じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【ちょっと思ったこと】
睡眠時間減少の損失 不眠症などで十分な睡眠が取れず、日中の仕事の能率が下がったり遅刻をしたりすることによる経済的な損失は、全国で年間およそ3兆5000億円に上るという試算がまとまりまったという(時間限定でこちらに記録あり)。お金に換算することにどういう意味があるのかと思ったが、損失額の大きさを強調することでアピール効果を狙うということと、何かの施策を検討するにあたって例えば1兆円の経費がかかっても差し引きで損失をくい止める効果があるということを言いたいのだろうか。 この試算が重要な影響を及ぼす可能性のあるのは、サマータイム導入の議論だろう。ウィキペディアで詳しく解説されているように、サマータイム導入には賛否両論があるが、少なくとも、睡眠時間確保という点から見れば逆効果であるように思える。なぜなら、世の中では「夜はすぐに眠くなり、朝は早くから目が覚める」という人よりも「夜はなかなか寝付けず、朝はなかなか目が覚めない」という人の方が圧倒的に多いからである。サマータイムを導入すれば、ますます、無理矢理起こされる人が増えて睡眠不足を助長することになりかねない。 では、国民レベルで睡眠時間を確保するにはどうしたらよいか。1つは、いっそのこと、サマータイムではなく、寝坊タイムをローカルに導入することである。例えば9時から17時まで仕事/授業を行っていたところでは、思い切って13時から21時に時間帯をシフトする。そうすれば、いままで朝7時に起こされていた人は朝10時までぐっすり眠ることができる。また21時に仕事/学校が終わると、もはや夜遅くなっていて終電も気になるのでみなさっさと帰宅する。これによって、夜遊びの時間が減るというわけだ。 それでも結局無理というならば、1日27時間制を実施してもよいかもしれない。1日17時間起きるかわりに10時間ぐっすりと眠るというリズムを作るのである。私自身、かつて、修論執筆の頃には、目が冴えているうちは書けるだけ書いて、眠くなったら寝たいだけ寝るという生活をしたこともある。このほか、概日リズムは1日約25時間という説もあったと記憶している。 ヒゲの福沢諭吉 6月7日夕刻、車を運転しながら聴いていたラジオニュースによれば、従業員の部屋のバッグから150万円を盗み出した経営者の男が逮捕されたとか。被害にあったのは中国人の女性ダンサー。この女性は、万が一の盗難に備えて、貯めておいた1万円札の福沢諭吉の顔にこっそりヒゲを描き加えていたという。それに気づかなかった経営者が、ヒゲの描かれたお札をダンサーへの給与として支払ったために盗難が発覚、最初は罪を認めなかったものの、経営者の車のトランクから同様のお札が大量に発見されたため御用となった(←運転中の聞き取りのため、一部不確か)。 福沢諭吉にヒゲを描き加えることは通貨変造罪にあたるが、結果的にこのことが窃盗を証拠づけたというのはまことに興味深い。通貨というのは持ち主が次々と移動してこそ意味があるものだが、逆に言えば、盗まれたお金が自分のお金であったかどうかを証明するのは非常に難しい。 このことでふと思ったが、ICカードが広く利用されるようになった今の時代、持ち主であることを記録できるような貯蓄用IC通貨などというのがあってもよいのではないだろうか。これは、
こうしておけば嫌がらせ目的以外では盗まれることが無い。盗んでもそれを使うことができないからだ。 そんな面倒なことをしなくても銀行預金で十分ではないかという考えもあるが、預金と異なるのでペイオフとは無関係。銀行はあくまで登録サービスを行うだけ。 |