じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
クレオメ(西洋風蝶草)。次々と奇抜な品種が売り出される園芸界にあっては、クラシカルな花のほうに属するのではないかと思う。私が小学4年の頃、担任の先生が自宅の庭で採取した種を配っていたことを思い出す。オシロイバナ同様、新しい花が咲き始める夕方がいちばん美しい。 |
【ちょっと思ったこと】
捨て猫の冥福を祈る 5/30日の日記で、木曜日の未明、私の研究室のドアの前に猫の赤ちゃんが捨てられていたと書いた。この猫は、同僚の先生が手厚く保護し、夜は、脇の下に抱えて寝てくれたということだが、けっきょく6/1(土)に死亡したとのこと。やはり、出生直後の子猫の場合は、母猫の母乳が無ければ免疫がつかず、また、母猫の心音や兄弟のぬくもりが無いとなかなか育たないものだという。出張帰りの本日このことを知らされ、さっそく、近くの木の下の埋葬地に花を捧げてきた。 今回持ち込まれた猫が、救出されたものなのか、それとも育てきれずに持ち込まれたものなのかは定かではないが、勝手に置き去りにして責任を押しつけ知らん顔をしているというのはどう考えても許されない。今頃、母猫が探し続けているかもしれないじゃないか。 プロ野球はどこへ行った? プロ野球セ・リーグの試合は通常、月曜日が休み、遠方への移動日を除けば、火・水・木と、金・土・日にそれぞれ3連戦が行われていたはずである。ところが、今週の日程を調べてみたところ、なっなんと、月曜、火曜、水曜、さらには来週の日曜、月曜にも試合が組まれていない。オールスターゲームがあるわけでもないのに、なんでこんなに休まなければならないのだろうか。 スポーツ界のことはよく分からないのだが、とりあえず本日のところはサッカー・ワールドカップの日本×ベルギー戦がある。プロ野球ファンも本日のところは一丸となって日本チームを応援しましょうということなんだろうか。よくワカランなあ。元々のサッカーファンにとっては待ちに待った初戦ということでそれどころではないと思うが、ひねくれ者の私は全く関心が無い。年末に紅白を視ないのと同じ心境か。それにしても、価値観の多様化が進んでいるとか言っても、けっきょく、最後は単色化してしまうのかなあ。ま、そういうお祭り気分も悪くはないけれど、来月、サッカー・バブルがはじけたあとの反動が気になるところだ。 政府首脳と官房長官 非核三原則をめぐる政府首脳の発言が話題になっているが、報道で発言者の名前が特定されず変だなあと思っていたところ、じつはあれは「福田官房長官発言」だったということが判明した。6/4の朝日新聞によれば、官房長官が内閣記者会の記者団と行う定例の「懇談」における発言はオフレコで、内容を引用する際には「政府首脳」とすることになっているという。別記事ではオフレコ取材のメリットも論じられていたが、一人二役を演じていた福田長官の事後の言動は滑稽にさえ見える。余談だが、三省堂の新明解では「首脳」とは、「その組織の中で、中心となって働く最高の責任者。」とある。であるとすると、「政府首脳」とは内閣総理大臣のことのように思えるのだが、どうしてこういう呼称になったのだろうか。 |
【思ったこと】 _20603(月)[一般]コミュニティ・ビジネスとエコマネー 夕食時にNHKクローズアップ現代「広がるコミュニティ・ビジネス」を視た。コミュニティ・ビジネスというのは、中学校の学区程度の地域内で、住民が有料の相互扶助組織を作ること。いわゆるNPO法ができて3年半、その流れに乗って各地で組織が作られているという。 今回紹介されたのは、
最初に紹介された千葉県栄町の場合は、入会金1万円を支払うと、「掃除」、「草取り」、「犬の散歩」、「車による送迎」などの多様な互助サービスを受けることができる。車の送迎の場合はガソリン代込みで600円、うち500円がサービス提供者、100円は助け合いネットの経費に使われるという。サービスを受けるおばあさんも言っておられたが、無償のボランティアに頼むと後でお礼をしなければならないが、有料であればそういう気遣いは無用。やはりこの種のサービスは経費がかかる。それを収益で補填しなければやっていけないというところから生まれたようだ。 大阪のワークレッシュの場合、子ども預かりは1時間500円。自治体のような厳しい制限が無く、誰でも面倒をみてもらえる仕組みになっている。 以上2つのあとに紹介された智頭町と北九州市の取り組みは、やや性格が異なる。コミュニティ内のビジネスというよりも、協同組合型のベンチャービジネスに近いように思えた。 さて、「掃除」、「草取り」、「犬の散歩」、「車による送迎」、「お年寄りの話し相手」といったサービス項目を見ると、すぐに浮かんでくるのが、地域通貨、特にエコマネーとして流通されるサービスとの類似性である。上に述べた「(無償)ボランティアでは、あとでお礼しなければならないなど気を遣う。」という発言など、まさにエコマネー流通の中でよく聞かれる言葉だ。 ではどこが違うのだろうか。 まず、お金が、コミュニティ内部で循環的に流通するのか、それともコミュニティの外の世界との取引になるのかによって、類似性に違いが出てくる。栄町の場合はコミュニティ内部の流通が主体なので、エコマネーに限りなく近い。いっぽう、観光客を呼び寄せるような事業の場合は外の世界とのお金の出入りがあるのでエコマネーは通用しにくい。 次に、エコマネー提唱者の加藤敏春氏が分類しているように、お金は
提唱者の加藤敏春氏が「(エコマネーは)心の豊かさやお互いの信頼など、お金では表せない人々の「善意」を、コミュニティの中で交換していくためのもので、対象となるのはコミュニティにおける非経済的な活動全般」と規定していることから明らかなように、コミュニティ・ビジネスとエコマネーでは活用の場が異なる。 番組解説者も言っておられたように、コミュニティ・ビジネスの場合は、中学の学校区レベルで再雇用を促進することが主目的であり、それゆえ、仕事に対して適正な対価を払うことが最も重要となる。単なる交流の促進ばかりでなく、それに従事する人の生計を保障することも合わせて考えていかなければならない。 いっぽうエコマネーの場合は、すでに雇用され、経済的に安定した暮らしが保障されている人たちが、お金だけでは満たされない部分をエコマネー流通に基づく交流で補うというのが当面の主目的となっている(加藤氏は、さらに第二、第三の発展段階を構想しておられる)。したがって、上にも述べたように、経費がかかる事業をエコマネーだけで実現するには限界がある。じっさい、エコマネー推進団体といえども、会費や各種行事への参加費は、日本銀行券で支払わざるを得ないのが実情だ。 以上から大ざっぱに言えるのは、
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