じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[ツツジの一生] 季節外れに咲いた一輪のツツジの花が、開花から29日目の12月18日に散った。一輪の花がこんなに長生きするとは思わなかった。


12月17日(金)

【ちょっと思ったこと】

ペットの心のケア

 18日の朝6時台のNHKニュースの中で、ペット(ここでは犬)の問題行動の話題を取り上げていた。

 最近、動物病院に、ペットの問題行動のことで相談にくる飼い主が増えているという。その大部分は室内で飼育しているケース。具体的な事例として
  • 吠え続ける犬
  • ふだんはおとなしいが、キレると飼い主に噛みつく犬
が紹介されていた。

番組では「ペットの気持ちを理解することが大切」とか「ペットとの信頼関係を築くことが大切」などと強調され、また、「あまりにも早い時期に母親犬と引き離されたことが原因」などとも説明されていたが、こういう分析ってどこまで実効性があるのだろうか。

 もちろん、盲導犬と飼い主との固い絆を見ればわかるように、犬と人間の間にも独特の信頼関係が成り立つことは事実であろう。しかし、この場合も、特別な訓練を受け、落ちこぼれなかった「優等生」だけが盲導犬として活躍することになる。ある意味では、犬の本性を摘み取られ、犬でなくなった上で、信頼関係がつくられていくのだ。

 室内犬に問題行動が多いのは、行動環境や対人関係(あるいは「対犬」関係)がきわめて制約されているためであろう。広い庭で放し飼いにして、かつ、毎日一度は散歩に連れて行くようにすれば、問題行動などそんなに起こるものではない。

 室内犬の問題行動とは、けっきょく、飼い主のニーズに合うように犬を適応させることへの失敗の結果と言える。となると、犬用の精神安定剤など投与しても根本的な解決にはつながらない。けっきょく、有効な方策として行き着くところは、犬の行動環境の改善と、適応的な行動を増やすためのオペラント条件づけということになる。また、ペットの問題行動の中には飼い主によって強化されている行動もあり、この場合は、飼い主側の対処行動も改善していく必要がある。