じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] アパート下のメキシカンセージ(アメジストセージ)。ここには、メドウセージ、チェリーセージ、パイナップルセージなども植えられている(←というか、私がこっそり植えた)が、冬の寒さ、夏の気温、秋以降の雨の降り方などにより、勢いに差が出てくるようだ。今年は雨が少なかったせいか、このメキシカンセージがいちばん旺盛になっている。乾燥に強いのだろう。


10月12日(水)

【ちょっと思ったこと】

プロジェクトX年内終了

 10月12日付けの朝日新聞記事によれば、NHKは12日、「プロジェクトX〜挑戦者たち」のレギュラー放送を年内で打ち切る方針を決めた。最近は題材の行き詰まりから視聴率が低迷した放送もあり、また、淀川工高合唱部を扱った番組では過剰演出があったとして謝罪する問題もあり。これらが年内終了の一因になったものと推測される。今月11日までの放送回数はアンコールを除いて179回であったという。9月下旬には来春で終了というニュースもあったようだが、1〜3月はアンコール放送オンリーになるのか、何らかのスペシャル物を放送するのか、詳しいことはよく分からない。

 プロジェクトXについては、この日記でも などを取り上げたことがある。

 プロジェクトXの中で私が実際に視た番組は、2001年12月12日の日記でリストアップ分のほか、「YS11」、「首都高速」、「パリダカ」、「YS11」、「魔法の糸」、「巨大ホテル」、「トロン」、「浅間山荘」など、せいぜい20本未満。放送回数が179回ということだから、1割強にすぎない。これだけで番組全体の感想を述べるのは無謀だと思うが、感じたことを2つほど..,。

 プロジェクトXには多くの感動場面もあったが、困難点を過剰に強調し、困難との対比の中で努力を美談化するというやり方はあまり好きではなかった。努力の価値というのは、偶発的に立ちはだかる障壁の克服とは分離し、努力それ自体の量と質によって評価されるべきものであるというのが私の持論である。

 例えば、ノーベル賞級の大発見を成し遂げた人の努力のプロセスを描く場合(←あくまで仮想の話)、その発見に至る工夫や発想の転換などは成功要因として大いに取り上げるべきであるが、その研究者の身内に不幸があったとか、実験施設が台風被害に遭ったというような困難は、研究自体の成功要因とは直接関係の無い人情話にすぎない。それはそれで一般化できる経験談として有用であるとは思うが、そういう逸話を挿入したからといって、研究上の努力の価値が高まるわけではない。

 もう1つ、これも時折口にしていることだが、成功談というのは、成功をもたらす十分条件の提示ではない。失敗談の努力のプロセスにもそれなりの価値がある。結果だけで、ストーリーの価値が決まるわけではない。