じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
皇居二景。お堀に映る桜田門と大手町・丸の内ビル街(写真左)。生まれて初めて二重橋を内側から眺める(写真左)。 |
【思ったこと】 _31223(火)[一般]一般参賀で意外だったこと 昨日の日記に記したように、23日午前は、半蔵門のホテルから徒歩で皇居前広場まで歩き、一般参賀で最前列に立つという幸運に恵まれた。その際、意外だったことを写真を交えて記しておきたい。 まず意外だったのは、行列の人数の少なさであった。宮内庁のWeb案内によれば、参賀広場への入場は9時半、天皇の一回目の「お出まし」は10時20分頃ということであった。おそらく1時間前には広場は大勢の人で埋め尽くされているのではないかと予想していたが、写真左上にある通り、8時25分頃にはまだ個人参賀の列は100人にも満たなかった。警察官に訊いてみたところ、前夜からの泊まり込み組も居るには居たらしいが、目立つほどではなかった。なお、個人参賀の列とは別に、桜田門側と坂下門側にもそれぞれ同じくらいの列ができていた。おそらく団体参賀と、日頃奉仕活動をされている方たちの列ではないかと思ったが確認していない。 参賀にはどういう人たちが来られるのかというのも私の大きな関心事であった。団体参賀の列には明らかに右翼団体と思われる特異な格好の人たちもいたが、個人参賀のほうは、70歳代のお年寄りが多かったほか、家族連れや外国人も多く含まれていた。 服装のほうもラフな格好が多かった。私自身は、前日の所用の関係で背広・ネクタイ姿で参列したわけだが、左上の写真にもあるように、大部分は普段着。ファッションに気を遣わない世代の人たちが多いせいだろうか、新宿や渋谷の街角で見かける服装に比べてもなんだかずいぶん貧相に見えた。 次に驚いたのが、二重橋前広場の膨大な数の円錐である。誕生日を祝うというのであれば、もう少し広場全体の美観にも気を遣う必要があると思うのだが、これではまるで道路工事現場だ。 参賀広場でも驚いたことがいくつかあった。皇居の中であるからには、大理石が敷き詰められた立派な広場かと思いきや、コンクリートの板が敷き詰められている程度で、ところどころ欠けたり、はげ落ちたりしていた。写真左に移っているパイプは、参賀の最前列の手すりをささえる足場と思われたが、これもまた道路工事現場なみの貧相なもので所々さび付いていた。 天皇がおでましになる宮殿のひさしの裏側もよく見ると所々変色していた(写真右上)。 このほか気になったのが、報道関係者(特にカメラマン)の薄汚れた格好と、警備にあたっていた警察官の服装であった。正面高い位置に立つ警察官4名だけは儀仗兵のような格好をしていたが、あとは、街角で交通整理をする格好と同じ。それも、この日のために特にクリーニングをかけてきたというわけでもなさそうだった。 私は戦後生まれだが、「天皇のお出まし」などと言われると、どうしても修身の時間に直立不動でご尊影に最敬礼するような光景を思い浮かべてしまう。参賀は、学校の入学式や卒業式以上にくつろいだ雰囲気の中で行われるということを実感することができた。 |