じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ハナミズキの赤い実と半田山。



12月1日(土)

【ちょっと思ったこと】

中高校生の親の気持ちを描いた映画

 大林宣彦監督「漂流教室」のビデオを夫婦で観た。だいぶ前にビデオに録画していたもので、書棚を整理していて偶然発見。何度観ても涙が出てくる映画である。

 原作のマンガとは大きく異なり、この映画では、親から離れ時空を超えた遠い世界に旅立っていく子どもたちの自立と、取り残された親の寂しさが見事に描かれていると思う。あれほど苛酷な「親離れ」、「子離れ」は現実では滅多に無いけれど、子供の下宿、留学、結婚による別居などを象徴的に描けばああいうことになるかと思う。

 映画の最後のほうにあるセリフ:
子どもたちの行く先は、いつも未来です。それは自然の法則です。.....子どもたちの時間に私達が立ち会うわけにはいかないでしょう。子どもたちは私たちの愛を受け継いで、より大きく活かすためにそこで生きていくんですから。
も心を打つものがある。

 ところでこの映画、大林監督作品ということで尾道が舞台かと思っていたが、今回ちゃんと観たら、神戸のインターナショナルスクールとなっていた。あの地での竜巻や地震災害はどうしても阪神淡路大震災の暗い思い出と重なってしまうところが残念だ。大林監督自身も、あの映画を創った時には、まさか神戸であのような災害が起ころうとは思ってもみなかったろう。
【思ったこと】
_11201(土)[心理]第10回エコマネートーク(3)インターネットとエコマネー


 11月22日(木)の夕刻に行われた第10回エコマネー・トーク(主催:エコマネー・ネットワーク、会場:アサツーティ・ケイ銀座オフィス)の参加報告の最終回。なおこのトークの公式記録はエコマネーネット・ワーク・サイトのこちらのページにあるので併せてご参照いただきたい。

 さて、今回は質疑応答の時間が長めに設けられていたので、私からも、さっそく、まだよく理解できていない点について質問をさせていただいた。内容は11/20の日記で記した、インターネットとエコマネーの関係に関するものである。文章にまとめると次のようになる。
 加藤先生の御著書を拝見しますと、繰り返しIT革命や電子商取引の意義が強調されていますが、生身の人間の交流を重視するはずのエコマネーとなぜ両立するのでしょうか。

 今回、中島先生のお話の中でグローバリゼーションに対して、「サスティナブル・ローカライゼーション(sustainable localization)」という概念が提唱されましたが、インターネットは地域での経験の普及・情報交換、あるいは「知恵のコミュニティ」を形成するというように、グローバリゼーションのツールとして有用であるように思います。電子商取引も基本的にはグローバルな通貨ではないでしょうか。

 また別の面から捉えますと、最近ではネットにのめり込む人、依存する人を多くみかけます。加藤先生のトークの中では、「第3の社会」の象徴として「ケータイ」が挙げられていましたが、これも主体的な「個」というより、受身的で依存度の強い人々を作りだしているようにも思えます。

 経済のバブルははじけましたが、インターネットの世界でも、何もかもネットに頼りすぎるというバブルが生じてくるように思われますが、いかがでしょうか。
というような内容であったかと思う(実際はメモも見ずにしゃべったので、もっとバラバラになっていた)。

 これに対する加藤氏のお答えを私なりにまとめてみると次のようになるかと思う。
  • ネットには二面性があることは承知している。
  • 電子商取引に代表されるグローバルな側面だけでなく、シリコンバレーに見られるように個人をエンパワーメントし地域を活性化するローカルな側面がある。
  • 地域における顔と顔とのつき合いは欠かせない。
  • エコマネーは、ネット上の数値の増減では表現できない。ちゃんとデザインした紙幣のように、物理的媒体でやりとりすることが大切。
 また中島氏からも、
毎回、直接顔を合わせる会議をしていたのでは、交通費も時間もかかりすぎる。ネットはそういう時の有用なツールになる。もちろん、たまには顔を合わせることも必要。
というようなお答えをいただいた。疑問に思っていた点はこれでほぼ解決できたと思う。




 トークの後の懇親会では、エコマネー実施団体の関係者、著名な市会議員、有名企業の社長さんなどともお会いし、たいへん有意義な交流をさせていただくことができた。このトークは、確か2カ月に一度ほど開催されていたと思う。時間の都合がつけば、次回もぜひ参加させていただきたいと思っている。