じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _70821(火)[心理]朝青龍関の「心の病」に関する語彙のさらなる蔓延 けがを理由に巡業の休場を申し出ていながら、モンゴルでサッカーをし、相撲協会から秋場所と九州場所の2場所の出場停止や九州場所千秋楽までの謹慎などの処分を受けた朝青龍関について、各種の「病状」が伝えられている。いくら有名人であるからといって病状に関する個人情報があそこまであらわにされてよいものかと思う一方、2005年9月22日の日記等で取り上げた「精神疾患に関する語彙の蔓延と言説の増大サイクル」がますます真実味をおびてきたとの印象を持たざるを得ない事態になってきたような印象を受けつつある。 サンスポの記事からこれまでの経緯を引用してみると、
以上に報じられた内容は、朝青龍関個人に限定されない重大な問題を含んでいるように思う。 まず、初期の段階で「うつ病の一歩手前」と診断されたことだが、種々のショックがあったからといって、そんなに簡単に「うつ病」に移行するものかどうかという疑問があるほか、「本当のうつ病なら、誰に対しても無口になるはずだ」との指摘もなされているようである。 それから「医師の質問には反応せず、診断は、付け人らの話や報道なども合わせて「総合的に診断」された」という部分だが、こういう形だけで診断が下されるというのは、実は非常に恐ろしいことだ。独裁政権下で反政府活動をしている人たち、あるいは、王制のもとで継承争いに敗れた王族などが、政府お抱えの医師に対して黙秘を続けていると、周囲の「証言」や報道だけから「総合的」に病名がつけられ強制入院させられてしまう事態を連想してしまう。 治療方針についても、ずいぶんとあやふやなところがある。一方では、病人はすべて病院に入院させて薬で治すのが最善であるといった偏狭な「医療信仰」があるように思えるし、転地療養先の環境も十分に確認せずに治療効果(もしくは療養効果)を説くというのもおかしな話である。 内部対立が見え隠れしている相撲協会も、けっきょくは「お医者様の言うことには従おう」ということで決着を図ろうとしているようだが、うーむ、いくら、医師免許による権限が与えられているからと言って、お医者様は絶対に正しいという信頼してしまってよいものだろうか。 私個人の意見は、8月2日の日記に記した通りである。昨今の報道では、 ●朝青龍がけがを理由に巡業の休場を申し出ていながら、モンゴルでサッカーをしていたシーンがTVで放映され処分を受けた と表現されることが多いが、巡業休場は、朝青龍関本人の自己申告オンリーではなかったはず。ちゃんと、 ●腰の疲労骨折と左ひじ靱帯損傷などで全治6週間 という診断書がついていたはずである。「仮病疑惑」などと言われるが、本当に「仮病」であるならば診断書は虚偽であったということになる。まず診断書の内容が正確であったかどうか、そのことから検証を始めるべきではないかなあ。 仮に、「巡業などの激しい稽古には耐えられないが、サッカーでボールを蹴る程度の軽い運動であれば大丈夫」という状況であったとするなら、モンゴルでのサッカーは何ら「サボリ」ではなかったことになる。 ちなみに、モンゴルでのサッカーは、朝青龍関の個人的な娯楽ではなかった。ネットで知り得た情報(未確認)によれば、あれは『日本モンゴル国交35周年記念チャリティー』であり、主催はモンゴルサッカー協会、ゲストとして中田英寿選手も招待されていた。朝青龍はモンゴル政府のスポーツ顧問を務めていて、政府から参加要請があったということである。 従って、朝青龍関本人、および関係者が、ちゃんと手続を踏んで招待していれば、つまり、
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