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帰省先では認知症予防のため囲碁ソフトで遊ぶことが多い。もっとも定石を学んだことのない私のレベルでは、置き碁4子のハンディをつけてもらってもなかなか勝てない(レベル「最上級」、定石ファイルと布石ファイルを使用)。 そんななか、初めて62目差で圧勝することができた【私が黒番】。4子置きでは2022〜2023年末年始以来の圧勝であった。 なおこの囲碁ソフトはノートパソコンにインストールしているので自宅岡山でも遊ぶことができるのだが、岡山では他にすることが多く、遊んだことは殆ど無い。 |
【連載】笑わない数学(9)1+2+3+4+…=−1/12(3)総和法/ゼータ関数の解析接続/カシミール効果/『超弦理論』の10次元説 昨日に続いて、1月29日にNHK総合で初回放送された、『笑わない数学 シーズン2』: ●1+2+3+4+…=−1/12 についてのメモと感想。 昨日の終わりのところで、19世紀に入ると数学者たちは、 ●発散する無限級数は、和を考えることに意味はない。 と考えるようになったと述べた。 しかし1890年代には、この考えに挑戦状をたたきつけた数学者が現れた。 その一人がエルネスト・チャザロ(1859-1906)であり、チェザロ総和法という特殊な計算法を編み出した。ウィキペディアによればこの総和法は、 解析学におけるチェザロ総和法(チェザロそうわほう、英語: Cesaro summation)とは無限級数に「和」と呼ばれる値を結びつける総和法の一種である。無限級数が通常の意味で収束して値 A を持つならば、その級数はチェザロの意味でも総和可能であり、同じ A をチェザロ和として持つ。チェザロ和の重要性は、収束しない級数のなかにもチェザロ和が矛盾なく定義できるものがありうるという点にある。ただし、たとえば無限大に収束する正項級数などはいかなる場合も有限の値の和を持つことはない。と説明されている。放送でも紹介されていたように、この計算法を用いると、グランディ級数の和は1/2であることを導き出すことができる。 さらに、『アーベル総和法』や『ボレル総和法』と呼ばれる別のテクニックを使って、
そしてインドの魔術師と呼ばれるシュリニヴァーサ・ラマヌジャン(1887-1920)が考案した『ラマヌジャン総和法』によって、 ●1+2+3+4+・・・=−1/12 が導き出されたのであった。この無限級数は解析学のテクニックを駆使することで、 1+2+3+4+・・・=−1/12+∫tdt 【tは0から∞まで】 というように、『コア』と呼ばれる「−1/12」という部分と、発散する部分とに数学的に分離できるという事実が背景にある。このうち発散する部分は『コア』よりある意味では重要ではないとされた。 さらにラマヌジャンと同じ結論は、『ゼータ関数正規化法』という別の方法を使っても導かれることが分かった。ここでゼータ関数とは、 ●1+1/2s+1/3s+1/4s+・・・=ζ(s) 【但し成立するのはsの実部が1より大きい場合】 のことであるが、範囲外のs=−1を代入すると左辺は、「1+2+3+4+・・・」となり、また右辺はζ(−1)=−1/12が求められるという。 以上について尾形さんは、「数学者の気持ちは分かるがちょっと理屈をこねすぎなんじゃないか? 何かいいことがあるの? 数学者の単なる自己満足なんじゃないの?」と疑問を投げかけた。これに対しては物理学の世界で、
ここからは私の感想・考察になるが、番組の終わりのあたりで出てきた『解析接続』や『ゼータ関数』は、高校理系卒レベルの私には殆ど理解できない内容であった。 番組の公式サイトの中で期間限定で公開されているノートによれば、
『カシミール効果』についての『ノート』に補足説明があった。それによれば、『カシミール効果』は理論物理学では『プラナの和公式』を利用して説明される。この式を1次元カシミール効果にあてはめると、 ●1+2+3+4+・・・=−1/12+∫tdt 【0〜∞まで】 となり、単位等を別にしてざっくり言えば左辺は金属板の間の空間エネルギー、積分の部分は金属板の外の空間エネルギーにあたる。よってその差である−/12が金属板に働く引力に比例する値になる【但し三次元の場合は、1/120に比例】このあたりは何となく理解できた。 いちばん最後に出てきた『超弦理論』の10次元説についても補足説明があり、
●この世界は10次元の時空でできており、格子充填よりも密度が大きい非格子充填が存在することで時空に歪みが生じて、物質が誕生した。 なんていうことになると面白い。 |