じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真]  空から見た中部国際空港セントレア。2月17日開港ということだが、最近では空港よりも「南セントレア市」のほうが話題が多いように思われる。(2月4日、岡山→羽田便から撮影)。


2月4日(金)

【思ったこと】
_50204(金)[心理]2005年もウンザリの血液型番組(2)グレープフルーツがオススメなのは、A型だからか、和食が多いからか

 昨日に続いて、みのもんたさんのおもいっきりテレビ「血液型別・血中脂肪を減らす魚肉菜の選び方」へのツッコミ。なお、その後、放送記録がこちらに公開されたので、併せてご参照いただきたい。

 さて、番組では、魚に続いて、オススメの果物、肉、野菜が血液型別に紹介された。そこで疑問に思ったのはオススメの果物が
  • A型:アルカリ度が高い果物→グレープフルーツ、バナナ
  • B型:消化酵素が多い果物→パインアップル、ブドウ
  • AB型:アルカリ度が高く消化酵素が多い果物→グレープフルーツ、ブドウ
  • O型:色素成分が多い果物→プルーン、プラム
となっていることへの理由付けである。登場した医学博士S氏によれば【録画されたDVDからの書きおこし、但し、表現の一部は主旨を曲げない範囲で要約・改変。】

●B型の人は一般的に消化酵素が低く、かつ、お肉とかタンパク質が必要なので、消化酵素を入れてやらないとうまく消化できない。
●A型の人はどちらかといういと典型的な和食。穀物を食べるとどうしても酸性になるのでアルカリ度の高い果物を入れてやるといい。
●O型の人はA型に比べると胃酸が出やすいので、色素成分が多い果物で保護してやる必要がある。


ということだが、さてどんなもんだろうか。単にそれだけが理由であるというなら、わざわざ血液型に分ける必要など全く無い。



 これまでにもしばしば見られたことだが、「血液型」俗説では次のような似非三段論法の話術が使われることが多い。

(1)Pという特徴を持つ人は、Rという行動を起こしやすい(あるいは、「Pという特徴を持つ人は、Rになりやすい」)。
(2)Pという特徴は血液型がX型の人に多い。
(3)よって、X型の人はRという行動を起こしやすい(あるいは、「X型の人はRになりやすい」)

 多くの場合(1)の法則自体には、医学・生理学的的根拠がある。いっぽう(2)は、統計的に有意だとか言ってもごく僅かの差、もしくはいい加減なサンプリングである。しかし、(1)の確実さを強調されてしまうと、なんとなく(3)が当たっているように錯覚してしまうのである。

上述の例に当てはめれば、

(1)和食を食べる人(P)は酸性(R)になりやすい。
(2)A型には和食を食べる人(P)が多い。
(3)よって、A型者は酸性(R)になりやすい。

となる。




 では本当のところはどうか。和食が多いかどうかなどということは自分自身がよく知っていること。胃酸の量や消化酵素の量などもちょっと調べればすぐに分かる。それぞれの食習慣や体質に合った果物を食べればいいのであって、血液型に分けたところで殊更に正確な情報が伝わるわけではない。逆に、和食の少ないA型者や、胃酸の少ないO型者を混乱させ、誤った情報を伝える危険が多い。

 ということで、今回の部分については次のように訂正されるべきであると私は思う。
  • 血液型の違いなど気にせず、消化酵素の低い人は、消化酵素の多い果物を食べましょう。
  • 血液型の違いなど気にせず、和食の多い人は、アルカリ度の高い果物を食べましょう。
  • 血液型の違いなど気にせず、胃酸が出やすい人は色素成分が多い果物を食べましょう。


次回に続く。