じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]
11月29日の楽天版日記に、

●岡大農学部の黄金色の絨毯、今日明日が最高!

というタイトルで写真を掲載した。ここにあるのはその翌日(11月30日)に撮影したもの。薄曇りの日と晴れの日の黄葉にはそれぞれの味わいがある。なお、「メスのカイノキ」について、11月30日の楽天版日記で、薄曇りの日と晴天の日の見え方を比較している。



11月30日(木)

【ちょっと思ったこと】

新聞配達員の勧誘を受ける

 いつものように5時半すぎに散歩をしていたら、突然、バイクに乗った新聞配達中のおじさんから「おはようございます」と声をかけられた。

 「いま、うちの販売所で新聞配達員を募集しているので、やってみないか」ということだった。私のことを、早起きしてバイトに行く学生だと勘違いされたようだ。

 早朝の新聞配達は、健康増進と実益を兼ねていて悪くはないと思うのだが、
  • 私の大学ではいま、学外非常勤講師などの兼業を自粛する動きがある(学内の教育・研究・管理運営に専念するため)。新聞配達の兼業は、勤務時間外とはいえたぶん認められないだろう。
  • 自慢ではないが、私はバイクを運転したことが一度もない。不器用な私が、あんな危ないものに乗れるとは思えない。
 ということで丁重にお断りした。まだ日の出前で真っ暗だったとはいえ、早朝アルバイトに出かける学生と間違えられるとは、私の足取りも歩く姿勢も、まだまだ若々しいということか。





後期授業の折り返し点

 10月から始まった後期授業は、11月最終週で概ね8回目となる。半期15回の授業が原則なので、ちょうど折り返し点に到達したことになる。何度も書いているように、後期は連休や正月休みなどあって、授業がとびとびになることが多いが、その分、学生たちはゆとりをもって予復習に取り組むことができるはずだ。もっとも1月に入ると、卒論・修論研究の締切を控えてしだいに殺気立ってくる。

【思ったこと】
_61130(木)[教育]大学教育改革プログラム合同フォーラム(16)「魅力ある大学院教育」イニシアチブ分科会(2)

 11月13日(月)の13時20分から15時15分まで開催された表記のパネルディスカッションについて感想の続き。

 事例報告の中でも各方面から指摘されていたが、従来の大学院教育というのは、どうしても、講座ごとの徒弟制度的教育、狭い研究領域のなかでの「たこつぼ型」教育になりがちであった。今回紹介された取組にほぼ共通していたのは、そういう「たこつぼ型」をどう改革していくかという視点であった。

 その改善の方向としては
  • 教員個人のプロジェクトから開かれたプロジェクトへ
  • 国際協働プロジェクト(インターンシップ型、フィールドリサーチ型)
  • キャリアパスの形成
などがキーワードになるかと思う。




 事例報告のあとのディスカッションでは、審査部会長などから、人社系大学院ではしばしば定員充足率が低く、改革の必要が重ねて指摘されていた。じっさい「イニシアティブ」で、人社系の採択率がきわめて低かったことは事実である。

 人社系審査部会のI氏は、
  • 「博士前期課程・博士後期課程において分断されることなく一貫した教育システムを構築しての体系的な教育課程の編成」を重視
  • 体系的なコースワーク
  • 一貫した研究指導システム
  • 客観的研究評価システム
  • 研究指導教員組織
といった視点の重要性を挙げられ、また
  • 社学・産学・国際連携の教育プログラム
  • 意欲的・独創的な教育プログラム
    • inputとして優れた学部卒業生を受け入れたあとで
    • 明確な教育目的、体系的な教育課程の編成、教員組織の整備、授業形態・教育方法の整備、適切な研究指導の体制といった、改善された教育システムのもとで
    • 学位を授与し、outputとして、創造性豊かな若手研究者の育成をはかる
という方向性の意義を強調された。





 さて、次年度からは新たに「大学院教育実質化推進プログラム」(要求額104億円)がスタートする見込みだ。これは

●大学院における優れた組織的・体系的な教育の取組を支援

という趣旨であり、審査の視点としては「人材養成に関する取組計画の実現性(将来性)が重視され、
  • 各課程の目的に沿った体系的な教育課程の編成
  • 教育研究活動の特色
  • 教員による教育・研究指導方法
を明確にした優れた取組が採択されることになるようだ。大学院の定員自体はすでに大幅に増加しているが、「教育の質の向上が不十分なままでの量的な拡大では十分な効果をあげられない"と指摘されており、とにかく、徒弟制的教育を打破することが主眼になっているようにも見受けられる。

 大学院イニシアティブの時は
  • 2年間でエンジンを始動させ
  • 3年目以降で「自走」(←遺跡になってしまってはダメ)
という計画であったようだが、今回は3年間というスパンになっているようだ。