じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
|
9月30日は朝方は雨が降っていたがその後回復。夜には月齢19.0の月が見えた。写真左は、岡大本部棟近く。写真右上にあるように、この時期の月齢19の月は北に片寄っており(10月2日が赤緯最北)、右上が欠けている。写真右下は翌朝06時01分撮影(月齢19.4)。こちらのほうは下の部分がが欠けている。 |
【ちょっと思ったこと】
奇怪な超大型台風 こちらの情報にあるように、南シナ海で台風14号(LEKIMA)が発生した。この台風の注目すべき点は、中心気圧が992ヘクトパスカル(9月30日15時40分現在)、最大風速が20mで、暴風圏すら無いにもかかわらず、「超大型」と形容されていることである。ちなみに風速15m以上の強風圏は半径850kmというからスゴイ(※)。 [※]10月1日06時50分時点では、985ヘクトパスカル、最大風速25mに発達。強風圏は半径850kmで、超大型の勢力を維持している。 この「超大型台風」は、9月30日に発生したことになっているが、基となる雲のかたまりは、だいぶ前から、フィリピンの東側にあって、ゆっくり移動しているように見えた。9月30日夕刻には、まだ残りの雲がウヨウヨしている。もう1個発生するのだろうか。 ちなみに、この台風のアジア名「レキマー (LEKIMA)」は、ベトナム語で果物の名前だとか。ネットで検索したところ、こちらに、 Lekima A kind of tree whose fruit has only one seed surrounded by yellow pulp which looks like a yolk.とあった、「ベトナムの果物」でも検索してみたが、それらしき写真が見当たらない。しかし、この台風、どうやらベトナム方面に向かっているような... |
【思ったこと】 _70930(日)[心理]日本心理学会第71回大会(11)環境保護行動を促す説得的コミュニケーション(2) 昨日に続いて、 ●Using persuasive communications to protect the environment環境保護行動を促す説得的コミュニケーション という招待講演の感想。 チャルディーニ氏の講演の前半では、 ●(米国での?)ゴミのポイ捨てのように、社会的に望ましくないとされている行為が頻繁に起こっている状況のもとでは、公共広告は、命令的規範(何が認められ、何が認められていないか)を明示するような内容にすべきであり、そこで何が行われているのかに受け手の焦点を合わせることは重大な誤り。 ということが指摘された。 しかし、昨日も述べたように、我々は、ふだん、公共広告のようなものがテレビCMで流されたからといって、必ずしも関心を向けるとは限らない。実験場面で、広告の内容に関心を持つように教示された場合と、日常生活での注目度にはズレがあると思う。雑多な情報が氾濫する日常生活場面においては、まずは、人をひきつける映像が必要であり、ポイ捨て防止キャンペーンのような場合では、たとえゴミが一杯であっても、ショッキングな映像のほうが効果があるようにも思える。 このほか、行動分析学では、自身が及ぼす結果があまりにも小さく、環境全体に変化を与えないような行動は強化されにくいと言われている。駅前の広場に、大量の放置自転車があれば自分の自転車を駐輪しても景色は大して変わらないが、一台も無い広場では、自分の自転車を駐めるか駐めないかで環境は大きく変わってしまう。後者の場合は、行動は起こりにくくなる。キレイな環境のほうがゴミだらけの環境よりもポイ捨てが起こりにくいのは、ポイ捨て行為に対する結果の大きさの違いということでも説明できる(ただし、この説明では、他者の行為自体ではなく、ゴミが捨てられているという風景のほうが影響を及ぼす)。「多くの人がやっていることを見せると影響を及ぼす」というのがチャルディーニ氏の説であるようだが、見せているのは行為ではなく、行為の結果のほうではないかなあ。 我々は、広告媒体ばかりでなく、自分自身の体験からも多くの情報を得ている。そのことでふと思ったが、高速道路を運転中に道路情報を聞いていると、 ●最近、スピードの出し過ぎによる死亡事故が多発しています。ドライバーの皆さん、スピードの出し過ぎに注意して、安全運転に心掛けましょう。 というようなメッセージが流れることがあるが、周りの車がみんな110km以上のスピードで走っていて、特段の事故が目撃されないという状況のもとでは、「死亡事故多発」がどこまで説得性をもつのか疑問に思うことがある。 次回に続く。 |