じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
マツバボタン。ポーチュラカ(花スベリヒユ)と違って、私が子どもの頃から親しんだ花だ。特に一重咲きには愛着がある。プランターに種を蒔き、大学の駐車場の隅にこっそり植えた。 |
【ちょっと思ったこと】
【0830】標高3710mで観たファンタジー、もう一度(お助けモード) 夕食後の夫婦の散歩で、久しぶりに近くのレンタルビデオ屋に行った。30日から9月1日までは、一本100円で借り出せるとのこと。ビデオなど滅多に観ない私であるが(←そういや、娘が買った「千と千尋」、まだ観ていない)、1つだけお目当てがあった。先日のチベット東部旅行の宿泊先、標高3710mの玉樹(ジェクンド)で観たファンタジー映画であった。 英文は見落としたが、写真右上にあるように、中国語では「矮仙伎(←簡体字のため分からず)奇」というタイトルらしい。写真右上は、対立する妖精?の部族を和解させるため、主人公の2人が毒を飲んだところ。この毒は一定時間内に薬を飲むと完全に消すことができるのだが、肝心の薬の瓶は悪者の妨害で割れてしまった。それでも......ムニャムニャ.......ということで結局ハッピーエンドとなる。途中から観たのでよく分からないのだが、この妖精たちの世界は、アメリカ人の中年夫婦たちの現実とリンクしていた。現実の世界で土を掘って秘宝を探していた?若者たちは、結果的に油田を掘り当てた。 というようなストーリーだったのだが、とにかく、登場人物はみな吹き替えの中国語をしゃべり、画面に表示される漢文もさっぱり分からず、映像からストーリーを推測するほかはなかった。 レンタルビデオ屋で画像の記憶だけからお目当ての作品を探してみた。とりあえず、SF、ファンタジー、アクション、恋愛ものなどの棚にくまなく目を通してみたのだが、やはり、画像だけの手がかりでは難しい、それらしきビデオを見つけることはできなかった。なお、写真左下はエンディングで主人公たちが観客に別れを告げる場面、右下は、終了時の画面。どなたか情報をいただければ幸いです。 |
【思ったこと】
_20830(金)[心理]日本行動分析学会第20回年次大会(8)母親役割の獲得とは? 年次大会最終日の口頭発表なかからもう一件、尾関氏による「母親役割の獲得と行動分析」という発表について感想を述べることにしたい。 この研究で紹介された事例は、18歳の女性であり、高3の春に妊娠発覚。出産後、子供と二人で閉じこもることが多く、育児行動が不十分。また当初、本人の口からは、「子供のせいで遊びにいけない」、「【子供が】かわいくない」、「夫をとられた」、「こんな子いらない」などの発言が見られたという。 発表者は、保健婦としての立場から対象者への支援を開始。種々の育児行動を「ほめる」、保育所に入所した子どもの成長を園長より伝えてもらうなど、多面的なサポートを行った。 この発表に対してはフロアから「ほめる」ことの意味を問う質問があった。私自身も思ったことだが、「ほめる」という付加的な強化随伴性よりも、この母親が育児についての種々のスキルを獲得しそれを成功させること自体による行動内在的強化があったのではないだろうか。 それから、ほんらい(←という言い方は行動分析的で無いかもしれないが)、子どもを産んだ女性は、自分の子どもをかわいく思うはずであるし、子どもの成長はそれ自体、強化的であるはずだと思う。当初、「子供のせいで遊びにいけない」、「かわいくない」、「夫をとられた」などの発言があったということは、母親がまだ若すぎたために、同じ世代の女性ならごく普通に楽しめるはずの「遊び」が育児行動と競合していたということが十分考えられる。そのバランスをどう保つかについての支援を進めるとともに、子育てに伴う結果が行動内在的好子として十分に働くような確立操作を行うことも必要かと思う。具体的には、感動的な子育てを描いた映画やTV番組を見せるとか、同じ年代で子育てに取り組んでいるヤングママたちのサークルに入り情報交換をするなど.....。 「行動分析」というと、第三者が「ほめる」ことで具体的なスキルを獲得することばかりに目を向けられがちであるが、生活全般の行動のバランスに配慮したり、結果の強化力を高めるような確立操作を行ったり、付加的強化を行動内在的強化に転換する工夫をすることもまた、重要な支援内容になると思う。 なお、発表抄録の中で「あかちゃんの手を引っ張るという行動消去のために」という記述があるが、これは「行動弱化のために」とすべきかと思う。 |