じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 10月20日の朝は雲が多かったものの、前日に引き続いて、備前富士(芥子山)の山頂から太陽が昇る『ダイヤモンド備前富士現象』を見ることができた。


2023年10月20日(金)



【小さな話題】帯状疱疹

 最近、少なくとも2つの番組で、帯状疱疹の話題が取り上げられた。 最近、発症する人が増えているということと、高額なワクチンを接種したほうがよいのかどうかを判断するために視聴した。  まず、NHKのクロ現代では、以下のような内容が伝えられた【表現は一部改変】。
  • 帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症するとされている。
  • 帯状疱疹の発症には水疱瘡のウイルスが深く関わっている。水疱瘡のウイルスが神経を通って外に出ようとすることで痛みが発生し発疹となる。
  • 水疱瘡が治っても一部のウイルスはずっと体内に潜んでいる。その活動は免疫により封じ込められているが、年を重ねるにつれ免疫力が次第に落ちていくことで発症する。
  • 以前は、子どもが水疱瘡に罹ることで、濃厚接触した親の世代はブースター効果が免疫力が強められていたが、現在では水疱瘡に罹る子どもが減ったためその効果が得られなくなってきた。
  • 帯状疱疹発症には、がん・糖尿病・感染症・ストレス・過労・自己免疫不全などのリスクがある。気付かぬうちに悪化し、重要化すると神経痛・しびれ・マヒ・失明することもある。
  • 50歳以上で帯状疱疹にかかった人の2割に後遺症が残る。過度に増殖したウイルスが神経を激しく傷つけるためという。最大の問題は痛みであり、これにより生活の質が低下すること。
  • 帯状疱疹の治療開始は72時間以内に行うことがポイント。早期発見の方法は「発疹と痛みが同時にある」「症状が体の片側に出る」など。
  • 日本では2種類の帯状疱疹ワクチンがあるが、最近承認された不活化ワクチンは高額。人によっては副反応の可能性もある。
 いっぽう、テレ東の「60秒」では、以下のような内容が伝えられた【表現は一部改変】
  • 帯状疱疹は、いま、コロナやインフルエンザとともに要注意の病気。いま、これを発症する人が増えている。
  • 帯状疱疹とは顔や体に帯状の水ぶくれなどが現れる病気で重症化すると激しい痛みなどに苦しむこともあり、80歳までに3人に1人が発症すると言われている。
  • 【感染症に詳しい久住医師による60秒解説】子供の頃の水ぼうそうのウイルスが体内に潜んでいるが免疫で抑えておりその抑えが効かなくなると発病する。理由は2つ考えられる。
    1. コロナによるストレスでの免疫低下。理由は分かっていないが、コロナにかかったことがある人は2割ほどかかりやすいと言われている。
    2. 高齢化社会。免疫の低下した高齢者が増えていることで結果的に発症者の数が増えている。
  • 治療法:効果的なのは抗ウイルス薬の服用で発疹が出て3日以内の服用で多くは跡形なく治るとされているが、症状は痛みからきて4〜5日で水疱ができるため判断が難しく治療が遅れることもある。50歳以上の発症者では2割ぐらいの人で後遺症が出る。
  • 予防方法:現状は2種類のワクチンがある。2020年から打てるようになったものは効果が高い。従来からある生ワクチンは、接種回数1回、効果持続が約5年、予防効果約50%であるのに対して、不活化ワクチンは、接種回数2回、効果持続は10年以上、予防効果90%以上とされている。
  • ワクチンは免疫低下の50歳以上が対象となるが今年から18歳以上の発症リスクが高い人も打てるようになっている。
  • 久住医師が勤務する「ナビタスクリニック立川」での不活化ワクチン接種の費用は2回で4万円以上だが立川市は50歳以上が対象で1回あたり1万円の助成金が至急されるという。高額ワクチンのため都内のほとんどの市区町村が助成金制度を用意しており、全国でも300以上の自治体が費用補助をしている。
  • 帯状疱疹ワクチンはインフルエンザワクチンと同日に接種が可能だが、コロナワクチンは2週間間隔をあけなければならない。帯状疱疹は水疱瘡の経験があれば誰でも発症リスクがあり、多くは高齢者だが10代でもストレスなどで発症することがあるという。

 ここからは私の感想・考察になるが、まず、私が理解した限りにおいては、帯状疱疹は他人から感染する病気ではなく、自分自身の免疫力低下によって発症する病気であるということだ。なので、手洗いやマスク着用を励行しても防ぐことはできない。また、水疱瘡流行地域を旅行したからといって発症するわけでもない。いちばんの予防法は、ストレスの無い規則正しい生活、栄養バランス、適度な運動などを通じて免疫力を維持することかと思う。
 ま、そうは言っても、加齢による免疫力の低下は防ぐことができない。私の場合、大学院生の頃に一度、偏頭痛がなかなか治らず診てもらったところ、頭頂部に発疹があり、「二度目の水疱瘡」と言われたことがあった。これがおそらく帯状疱疹ではなかったかと思われる。その後は同じ症状は一度も出ていないが、突発型の偏頭痛は、今でも起こることがある。こちらの記事によれば、「片頭痛」と「帯状疱疹ウイルス」には密接な関係があるようなので、帯状疱疹発症の一歩手前の状態は何度も起こっている可能性がある。もっともそういう時でもウォーキングコースに出かけると偏頭痛が消えることが殆どであり、直ちに通院するほどでは無さそう。

 ま、そうは言っても、年々、加齢にともなう発症リスクが高まっていることは確かだ。しかし、ネットで調べた限りでは、岡山市でワクチン接種の助成が行われているという話は見当たらず、今のところ接種費用は1回あたり22000円、2回で44000円というようにかなり高額になっている。助成の開始を待つか、それとも予防第一で44000円を払うか、なかなか決断できない。