じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
葛西臨海水族園の人気者、ナポレオンフィッシュ(メガネモチノウオ)。英語名は「humphead wrasse」で直訳すれば「瘤頭のベラ」。こういうゆったりとした日常をおくりたいものだ。 |
【思ったこと】 _20303(日)[心理]第11回エコマネー・トーク(1)キャンパスエコマネーの発展形態 3月1日(金)に行われた第11回エコマネー・トーク(主催:エコマネー・ネットワーク、会場:アサツーティ・ケイ銀座オフィス)に第10回に引き続き参加した。今回は、「キャンパス発エコマネー」がテーマであった。プログラムは以下の通り。
1.の加藤氏のレクチャー[右の写真参照]は、通常なら1時間ぐらいかかりそうなエコマネー概説用パワーポイントファイルからの抜粋。前回も強調された「『会社』でも『家族』でもない、仕事と遊びが融合したライフスタイルとともに、ねばねばとした人間関係ではなく、さらさらと暖かい人間関係を求める」という「第3の社会」、『I 相互扶助(交流)→II 課題発見→III 協働」という「エコマネーの発展の3段階」が特に強調された。 今回のテーマに関して加藤氏は、1997年のエコマネー提唱後まもなく、早稲田大で地域に向けたインターネット教室が行われた事例を紹介された。大学生が地域住民にパソコンの使い方を教えるという趣旨だったようだが(←長谷川の聞き取りのため不確か)、これは2カ月程度の限定的な取り組みに終わったという。 次の「キャンパス発ITエコマネー」は、姫路で行われた「千姫」についての事例報告であった。この千姫は、隊員証を郵送する(←身元確認を兼ねている)ほかは、すべてネット上での情報交換に基づいて交流が行われていた。参加者はネット上で、「やります」あるいは「お願いね」を登録する。コーディネーターは不在(←人手不足のため)。 2回の実験で155〜180名の参加があり、総取引数は431件。事務局振り出しよりも、参加者が自ら発行したエコマネーのほうが多く、全90万7400姫のうち80万姫ほどを占めていたという。 もう1つの「どんぐり倶楽部」も大学生と地域住民との交流という点ではよく似ていた。こちらはネットは使わず、サービスメニュー表と電話が主体であった。上記の千姫よりはやや規模が小さかったようだ。 次に、私自身が新しく知ったこと、今回の講演にヒントを得て考えたことを述べていきたい。 まず、上に引用した加藤氏の発展段階の分類に従えば、「千姫」や「どんぐり」は第一段階の「 相互扶助(交流)」に相当するものであると考えられる。過去の事例で言えば、栗山第1次(250人)、宝塚第2次(510人)がこれにあたる。 千姫プロジェクトで登録された「できること」「お願いね」はいずれも個別的なニーズに根ざしたものであり、全体として何かの課題に取り組むものではなかった。「家事(料理、買い物、掃除)」、文化・教育、動物、遊び、介護、手助けなど7種類に分類された「どんぐり」のサービスメニューも基本的には同様である。こうした交流で醸成された信頼が課題発見型の第二段階や協働型の第三段階に発展するのかどうかは定かではない。すべてのエコマネーが3段階の発展形態をとるのか、それとも、第一段階だけで自己完結するタイプのエコマネーもありうるのか、このあたりは、いずれ加藤氏にお伺いしてみたい。 いずれにせよ、加藤氏は第一段階を経ないと第二段階には移行できないと言っておられるのではないかと思う。私のような観念先行型の人間は、例えば環境問題に取り組もうとすると、最初から課題解決型のエコマネーを考えてしまうのだが、それに先だってメンバーのパートナーシップの形成を考えるあたりはさすが行政の専門家の発想であると思った。 さてひとくちに、キャンパスエコマネーと言っても、
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