じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] コスモス。文学部の建物南側に日溜まりで、コスモスがまだ花をつけている。一昨日の雪でついに萎れたかと思ったがちゃんと残っていた。



1月9日(火)

【思ったこと】
_10109(火)[生活]ポストカプセルやっと手元に(1)結構当たっていた16年前の予想

[ポストカプセル]  1985年当時のじぶんが21世紀のじぶんに宛てたポストカプセルが大学の研究室あてに転送されてきた。その手紙は1985年の7月28日の夜に夫婦で書いたもので、私は便せんに1枚、妻は2枚、それに夫婦の写真と、当日のテレビの番組表が入っていた。このほか、もう一通、9月15日付けの手紙も届けられていた。こちらには手紙は無く、かわりに何枚かの新聞記事の切り抜き、時刻表についていた全国の鉄道の地図が入れられていた。こちらのほうは投函したことをすっかり忘れていた。専用封筒の内側の説明書きによれば、ポストカプセルの差し出し有効期間は3月16日から9月16日までとなっている。おそらく締切ぎりぎりのところで何かの資料になれば、と慌てて差し出したものと思う。

 1985年の夏には私は愛知県犬山市に住んでおり、まだ就職はしていなかった。オーバードクターという不安定な身分ゆえに何度も転居することを予想して、宛先は出身大学の研究室気付としておいた。親切にこれらの手紙を転送してくれた研究室の方にまずはお礼を申し上げたいと思う。じっさい私たちは、このあと4回も引越をしている。

 私がじぶんに宛てた手紙には21世紀についていくつかの予想が記されてあった。その部分について、当たっていた予想を青字で、外れた予想を赤字、当たったか外れたか判断の難しい予想を緑字で記すと次のようになる
2001年には昭和の次、ひょっとするとその次の元号に変わっており、世の中もずいぶん便利になっていることだろう。私自身は助教授かうまくすれば教授になっており、女2人 男1人くらいの子供がいずれも反抗期で手をやいているはずだ。東京−大阪間にはリニアモーターカーが走り約50分で目的地に着いてしまう。しかし自家用車の利用は制限されているかもしれない。 1ドルは200円前後、ことによると150円になっているかもしれない。高品位テレビや立体テレビが普及しビデオの性能ははるかに良くなっている。パソコンが子供の小づかいでも買えるようになっているかもしれない。現在日本はアメリカや中国と友好関係を保ちソ連とはあまり仲がよくない。この傾向はあまり変わらないと思われるが、国力の強まった中国とのあいだには多少の摩擦が生じているかもしれない。国内の政治にはあまり変化はないだろう。
 予想のうち当たったのは5箇所、外れたのは7箇所であり外れた予想のほうが多かったけれど、結構当たっていたのではないかと自画自賛している。

 外れた箇所について簡単にコメントしておくと
  • 子どもたちは今のところ手を焼くほどの反抗期にはなっていない。むしろこれから先が心配?
  • リニアモーターカーが実現していないのは、実験の事故があったためか、用地買収がうまく行かないためか、あるいは航空路線との競合で採算がとれそうもないためか.....。
  • 自家用車利用が制限されていないのは、予想以上に石油が埋蔵していたためだろう。しかし最近ではディーゼルエンジン車の規制など、何らかの制限が課せられるようになってきた。
  • ドルが値下がりすることは予想できていたが、まさか1ドル80円まで下がったり、今また115円前後まで値上がりするというようなことは予想できなかった。
  • パソコンは子供の小遣いで買えるほど低価格にはならなかった。しかし、ファミコンからプレステまで、子供から大人まで遊べるゲーム機という形で普及していった。ちなみに当時いちばん売れていたパソコンはNECのPC98のVM、CPUのクロック数は10MHZ(?)、ハードディスクはまだ非常に高価であり、20MB(ギガではなくメガ!)の外付けディスクで20万円以上していた。
  • 中国との関係は予想以上にうまくいっていると思う。中国が実質資本主義体制となり経済発展を遂げたためであろうか。
【ちょっと思ったこと】

インドの都市名

 1/10の朝日新聞によれば、インドのカルカッタが今年初めから「コルカタ」に改名されたという。すでに1990年代に「ボンベイ」が「ムンバイ」に、「マドラス」が「チェンナイ」に改称されていたというが私にとってはいずれも初耳である。おやっ?と思って書棚にあった『帝国書院 最新基本地図22訂版』(1998年)を見たら、確かに、ムンバイやチェンナイの名称が記載されており旧称がかっこ書きにされていた。

 外国の都市名は、すでに日本語化している馴染みの地名(例えば「ペキン」←より正確には「ペイチン」)を別とすれば、できるだけ現地読みに近い発音に合わせるのが礼儀だと思うが、小中高校の時に地理の授業で必死に覚えた地名というのは、長期記憶化してしまってなかなか切り替えができないものだ。私の場合、いまだに「スリランカ」は「セイロン」、「ミャンマー」は「ビルマ」、そのミャンマーの首都は「ラングーン」などと言ってしまうし、ソ連崩壊の東欧諸国や中央アジア諸国の国名や都市名などは何回聞いてもすぐ忘れてしまう。元に戻るが、ATOKで「コルカタ」を変換すると真っ先に「凝る肩」が出てきたが、この種の地名変更は全く肩の凝る話である。



さいきんの古本屋/西岸良平氏の稀少本?

一日前の話題になるが、成人の日の夜に家族で近くの「古本市場」(店名)に立ち寄った。半年ぶりに訪れて驚いたのは、漫画単行本の比率が圧倒的に多くなったこと。文学書、新書、児童書、参考書などの売り場面積はさらに縮小されていた。

 漫画単行本は大概は定価の6割程度に設定されていたと思うが、そんななか、かつて私が買いそろえていた西岸良平氏の単行本が稀少本として定価の2倍(480円の本が1000円)で売られていて驚く。結婚前の1970年〜1980年代初めの頃はけっこう漫画を読んでいたものだった。あのころの作者ですぐに浮かんでくるのは、この西岸良平氏のほか、山上たつひこ(「がきデカ」)、小林よしのり(「東大一直線」)、弓月光(下宿の娘さんが読んでいた「りぼん」「花とゆめ」連載、タイトルは忘れたが小学生の受験戦争を風刺したものが面白かった)、松本零士(「銀河鉄道999」や「男おいどん」)。当時活躍していた漫画家の中には、大変身を遂げてさらに有名になった人もいるし、最近ではあまりお名前を聞かないが地道に活躍されている人もいる。このところすっかり漫画の世界から遠ざかってしまったため何も分からないが、西岸氏は今でも昭和30年代の世界を描いておられるのだろうか。