反対の意味があるからややこしい。なお、元の「霧馬山」という四股名は「霧島」の「きり」と、双葉山「ばやま」からとったものであり、このままでもスゴい名前であった。 次の場所では、新大関・霧島に続いてどの関脇が大関に昇進するのか、また朝乃山、金峰山、北青鵬などがどこまで優勝戦線に残れるのか、見所が多い。
 
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