じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 NHK-BSP4Kで、5月31日の21時から映画『アラビアのロレンス 完全版』を放送していた。
 この映画は以前にも観たことがあったが、その後モロッコを旅行した際に見学したアイト・ベン・ハドゥこちらも併せて参照】がこの映画のロケ地の1つになっているという話を聞いたので、どのシーンのロケとして使われているのか、何度も早回ししてチェックしてみた。しかし、どこにも、これぞアイト・ベン・ハドゥだと思われるような風景は映っていなかった。
  • 写真中段はアイト・ベン・ハドゥの要塞。
  • 写真下は遺跡の壁に貼られていたロケ地の実績表。但し当該の映画の公開日は1962年ではなく1965年となっていた。
いずれにせよ、アイト・ベン・ハドゥがロケ地になっているというシーンは見つからず、誰も検証しないまま、又聞きで流布されているだけかもしれない。

 念のためCopilotに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
アイト・ベン・ハドゥは確かに映画『アラビアのロレンス』(1962年)のロケ地の一つですが、具体的にどのシーンで使われたかについては明確な情報が少ないようです。ただ、この集落はその独特な城塞構造と砂漠の風景から、映画の壮大な戦闘シーンや隊商の移動シーンなどに適していた可能性があります。


 また、ChatGPTの回答は以下の通り。
映画『アラビアのロレンス』(1962年)の撮影において、モロッコのアイト・ベン・ハドゥはロケ地の一つとして使用されました。この集落は、ワルザザート近郊に位置する日干しレンガ造りの要塞村で、1987年にユネスコの世界遺産に登録されています。その独特の景観から、数多くの映画の撮影地としても知られています 。
ただし、『アラビアのロレンス』のどの具体的なシーンがアイト・ベン・ハドゥで撮影されたかについては、明確な情報が見つかりませんでした。映画の主要な砂漠のシーンは主にヨルダンで撮影されており、例えばワディ・ルムやジョベル・ツバイクなどが使用されています 。

2025年06月4日(水)




【連載】チコちゃんに叱られる! 「はんぺん」
 昨日に続いて、5月30日初回放送の『チコちゃんに叱られる!』のメモと感想。本日は、
  1. 金(きん)ってなに?
  2. なぜ子どもは内緒話をする?
  3. はんぺんってなに?
という3つの話題のうち、3.について考察する。

 放送でははんぺんは「サメのふわふわケーキ」が正解であると説明された。魚の加工食品について研究している西川正純さん(宮城大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. はんぺんはサメの肉で作られている。
  2. サメの肉は江戸時代から食べられている。
    • 江戸時代、鎖国中の日本は、長崎・出島で現在の中国にあたる国と貿易をしていた。
    • 日本からの輸出品として人気だったのは、煎海鼠(乾燥させたナマコ)、干鮑、鱶ひれの3つで『俵物三品』と呼ばれていた。俵物三品は超高級品で金銀の代わりに輸出されており幕府の財源として重宝されていた。
    • 高級品のフカヒレを集めるため、サメの産卵場を中心に、サメ漁を行う『サメ場』が全国各地で作られるようになった。
    • フカヒレを切り取った残りのサメの肉はアンモニアのもとになる尿素が多いため、腐りにくいが臭みが強いという特徴があった。
    • そこで、サメ肉の臭みを抑えた料理が各地で誕生した。放送では『サメのすくめ』(青森県)、『モロの煮つけ』(栃木県)、『サメの煮こごり』(新潟県・上越地方)の3点が紹介された。
    • こうしたサメ料理の1つとして『はんぺん』が生まれ、これまでにない食感から江戸で大人気になった。

 はんぺんがフワフワになる秘密はサメの肉にある。放送では老舗のかまぼこ店【映像から『神茂』であると判明。URLが「hanpen」というのがスゴい!】の協力によりはんぺんの製造工程が紹介された。
  1. はんぺんにサメは欠かせない。江戸時代から300年以上はんぺんを作っている。
  2. はんぺんをフワフワにする一番のポイントはヨシキリザメ。ヨシキリザメは身質がやわらかくて空気を含みやすいのではんぺんの材料に適している。ヨシキリザメは『水ザメ』と呼ばれるほど水分を多く含んでおり、すり身にすると空気を含んだ穴がたくさんできるのでフワフワした食感になる。
  3. アオザメは適度な食感を出す材料になる。
  4. アオザメ以外に、スケトウダラを使ったはんぺんもある。
  5. 職人さんの手で捌かれたサメの肉は機械にかけて筋が取り除かれる。軟らかい身の部分だけを石臼で練っていく。
  6. さらに山芋を入れることでより多くの空気を含ませることができ、さらにフワフワに。
  7. 江戸時代から引き継がれた職人技で、富士山型に成形し、20分ほど茹で上げる。
  8. はんぺんは白いイメージがあるが、イワシなどを使った『黒はんぺん』(静岡県)、カラフルな『長崎はんぺん』(長崎県)、玉子焼きのような『手焼きはんぺん』(鹿児島県)などがある。

