じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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昨日に続いて大阪の写真。ダイバージョナルセラピーのセミナーが開催されたビルの近くに、レトロな建物があった。その左奥では高層ビルを建築中。成都の新旧対照を思い出させる風景だった。
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【思ったこと】 _60908(金)[心理]日本行動分析学会第24回年次大会(5)e-Learning時代のインストラクショナルデザイン ●テクノロジーと行動分析 というタイトルの公開シンポの2番目の話題提供は、Y氏による、 ●e-Learning時代のインストラクショナルデザイン〜行動分析学への期待 であった。 Y氏によれば、「e-Learningの究極の目標は、個々の学習過程を最適化・カスタム化することにある」、この意味でICT(情報通信技術、Information and Communication Technology)の普及は重要。かつて家庭教師を雇わなければできなかったことが、ICTにより万民のものとなり、多様化した興味や関心、いろいろなレベルの到達度、学習環境に対応できるようになった、というような話であった。 Y氏が強調された新たな学習形態
まず、「個を尊重」とか「個にやさしい」というのはその通りだとは思うが、人間というのは結構まわりに影響されやすいものであり、
習熟に著しい差が出るような外国語学習、数学、情報科学系などの分野では個別学習はたぶん効率を上げるだろう。そのいっぽう、生涯学習の一環としていろいろな教養を身につけるような場合は、むしろ、「みんなと一緒に学び交流する」、「講演者の顔や声から熱意を感じる」といった面が大切であり、「個の尊重」は「個別」ではなくむしろ「集団」の中で発揮されるべき、という考えがアリではないかと思う。 そう言えば、2カ月ほど前、FD関係のセミナーで拝聴した講演の中に学部・大学院と連携したeスクールについての話題があった。ここで紹介された大学は、全国でもトップクラスの規模であり歴史も古い。その報告・感想記事に その大学が実施しているeスクールというのは、受講生がネット上のコンテンツ(文章や図版などのインストラクションデザイン)にアクセスするという学習形態を連想しがちであるが、ここではむしろ、教員が教室で講義を行っている様子を動画で配信するという形態のほうが重視されているように見受けられた。と書いたように、そのeスクールではでは、必ずしも多様な個別学習の機会は与えられていない。講師がじかに出演したほうが効果があがるというわけだ。現実にそういうやり方で成功しているわけだから、理屈を並べて反論するわけにもいくまい。 けっきょくのところ、e-Learningのスタイルをどうすれば効率的かというような議論は、受講生の特徴やニーズ、科目の内容、達成目標、その他、受講生個人のライフスタイルやQOLにまで依存するとしか言いようがないように思う。 もう1つ、これは雑学的知識としても面白いと思ったのだが、Y氏が紹介したスライドによれば、現代の平均的な若者(米国?)は21歳までに
このことは若者がe-Learningに向いているという論拠にもなるが、逆に言うと、だからこそ、もっと古典的な教室場面での集団学習を重視すべきだという主張にもつながりそうだ。 このほか、Y氏の話題提供の中ではEDUCAUSEが紹介された。いずれにせよ、e-Learningの普及の中でスキナーの考えが受け入れられやすくなっているのは確かかと思う。 次回に続く。 |