じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

9月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
[今日の写真] イエローナイフの見た車の広告。左ハンドル、右ハンドルどちらの国でも、車の広告では左側が前方となる写真が多いように思う。もっとも、左ハンドルの国ではバスが右側のほうを向いているほうから乗車することになる。子どもたちが描くバスはどっちろ向いているのだろう。
車ばかりでなく、家畜や魚の絵が左向きになりやすいのは、右利きの人が頭のほうから描く時に左向きのほうが描きやすいためであるという説がある。



9月3日(月)

【ちょっと思ったこと】

東京ディズニーシーと「脱亜入欧」型テーマパーク

 「東京ディズニーシー」が開園するという。9/2の夜にその紹介番組の一部を視た。

 これまでTDLには二度だけ足を運んだことがある。グリム童話も出てきたものの、全体としてはアメリカの南部や西部を舞台にしたアトラクションと、SF物が中心であったような印象を受けた。今回は、どちらかと言うと、英国、北欧、あるいはベネチアなどヨーロッパが舞台になっているものが多いように思った。いずれにせよ、園内の景観は欧米を模したものが大部分を占めているように見えた。

 日本にはこのように欧州の街並みを模したテーマパークがやたらと多い。岡山にあるチボリはデンマークが舞台であるし、他にもドイツの森、バレンタインパーク、ノースビレッジ、牛窓オリーブ園などがある。かつて住んでいた長崎にあるハウステンボスやオランダ村はオランダが舞台になっていた。

 それに比べると、昔の日本の街並みを再現したテーマパークはあまり多くないように思える。私の知っている範囲では、太秦の映画村、日光の江戸村、犬山の明治村(←もっとも、これは洋風建築が多い)、(訪れたことはないが)札幌近郊にある開拓村など。アジアをテーマにしたものと言えば、すでに閉園してしまったレオマワールドのオリエンタルゾーンぐらいなものだろうか。

 なぜ欧米型の街並みに人気があるのか。日本やアジアをテーマにした所はなぜ少ないのか、謎である。非日常志向だけでは説明できない。少し前の新聞で、“この半世紀は「脱亜入米」、今後は「在亜入欧」の発想を”という主張があるのを見かけたが、あれは外交政策上の議論であった。文化の表層面(物の考え方や価値観ではなく、街並みやインテリアなど外見的な面)では、「脱亜入米」あるいは「脱亜入欧」志向が今後とも続くのだろうか。



砂糖は太らない

 夕食時に視た「クイズ!目からウロコ」という番組で、「砂糖は太らない」と言っていた。砂糖によって摂取されるカロリーは御飯の量をちょっと減らせば済む程度のものであり、しかも蓄積されにくい。砂糖摂取が良くないのではなく、ケーキやアイスクリームなど甘い物に含まれている脂肪分のほうが大問題というわけだ。

 じっさい、果物や清涼飲料水から摂取される糖分が肥満の原因になるとは考えにくい。むしろ、食事前に甘い物を取りすぎると、食欲が減退し、結果的に摂取量を抑えることさえできる(それゆえ、食事の際に子どもたちにジュースを注文するのは結果的に、料理を味わう楽しみを奪うことになる。デザートに甘い物を出すのは「たっぶり食べた」という満腹感を出す効果がある)。

 もっとも、砂糖には虫歯を増やすという別の弊害がある。8/4の日記で、ビタミンのど飴に関連して
シュガー入りでは虫歯と太りすぎが怖い。
と書いたが、太りすぎの恐怖が消えても虫歯の可能性が無くならない限り、やはり砂糖入りは控えるべきかと思っている。
【思ったこと】
_10903(月)[心理]栄養士会講演(2)栄養指導がうまくいかない理由

 昨日の日記の続き。講演の後半では、「栄養指導がうまくいかない理由」に関連して、行動分析の入門書や学会年次大会などでよく言われている内容をコンパクトにまとめて紹介した。
  1. 死人でもできることは行動ではない。
    「食べない」は行動ではない。死人にはできないようなこと、例えば、規則的な食事計画、夕食後散歩計画、低カロリー食品摂取計画などをきっちりと遂行する行動を強化することが大切である。
  2. 結果ではなく、プロセスが大事
    「体重減少」や「体脂肪率低下」は行動の量ではなく、結果的に生じる(かもしれない)ものである。そういう指標変化を強化するのは、子供の勉強行動をテスト成績だけで評価するのと同じで誤っている。それよりも、計画遂行実績や散歩の歩数など、行動の努力や質に比例する形の強化を考える必要がある。
  3. 塵も積もれば山となる結果はダメ
    栄養指導の日々の効果はごくわずか。例えば、夜食にケーキを食べたからといって、翌日から体重が1kg増えるわけではない。具体的な結果が適切に随伴しないと行動の改善は進まない。遂行のグラフ化やグループによる相互モニタリングなど、付加的な結果を適宜随伴させる必要がある。
  4. 時には「しなければならない行動」も必要
    「したいからする」という好子出現強化だけでは、「しなくても損はしない」。特に、ダイエットが成功した後は、体重減少など新たな結果が伴わなくなるので、「続けないと何かが失われる」という約束事を設定することも必要。
 このうち4.については、女性の場合は、ダイエット成功後も体重の維持がうまくできるというご意見をいただいた。自分のスタイルについて周囲の目を気にしたり、いろいろな服に着替えることによって、常に「好子消失阻止の随伴性」に晒されているためと考えられる。