じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
レオノティス・レオヌルス(学名:Leonotis leonurus)。南アメリカ原産のシソ科の宿根草。和名は「カエンキセワタ」。以前、ここで「この花の名前教えて!」とお願いした花。たまたま園芸品店で鉢植えで売られているものを見つけ、そのラベルからこの名前がようやく分かった。こちらや、こちらに説明あり。 |
【思ったこと】 _00225(金)[数学]3円玉と5円玉だけでは買えないもの? 2/25は国公立大の二次試験前期日程。2/26の朝日新聞に掲載された問題の中に面白いものを見つけた。それは大阪大の数学問題の3番: どのような負でない2つの整数mとnを用いてもというもの。最初これを見たときどのような負でない2つの整数mとnを用いてもというのはずいぶんまわりくどい言い方だなあと思ったが、これって要するに ある国では3円玉と5円玉の2種類の硬貨しか使えません。お釣りを貰えないとして、これらの硬貨の組み合わせで買えないのは幾らの時ですか。すべて挙げなさい。という問題と同じことじゃないか。そう言えばいいものを。で、解答のほうも数式無しで解くと以下のようになる。
ところでこの問題を考えた人、ひょっとして2000円札発行のことが頭にあったのではないだろうか。日記猿人登録のWeb日記作者の中でも、2000円札を発行することで(なるべく少ない金種の取り合わせて)どういう金額の買い物ができるのかを考えた人が複数おられた。 上記の問題は、もし、2000円札ではなく3000円札を発行した場合、3000円札と現行の5000円札では、1000円、2000円、4000円、7000円均一の商品は、それらの組み合わせだけでは(お釣りなしには)買えないが、それより値段の高い(1000円単位の)商品は1000円札が発行されていなくてもお釣り無しで買うことができるという意味。3万円札とか5万円札といった高額紙幣の発行にも関連してくるだろうが、これについてはクレジットカードで買うべきだとの議論が別にある。(堀内さんの2/15の日記参照)。 もうひとつ、元の問題に戻るが、同じ論理構造を持つ問題でも、社会生活の一場面に置き換えてみると推理や問題解決が容易になることがある。心理学でよく知られた話題をとりあげると、 A D 4 7この問題を大学生に出すと、「Aと4」と答えた大学生が46%、「Aのみ」と答えた大学生が33%居たというが、これらはすべて誤答。「Aと7」という正解を出したのはわずか4%だったとか。 ところが、これと同じ論理構造をもつ問題を日常生活場面に置き換えると正解率がぐっと上がる。 上の図は、Johnson-Laird &、Legrenzi, & Legrenzi (1972)で行われた実験[図は長谷川による]。この実験では 「封がしてあったら50リラの切手を貼る必要がある」という決まりがある。あなたが郵便局員だったらどの手紙を裏返して調べる必要がありますか?私の絵がヘタなので分かりにくいかもしれないが、もちろん正解は「封をしてある手紙(左端)と40リラを貼った手紙」。この正解率は同じレベルの大学生で83%に達したという。 ※[追記]開封してある手紙にもちゃんと切手が貼ってあるかどうかは調べなければならないが、「封がしてあったら50リラの切手を貼る必要がある」という命題の検証には必要ない。この点は日常的でないかも。わははは。 大学入試の数学問題でもそういう日常場面への置き換え能力を試す出題がたくさん出されるようになることを期待したい。 ※<2/26追記>もっとも、数学で要求されるような抽象的思考を磨くには、日常場面から切り離して考えた方がよいのかもしれんなあ。 |
【スクラップブック】
|
【今日の畑仕事】
本日も立ち寄れず。 |