じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 早朝の散歩時、異様なまでに明るい火星が西の空に見えているが、季節が進むにつれて次第に高度が低くなり明るさも衰えてきた。次回の大接近は2018年だというが、その時私は66歳で定年となっていて、この道を散歩することは無い。明るい火星が早朝の西の空に沈む様子をこの道から眺めるのは、私の人生ではこれが最後かもしれない。



11月12日(土)

【ちょっと思ったこと】

岡山空港の“極秘情報”

 11月12日のローカル・ニュースによれば、フランスのワインボージョレヌーヴォーを搭載した世界最大級の貨物機「アントノフ」が岡山空港にやってきたという。なぜ岡山なのかということだが、滑走路延長により貨物機の利用促進をはかりたい関係筋の働きかけによるものらしい。

 空港近くにある健康ランド「レスパール藤ヶ鳴」の新着情報コーナーでは、このことが極秘情報として紹介された。それによれば、アントノフは11月11日(金)13:45頃のほか、11月12日(土)15:00頃にもやってきたそうだ。残念ながらその情報に気づいたのは12日の夕刻であったので見物することはできなかった。岡山空港は、駐車場の金網越しに滑走路があるので、間近に見るアントノフはさぞかし迫力があったものと思う。

 珍しい飛行機といえば、長崎に住んでいたころ、長崎空港に着陸するコンコルドを見物に行ったことがあった(こちらに関連資料あり)。あの時は、ふだんは立ち入りが禁止されている滑走路の西側の丘が一般に開放され、着陸前に見物希望者をシャトルバスでピストン輸送していた。ところが、行列に並んで待っていた私たち家族が次の送迎バスに乗ろうとした直前になって、係員が「着陸が近づいてきたのでこれで送迎は終わりです」といって制止、けっきょく私たちは、ターミナル横の人混みの中で着陸を待つことになった。実際の着陸は1時間近く遅れたのに...。

 そんなこともあって、あの時のことは、コンコルドを見たという感動よりも、バスに乗せて貰えなかった悔しさのほうが強く印象に残っている。




マンションと一戸建てとどっちが得か

 某建売住宅販売会社の折り込みチラシに「マンションより一戸建てのほうがお得」という記事があった。それによれば、
  1. マンションはプライバシーが保たれにくい。
  2. 上下、左右の住戸から聞こえる騒音が問題となる。
  3. 住人の8割の賛成が得られないと建て替えできないので、建て替えは難しい。
  4. マンションでは、共益費、管理費、駐車代、修繕積立金の費用がかかる。1カ月あたり3万円とすると、20年間で720万円の出費。
  5. 売却時にローン残高より売却額のほうが安くなるため将来的に心配。
ということで、一戸建てのほうがお得という主張である。

 私自身は別段「マンション擁護派」というわけではないが、上記の記事に関しては、少々反論してみたくなる点がある。

 まずプライバシーの問題だが、密室での虐待、監禁事件などが発覚することからも分かるように、マンションというのは隣り合わせの一戸建てよりもプライバシーが保たれやすい環境にあるように思う。敷地が100坪もあるような一戸建てならともかく、数メートルの間隔を置いて敷地いっぱいに建てられているような分譲戸建てでは、窓を開ければ隣の家(マンション高層なら、窓を開ければ地平線が見える)、声も筒抜け、しかも、日常的に良好な関係を保つ必要がある。かえって気遣いが多いのではないかと思う。

 次に建て替え問題だが、私の住んでいる地域には築50年クラスの古いマンションがいくつかある。手抜き工事でも無い限りは、外壁修繕と内装リフォームでけっこう新しさを保てるようだ。むしろ木造一戸建てのほうが老朽化のスピードが速く、建て替えの必要に迫られるのではないかと思われる。

 上記では、マンションの共益費、管理費、修繕積立金を1カ月3万円程度と見積もっているようだが、一戸建てでは、固定資産税が月2万円程度かかるし、家屋のリフォーム費用も相当額にのぼる。トータルで考えると、一戸建てのほうが出費が大きいのではないかと思う。

 以上いろいろ書いてみたが、どっちが得かという議論は、その人がどういう場所に住むのかによって大きく変わってくる。大都市地域では、いくら一戸建て志向といっても、土地だけで1億円を超える場合があり、庶民が到底手を出せる状況ではない。かといって、遠方のマイホームでは、毎日の通勤に要する時間的コストが莫大となる。この場合は、中古マンションでもやむを得ないだろう。

 岡山のような地方都市では、一戸建てでも何とか手に入る価格となっている。判断に迷う人が居るからこそ、チラシで説得する必要が出てくるのだろう。