じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
ブラシノキ。カリモステンとも言う。昨秋に行きつけの花屋で処分品を購入したポット苗が、運良く根付いた。 |
【ちょっと思ったこと】
山口県のふしぎ 北九州でのお見舞いのあと、姪を送るため山口市に立ち寄った。昼食をとった「浜勝」の隣にはなぜかダイソーの100円ショップがあり山口県の100円地図を買う。これを機会に、昨日の「神奈川県のふしぎ」に引き続いて、「山口県のふしぎ」について書いてみたいと思う。 山口県の大きな特徴は、県庁所在地である山口市が新幹線やJR在来本線から外れているという点にあるだろう。鉄道の無い沖縄県を除き、これは珍しいことだ。じっさい、東京から山口市に行く方法を正しく答えられる人はそう多くはないように思う。 地図を見ると、山口市に行くには、鉄道であるなら小郡駅から山口線に乗り換え、自動車ならば小郡ICから国道9号線を進むことになる。このこともあって、私は、小郡というのは、山口市と肩を並べる大きな都市であろうとずっと思っていた。ところが実際に地図を見ると、小郡というのは周囲を山口市や宇部市などに囲まれたごく小さな町にすぎない。念のため山口県人口移動統計調査を参照したが、人口は2万3000人余りにすぎなかった。駅の位置をちょっとずらせば新幹線「新山口」駅としても通用するはず。小郡駅の名が有名になった背景には、何か政治的な力が働いていたのだろうか。 山口県のもう1つの特徴は、これといった大きな都市が無く、人口10〜20万の市が県内各所に分散していることだ。上記の統計資料によれば、人口10万人以上の市は
[※6/3追記] お互いを更新する掲示板で、田中さんより、 10月1日のダイヤ改正から小郡駅は新山口駅に改称となり、JR西日本はのぞみを停車させる方針です。という情報をいただいた。どうもありがとうございました。しかしこうなると、「小郡」の名前は次第に忘れ去られていく。山口市との合併は無いのかなあ。 |
【思ったこと】 _30601(日)[数学]円周率が3.05より大きいことを証明せよという問題 今年の東京大学前期数学B問題・第6問で、 ●円周率が3.05より大きいことを証明せよ。 という問題が出題され、「円周率は3とする」と小学校で教えることへの反発ではないか、などいろいろと話題になった。 私自身が疑問に思ったのは、なぜこの問題で「3.05」という数値が出てきたかということである。 この問題が ●円周率が3より大きいことを証明せよ。 では易しすぎることはすぐに分かる。丁akedaさんが5月29日の日記でも書いておられたように、ユークリッド幾何学では、2点間を結ぶ最短の道のりは直線であることが前提となっている。したがって、円に内接する正6角形を考えると、その外周(辺の長さの合計)は半径の6倍、つまり直径の3倍となるので、それと一致しない曲線である円は、3より大きいことがすぐに分かる。 では3.05より大きいことはどうやって証明すればよいのだろうか。n角形のnの値をだんだんと増やしていけば、外周の長さは次第に円周率に近づいていくので、いつかは3.05を超えるだろう。但し、辺の長さはピタゴラスの定理で求められるn角形でなければならない。 駿台予備校の解答例では正12角形による解法が紹介されていたが、 外周=n×sin(180度÷n) で試算してみるとn=8でも十分通用することが分かった。もっともこういうことはすぐに気づかれるものだ。上記の丁akedaさんの日記でも指摘されているほか、中学生でもシリーズというサイトには正8角形を用いた解き方がちゃんと紹介されていた。 こういう簡単な解き方があることを高3の息子に話したら、 ●入試ではそんな一問のために時間をかけていられないんだよ。 と一蹴された。確かに、正8角形や12角形を利用した解き方はリスクが大きい。3.05を超えているかどうかは計算して初めて分かることである。結果的には中学生でも分かる入試問題にされてしまったが、受験技術としてはおそらくこういう「結果的にエレガント」な解法は教えられないのではないかと思う。 |