じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] 大学構内のアヤメ。こちらに解説されているように、『花(外花被片:垂れ下がる方)の付け根に黄色と紫の虎斑模様(文目)」があること、水湿地に生えるカキツバタと異なり水とは関係ないところ(畑など)にも植えられるという点で、区別ができる。よく見ると、同じく茎に、二輪目の蕾がついていることに気づく。



5月11日(木)

【ちょっと思ったこと】

シュワスマン・ワハマン第3彗星その後

 5月12日の午前2時半すぎに、シュワスマン・ワハマン第3彗星(NHKの表記では「シュヴァスマン・ヴァハマン第3すい星」を見物するため外に出た。月が明るく輝いていたものの、肉眼で3等星程度、双眼鏡で6等星くらいまでの星を眺めることができ、まずまずのコンディションだった。

 さて肝心の彗星だが、アストロアーツの案内図のうち、C核の予想位置あたりには、それらしきモヤモヤの光が見えたが、B核は確認できなかった。ベガの周辺を何度も探したが、空の真上を見上げていて首が痛くなってきたので撤退。ベガ(おりひめ星)の近くにあったため、その明るさに負けていたのかもしれない。投稿ギャラリーに同時間帯の写真が投稿されるのを待って、B核がなぜ見えなかったのかを確かめたいと思う。

]その後、当日の投稿ギャラリーの報告を参照したが、どうやら私が見たのはC核ではなくてB核であったようだ。B核はベガのすぐ近くにあると思い込んでいたが、実際はすでに夏の大三角の内側に移動していた模様。

【思ったこと】
_60511(木)[心理]GWに実感したオペラント条件づけの原理

 5月の連休(GW)後の一週間が早くも終わろうとしている。妻の実家のある北九州に帰省中は、行楽地には遠出せず、近くのスーパー銭湯に出かける程度でのんびりと過ごした。その際に実感した「オペラント条件づけ」について、忘れないうちにメモしておこうと思う。

 このスーパー銭湯は車で20分ほどのところにあり、2日連続で入浴した。このうち1日目は義父と、2日目は他の家族と一緒だったのだが、なんと、2日目の時には道を間違えてしまい、若戸大橋の入り口や九工大の正門のほうまで行ってしまった。この銭湯の近くには格安のガソリンスタンドがあって、岡山に戻る前に何度も給油に来たことがある。なぜ道を間違えてしまったのだろうか。

 その一番の理由は、これまでスーパー銭湯に行く時もガソリンを入れる時も、助手席に必ず義父が座っていて、「そこの信号を右」とか「この道をまっすぐ」というように案内をしてくれたためであろうと思う。そのような言語的刺激を手がかり(=弁別刺激)として目的地まで運転していたため、曲がり角の風景などには全く目に入らなかったのであった。但し、いちばん近くの道路の景色だけは記憶していたので、なんとか自力でたどり着くことができた。




 もう1つ、この銭湯には、私のお気に入りの釜風呂(蒸し風呂)があるのだが、そのドアの開け閉めで面白い体験をした。釜風呂の中に入る時、あるいは外に出る時、意識的に手で押しつけないとドアが完全に閉まらず、隙間ができてしまうのであった。一度目に入った時は、入り口近くに座っていた人がわざわざ立ち上がって閉めてくれたので初めて気がつき礼を言った。そのあとずっと見ていたら、常連客と思われる人たち以外は、ドアをきっちり閉めずに出入りすることが多かった。時には常連客が「ドアが開いてますよ」と声をかけてたしなめるほどだった。

 この銭湯には、露天風呂と内湯の間にもガラス戸があって出入りできるようになっているのだが、ドアをちゃんと閉めずに通り抜ける人がけっこういる。これらはおそらく、自動ドア普及、あるいは、ドアチェック機能により、ドアが勝手に閉まる「便利」さが定着し、これによって「ドアを開けたら必ず閉める」というオペラント行動が強化される機会が減ってしまったことによるものと考えられる。

 そう言えばSAのトイレの水道なども、最近は殆どが、「手を差し出せば水が出る」という自動式になっている。たまにコックをひねる蛇口があっても、しばらく手を出して、あれっ何で水が出ないんだろうと不思議に思うほどになった。

 ユビキタス社会の到来を望む声も多いが、なんでもかんでも機械に頼ってしまうと、人間が発するべきオペラント行動は消去され退化していく。いざという時には自力で何もできないし、そもそも、「みずから行動し、結果として強化される」という能動の権利が奪われていくようにも思える。