じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
農学部農場の梅の木に珍しい鳥が来ていた。近づくと逃げてしまったので、細かい特徴は分からなかったが、たぶん、アトリではないかと思う。動物行動学で、さえずりの刷り込みの面白い例として知られている。 |
【思ったこと】 _00314(火)[教育]『受験勉強は子どもを救う』か(5)受験制度が社会や大学教育に与える影響 昨日の日記の続き。きょうは、この連載の元ネタである和田秀樹氏の『受験勉強は子どもを救う』(河出書房新社)に戻って、「第2部:受験勉強は人生に役立つのだろうか」(149頁以降)、という問題に進んでいきたいと思う。 和田氏は、「受験の要領と人生の要領はどう違うのか」(156頁〜)に関連して、
次に和田氏は、社会的な選別システムとして、かなり大ざっぱだと断った上で
ま、それはそれとして、受験勉強の功罪や入試制度の問題は、単に大学側の都合ではなく、それが総じて支配構造や経済の発展にどういう影響を及ぼすのかというところまで考えていかなければならないことは確かだ。 やや話題がそれてしまうが、大学の教育の改革も受験制度を抜きにしては語れない。最近の大学改革に関する審議会答申などでは、「アーリー・エクスポージャー」、「アカデミック・アドバイザー」、「アドミッション・オフィス」、「インターンシップ」、「オフィスアワー」、「グレード・ポイント・アベレッジ」、「シラバス」、「セメスター」...というようにカタカナ表記のキャッチフレーズばかりがやたらに目立つ。これらの多くはアメリカの教育制度由来のもの。しかし、周知のように、アメリカと日本では受験制度が根本的に異なり、これは大学教育の内容にも大きな違いを与えている。前の章に戻るが、和田氏は、28〜29頁で、 ......アメリカの学生は、母国語でたった二、三枚のレポートを書くのに、まる一日とか、それ以上かかってしまうこともあると聞く。.....アメリカでは、日本流に言うなら、第一外国語を、日本の中学校レベルのものにするのに最低二年くらいかかっている。一行の作文を、十問くらい宿題に出されるとアップアップなのだ。...[29頁]と、伝聞あるいは自らの印象にすぎないことを断ったうえで指摘しておられる。このあたりは、日本でもアメリカでも大学間でかなりの格差があると思うが、いずれにせよ、それぞれの大学の実状を考慮せずに、他の大学でもやっているから、外国でもやっているから、というような安易な理由に流されない姿勢が大切かと思う。 もっとも、穿った見方をすれば、答申の執筆者もそれらを無批判に受け入れようというのではなかろう。日本の大学教育があまりにも旧来の因習に囚われているので、それに風穴を開けるためにわざと聞き慣れない用語を多用して新鮮味を出そうとしているだけなのかもしれない。 |
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