じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
毎年、水栽培などで花を咲かせた後のヒヤシンスを土に戻しているが、その「ヒヤシンス休息所」の花が見頃となった。 |
【ちょっと思ったこと】
DVD-Rの「録画用」と「データ用」の違い? 昨年秋から今年の春に放送された「血液型喧伝(けんでん)番組」の内容をチェックするため、HDD録画分からDVD-Rメディアへのダビングを試みた。ところが、ファイナライズに失敗したり、ファイナライズできたと思ったものをパソコンDVDドライブで再生すると、途中で再生がストップするなどのトラブルが相次ぎ、作業が思うように進まない。 このDVD-Rメディアは、1枚あたり68円で購入したものであり、購入当時は同規格品の中で最安値であった。外国製品ということもあったので、さては粗悪品を買わされたか、販売店にさっそく文句を言ってやろうかと思ったが、パッケージをよく見ると、「for data」という文字が入っている。データ用では、録画はできないということか? もっとも、少なくともDVD-RWメディアでは、PCデータ用のディスクでダビングしてもトラブルが起きたことは無かった(ビデオモード、VRモードいずれの録画も含む)。 また教えて!gooの情報にも 録画用もデータ用も変わりません。録画用はDVDレコーダーなどを販売している場所、データ用はPC売り場に置かれています。録画用には、私的録画補償金が含まれているためデータ用より1%程度高いようですが、最近はDVDレコーダーの普及により録画用の方が良く売れるので録画用のほうが安いこともあります。という回答が寄せられており、仕様上は、録画ができないとは言えないようにも見える。 今回の「データ用」のメディアについていろいろ試して分かったことは
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【思ったこと】 _50315(火)[教育]大学コンソーシアム京都 「評価される大学教育」(8)河合塾「学生による授業評価比較調査」その他の情報 3月5日・6日に行われた ●大学コンソーシアム京都 第10回FDフォーラム 「評価される大学教育」 の連載8回目。過去2回にわたって、 ●滝紀子氏(河合塾大学事業本部長):学生による授業評価−−−14大学の授業評価制度の総括と今後の課題 において、岡山大学の紹介内容に一部事実誤認があり、また、説明不足がもとで誤解を与える恐れのある部分があることを指摘させていただいたが、今回は、より肯定的に受け止め、参考になった点について感想を述べたいと思う。 まず、授業評価を教員人事考課に結びつけているという情報。調査時点の平成15年2月では、結びつけている大学は2大学のみであったそうだ。ちなみに岡山大学では、平成17年度より、質問項目1の「(1)この授業全体に対するあなたの評価を総合的に5段階で表して下さい。 良い 5・・・4・・・3・・・2・・・1 悪い」の評定平均値を、受講者数や回答率などと共に教員の個人評価項目に取り込むことが決定されている。但し、個人評価結果は直ちに人事考課に結びつけるものではない。 このことに関して私が思うのは、まず、平均値が3.0である授業に比べて3.5、さらに4.0というように数値が高いほど良い授業であるとは必ずしも言えないという点だ。いくつかの調査により、評定平均値は、受講生の数とも相関があることが指摘されているし、楽勝科目のほうが平均が高いという意見も出されている。学問分野や授業形態を考慮せずに、単純に評価平均値に連動して給料を上げるなどというのは無謀なことであると思う。 しかし、その一方、平均値が3未満であった場合は、やはり何らかの説明責任が生じると思う。「厳しすぎたから3未満」という証拠があればそれはそれでよいと思うが、その厳しい授業がどういう教育成果を上げたのかについては別に説明する必要があるように思う。 人件費総量規制の中で、常勤教員の標準持ちコマ数を決めようという動きがあるようだが、私はむしろ、そのようなノルマを課すのではなく、例えば半期1コマ3万円というような形で、持ちコマに応じた能率給を支給するような仕組みにしたほうが(←そのかわり基本給は15万円とする)、義務感が減るのではないかと思っている。そのさい、「評定平均値が3未満の場合は翌年度は同じ授業を担当させない」と決めておけば、結果的に人事考課に反映させたことになる。 次に、質問の回答を「イエスノー方式」、あるいは、「どちらとも言えない」を外した4段階で実施している大学があるという情報が紹介された(←これももちろん平成15年2月時点)。 「どちらとも言えない」を外すことのメリットデメリットについては、心理学の評定尺度法でもしばしば議論になるところである。卒論研究や修論研究では、何とかして有意な結果を出したいというそれだけの理由で「どちらとも言えない」を外しプラスかマイナスかという態度決定を促す場合もある。 確かに、面倒でたまらないという回答者が、深く考えずに「どちらとも言えない」にチェックを入れる場合もあり、中立的な選択肢を排除することにはそれなりのメリットもある。しかし、世の中にはいくら深く考えても「どちらとも言えない」と判断される場合もあり、4段階評定は、中立的な回答をする権利を奪っているという点で、作為的、誘導的になる恐れもある。授業評価に限って言えば、本来は「どちらとも言えない」と答えたいところが、4段階評定でそのような回答ができず、かといってマイナス評価では先生が気の毒だという判断から「やや良い」に回答するという可能性も否定できないと思う。5段階に比べて、4段階評定のほうがポジティブな結果になりやすいということはありうるのではないだろうか。 回答者の権利を守るということに配慮するならば、5段階評定であれ4段階評定であれ、それとは別に、 ●この質問の意味が分からない ●この質問には回答したくない という2つの選択肢を含めておくべきであると思う。「回答したくない」という「回答」が過半数を占めるような質問調査は、それ自体信頼性が無くなる。しかし、「回答したくない」を含めずに無理やり回答させたような結果は、それよりさらに信頼性の乏しい調査であると言わざるを得ない。 もう1つ、マークシート型ではなく、電子投票のような形でアンケートを実施している大学があるという情報について。この方式が定着すれば集計コストは大幅に節減できる。但し、デメリットとして回答率が低く(5割程度)、大学側から回答を催促するEメイルを送るという対策も必要であるようだ。 アンケートに回答することも出席1回分にカウントするというぐらいの特典を与えないと、電子投票形式で回答率をアップさせるのは困難ではないかと感じた。 以上、河合塾の報告についていろいろと感想を述べさせていただいた。過去2回の連載でも指摘したが、いろいろな大学でどのようなことをやっているのか、という情報を伝える限りにおいては、今回のようなご報告はまことに有用。ただし、具体的な固有名詞(=大学名)を出した上で、ポイントづけやランキングを行うような場合は、念には念を入れて事実確認をしてほしいものだ。また、仮に、調査時点では事実であったとしても、その時点での授業評価がどういう制約・条件のもとで実施されているのか、その大学の過去の経緯をどう反映しているのか、また、調査実施月日以降にどういうふうに改善されていったのかといったことを縦断的に調べていただかなければ、真に有用な調査にはなりえないという点を強調しておきたい。 次回は、同じ分科会の他の話題提供について感想を述べさせていただき、それをもって本連載を終わりたいと思う。 |