じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
天文誌「スカイウォッチャー」の10月号に8/11の西ユーラシア皆既日食の速報記事があった。128ページにイラン・ムバラケ公園で安藤さんが撮影した写真が掲載されていた。ここに掲載したのは同じ川のやや上流よりの所。中央奥のほうに見えるポプラのような木の名前を元英語教師をしていたという男性に聞いたところ「sycamore」と答えた。日本のスズカケの木ではなく、sycamore maple(シカモア Acer pseudoplatanus:ヨーロッパおよび西アジア産のカエデの一種)にあたるようだ。 |
【思ったこと】 990909(木)[生活]夕食後の散歩一年の成果 7月末に実施された職員定期健康診断の結果通知書を受け取った。昨年夏は体重が過去最高、コレステロール値が高い上に脂肪肝の疑いまで出て医者にさんざんお説教されたものだったが、その後9/6から夕食後に夫婦の散歩を開始。ほぼ一年が経過したところである。結果は左のグラフ(縦軸を揃えるため、コレステロール値のみ10で割った値を表示)に示す通りで、体重が65.7kgから59.3kgへ、BMIは25.2から22.8へ。またT-CHO(血中総コレステロール)は271から237(善玉コレステロールは56から57へ)へといずれも改善。但しT-CHOは220以下にならないと正常とは判定されないので、今後の努力がさらに必要だ。 ちなみに、昨年9/6から本年9/9までの369日間で、私自身が散歩したのは312日、夫婦一緒で散歩したのは250日となっている。一日平均2kmちょっと散歩したと考えると合計で500km余り。丸一年でやっと東海道五十三次を踏破した程度の勘定になるのだろうか。 夕食後の散歩をすることは、少なくとも一日一回、夫婦だけで会話をする機会が生まれる。純粋に体脂肪率減少をめざすならば、脈拍120程度のペースで走るか早足で歩いたほうが良いと聞くが、健康は体脂肪率だけで決まるものでもない。家庭円満あってこその健康ということを考えれば、多少ゆっくりでも会話をしながら歩く今のスタイルのほうが良いようにも思う。 ※余談だが、こちらのテストによると私の精神年齢は60歳だという。ちょっと高齢すぎる判定のようにも見えるが、昔風に「精神年齢÷暦年齢×100」によって知能指数を計算すると、いまの私のIQは約130となる。まだまだ秀才レベルですなあ。がはははh。 |
【日本心理学会年次大会で思ったこと(3)】
昨日の日記の続き。名古屋市の中京大学で開催された日本心理学会第63回大会ワークショップ7「成功する心理学者」で思ったことを述べたい。 昨日の日記で 心理学の卒論研究や修論研究のテーマ自体が全く面白味のない追試のようなものであっても、それを完成させるために学んだ実験法、調査法、統計解析法などは、卒業後社会に出てから必ず役に立つ可能性がある。と述べた。これでは心理学研究のほうの意義が全く感じられない。では実際のところ「研究において成功する」とはどういうことを意味するのだろうか。 会場ではあまりつっこんだ議論にはならなかったが、私は次のように考えた。 研究で成功するとは、少なくともその必要条件として、現在もしくは将来において何らかのポジティブな影響を及ぼすことである。例えば野菜づくりに励んでいる人は、現在生きている人々に美味しい野菜を提供することによって、現在の世界にポジティブな影響を及ぼしている。離島で医療に携わる医師は、離島で今生きている人々にポジティブな影響を及ぼす。ほかにバスや電車の運転手、警察官や消防士など。それらの仕事は、将来に活かされるような業績は何も残さないかもしれないが、その時代において明らかに意味のあることをしている。 いっぽう、今現在の世界にはあまり役に立たないけれど将来に向けて何かしらポジティブな貢献をするような仕事というのもある。例えば、星の運行とか気象データを正確に観測する仕事、戦争とか何らかの災害の時の体験を生の言葉で記録する仕事など。実験によって基礎的なデータを集めることも将来の理論構築に大きく貢献する可能性がある。 少し脱線しすぎたかもしれないが、心理学の研究も何らかの形で、現在または将来にポジティブな影響を及ぼすものでなければ成功したとは言えないだろう。単に、論文をいっぱい書いたが誰も引用してくれなかった、10年後には忘れ去られたというのでは、「心理学史」に形式上名前を残したとしても将来に貢献したとは言い難い。仮に引用されても特定領域の内輪ネタだけで閉塞してしまったのでは空しい。また「この研究は新しい視点を切り開いた」、「ユニークな研究」、「オリジナリティがある」、「今後の発展が期待される」レベルの成果では必ずしも具体的にポジティブな影響を与えたとは言い難い。大概はそれで終わってしまうものなんだけれど...。 今やっていることがどの世界にどういう影響を及ぼしているのか、あるいは将来に活かせるどういう情報を含んでいるのか、ということを常に点検していく必要があるのではないかと思う。またそのためには、研究者が単に自己の原著論文の数を増やすことばかりに専念するのではなく、他分野を広く見渡すような評論活動をしたり、あるいはより長いスケールでとらえた心理学の歴史の中での位置づけもしっかり行っていく必要がある。その点、原著論文を高く評価し評論を二次的なものと見なすような業績観は見直す必要があるし、また心理学者が現実の世界にどれだけアクティブな発信をしているのかということにももっと目を向ける必要があるように思う。明日以降に続く。 |
【今日の畑仕事】
長時間会議のため立ち寄れず。 |
【スクラップブック】
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