じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
岡大の農場で14日から田植えが始まった。田んぼでは、鏡のように滑らかに張られた水が周囲の建物を映していた(写真左、14日朝撮影)。写真右は15日朝撮影。いずれの写真も、じつは、わざと上下を逆さにしてある。田んぼに出現したパラレルワールドのようだ。 |
【ちょっと思ったこと】
プロ野球改革案、私も1つ 近鉄とオリックスの合併話が出たことをきっかけに、プロ野球についてのいろんな改革案が提案されている。ある日記作者は、パリーグが5球団に減ってしまうのを避けるため、各球団を戦力外通告された選手やプロ野球を希望しながらドラフトに掛からなかった有力新人選手を集めた球団を作りプロ野球機構に管理させればよいと、興味深い提案をしておられた。また、6/15付けの朝日新聞社説は「巨人には「4番」がぞろぞろいて、さながらオールスターチームだ。無理に1リーグにしなくても、巨人を二つに分けたら、1チーム減るパ・リーグの穴は埋められる。いっそ、そんなアイデアはどうだろう。 」などと勝手なことを言っていた。 そこで、無責任ながら私自身も1つ、提案をしてみたいと思う。私の案は
単純な改革案だが、競争が激しくなる一方、消化試合が減って面白くなるのではないかと思う。 |
【思ったこと】 _40614(月)[教育]情報学環新生記念シンポジウム(3)社会情報学コースの紹介/ラファエロの「アテネの学堂」 6月12日に東京大学・安田講堂で開催された東京大学大学院情報学環・学際情報学府新生記念シンポジウム「智慧の環・学びの府:せめぎあい、編みあがる情報知」の感想の続き。なお以下はすべて長谷川の聞き取りに基づくため、不正確である可能性がある。あくまで個人の感想に過ぎない点を予めお断りしておく。また、リンク先は、先方のサーバーのメンテやurl変更によりアクセスできない場合があります。 学際理数情報学コースの研究紹介に続いて、社会情報学コースの研究紹介が行われた。案内サイトには、「社会情報にまつわるさまざまな分野の学問を学際的に学び、研究と実践を行う場」であると記されているが、研究対象も方法も非常に幅広く、つかみどころがないというのが率直な印象であった。 その中では、「インターネットをよく利用する人ほど、家族とのコミュニケーションが減少し、孤独感・抑鬱性傾向が増し、社会的ネットワークが縮小する」というクラウトら(1998)の「インターネットパラドックス」に関する日本版調査が紹介された。このパラドックスは、継続調査を行うと実は成り立たなくなる。じっさい、家族との会話時間は、一時的には減少するが、継続利用者ではむしろ増加傾向があることが追跡調査で明らかになった。このほか、性格特性による影響の違いがあることも分かったという。これらは、社会心理学の研究紹介としてはなかなか興味深いものではあったが、当該コースの全体像を知りたい人にとっては、少々、局所的すぎたという不満があったかもしれない。 もう1つ、このコースの大きな特徴として、防災行政への大きな貢献がある。気象庁震度階の改訂や、災害報道マニュアルの普及、NTTドコモ災害用伝言板の設置など、研究成果の社会還元の事例が多数紹介された。これらは非常に説得力をもつ内容であった。 各コースの紹介に続いて、「新・情報学環に期待すること」というパネル討論が行われた。司会は、原島博氏と境真理子氏、話題提供は、小宮山副学長、中島信也氏、武田徹の3氏という、錚々たる顔ぶれであった。 このうち、司会兼任の境真理子氏(日本科学未来館)のお話は、どちらかというと、感性で「学環」を捉えるというような内容であり、感性の鈍い私にはむしろ分かりにくかった。ラファエロの「アテネの学堂」が引き合いに出されたが、うーむ、何だか、古代回帰みたいな気がする。例えというのであれば、全体司会の佐倉統氏が冗談で言っておられた「熱帯雨林モデル」のほうが当たっているようにも思えた。 ということで次回に続く。 |