 放送では、はんぺんのおいしい食べ方として、『焼きはんぺん』、『うに焼き』が紹介された。

 ここからは私の感想・考察を述べる。
 まず、はんぺんに似た食べ物として、ちくわ、かまぼこがある。はんぺんと合わせた3種がどう違うのかCopilotに尋ねたところ以下のような回答をいただいた。
はんぺん、ちくわ、かまぼこは、いずれも魚のすり身を使った練り物ですが、それぞれ製法や食感が異なります。
  • **はんぺん**: すり身に山芋や卵白を加え、攪拌して空気を含ませた後、茹でて作られます。そのため、ふわふわとした軽い食感が特徴です。
  • **ちくわ**: すり身にでんぷんなどを加えて練り、鉄や竹の棒に巻きつけて焼いて作られます。弾力があり、しっかりとした食感が特徴です。
  • **かまぼこ**: すり身を板の上に盛り、蒸して作られます。ちくわと原料は同じですが、蒸すことでしっかりとした歯ごたえが生まれます。
それぞれの違いを知ると、料理に合わせて使い分ける楽しさが増しますね!どれが一番好きですか?

 またすり身の材料の違いについては以下のように説明していただいた。
基本的に、はんぺん、ちくわ、かまぼこは**白身魚のすり身**を主原料としていますが、細かい違いがあります。
  • **はんぺん**は、主に**サメ**(ヨシキリザメやアオザメ)などのすり身を使用し、山芋や卵白を加えてふんわりとした食感を作ります。
  • **ちくわ**と**かまぼこ**は、スケトウダラやホッケ、アジ、キントキダイ、グチなどの白身魚が使われることが多いです。ちくわは焼き、かまぼこは蒸すことで食感が異なります。
つまり、すり身の基本は共通していますが、魚の種類や副材料の違いが、それぞれの特徴を生み出しているんですね。どれも奥深いですね!どれが一番好きですか?


 しかし、スーパーなどで売られている安物のはんぺんにサメ肉が使われているとは考えにくい。この点についての回答は以下の通りであった。
安価なはんぺんには、必ずしもサメ肉が使われているわけではありません。伝統的には、はんぺんの主原料として**ヨシキリザメやアオザメ**などのサメ類が使われてきましたが、近年では**スケトウダラなどの白身魚**が代替として使用されることが増えています。
特に、サメの漁獲量の減少やコストの関係で、スーパーなどで販売される一般的なはんぺんには**タラのすり身**が使われることが多くなっています。ただし、老舗のかまぼこ店などでは、今でもサメ肉を使用した伝統的なはんぺんを作っているところもあります。
つまり、安価なはんぺんほどサメ肉の割合が少なくなり、代替の白身魚が使われる傾向があるんですね。食感や風味の違いを比べてみるのも面白いかもしれません!
ということで、放送で紹介されたはんぺんの製造法はあくまで高級品に限られているようだ。
 もっとも、取材先のお店のはんぺんの値段は、『手取り半ぺん』が1枚432円となっていた。1枚数千円もするのかと思っていたが、べらぼうに高いというわけでもなさそう【蒲鉾のほうは1本2052円〜4320円で、やはり高い】。

 さて、はんぺんに関して気になるのは添加物である。上掲の高級はんぺんでは独特のふっくらとした食感を作るために、ヨシキリザメの肉のほか山芋が起泡剤として使われているとのことであったが、安物では増粘多糖類(主にグアルガム)が使われているらしい。また、腐敗を防ぐために、ソルビン酸などの保存料が添加されることもあるという。ま、私個人に限っては、安全性最優先で食材を選んだとしても、添加物を気にせずに食べたい物を食べたとしても、余命がそんなに変わるとは思えないが、同程度に食べたいものがある場合は添加物の少ない食品のほうを選ぶことになるかと思う。