じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 12月10日の岡山は最低気温が1.7度まで下がり、このエリアではこの冬2度目の降霜があった。写真は時計台前の雑草にかかる霜。



12月10日(月)

【ちょっと思ったこと】

2008年用年賀状サイトオープン

 昨年と同様、こちらに、2008年版の賀状交換サイトを開設した。ネットにアクセスする習慣を持っておられない恩師、親戚、知人各位を除き、私は、葉書媒体による賀状交換を原則としてお断りしている。もし知人の方で、ここをご覧になった方がおられたら、ぜひ、電子媒体による賀状交換推進運動にご協力をお願いしたい。

 それにしても今年は、12月に入ってから「喪中につき」のお葉書をたくさんいただいた。その枚数は、妻が受け取った分を合わせると2桁となり、我が家の葉書媒体の賀状総数の1割近くになる。ちょうど年齢的に見て、私や妻と同年代の方の場合、御尊父さまや御母堂さまが80歳前後となり、御寿命を迎えられる時期にさしかかっているためかと思う。

 図柄の1番目2番目は、この夏にいずれもモンゴルで撮影したもの。1番目は、モンゴルのミニ火山(Uran Togoo uul、標高約1600m)の頂上から眺めた大草原、2番目は、アチマグ湖(Achmag nuur)の俯瞰写真。


 来年はネズミ年になる。つまり十二支の新しいサイクルに入るわけだが、このサイクルが、ね、うし、とら、う、...となって辰年になった時には、なっなんと私自身は還暦を迎えるのである。これまで干支などと言っても、年賀状の図柄がネタ切れの時の定番イラストくらいにしか思っていなかったが、還暦を迎えるサイクルに入るとなると、さすがに気にしないわけにはいかない。ちなみに3番目の図柄に写っている動物は、上から、
  • ウォンバット(フクロネズミ目ウォンバット科)
  • タスマニアデビル(フクロネコ目フクロネコ科タスマニアデビル属)
  • 種名は忘れたが、小型有袋類の一種だと思う。
いずれもタスマニア南部の動物園で撮影したものであり、形はネズミに似ているが、齧歯目のネズミとは別の動物ばかり。

【思ったこと】
_71210(月)[心理]学士教育課程のコンセプト(4)戦略的基礎教育プログラム改革(3)“Science of all”の教育

 昨日の続き。

 講演では、学士課程の導入段階におけるコースワークが脆弱であるという点が指摘された。コースワークの弱さや欠落の一部は卒業研究で修正され、さらには、修士課程での教育に延長されているという。

 この特徴(問題点?)については、これまでの各種セミナーでも別の論者から何度か指摘されてきたことである。学士課程最終学年が実質的に修士課程に取り込まれることは、5年一体型の博士課程教育と相容れないところがある。2006年7月に拝聴した別のセミナーでも、某大学における改革の目玉として打ち出された大学院5年一貫制博士課程という新構想が、社会的ニーズなどにより、2年目で「中間論文」として修士号を獲得し中退して就職というケースを取らざるを得ず、法人化後の再編ではけっきょく、5年一貫性から前期・後期区分制へ移行するというような話をうかがったこともあった。ここではおそらく、「博士号までは要らないが、学部卒では不十分」という社会的ニーズが働いており、その根本原因は、導入過程におけるコースワークの脆弱さにあるというのが、今回の演者の論点であると理解した。

 学士課程導入部分では、“Science of all”という科目群の位置づけに大きな日米格差があるという。例えば化学であれば「入門化学」という科目群がこれにあたるが、高校レベルのリメディアル科目とは似て非なるものであり、また、日本のような単線型の科目配置ではなく、アメリカモデルでは、多様な履修歴に対応し、かつ、次第に志望分野別に扇形に広がるような構成になっているという。

 このあたりの話は、門外漢の私にはよく分からない部分が多いが、とにかく、受験段階の「理系」「文系」区分、入学後の教養教育科目の位置づけ、専門分野へのコース振り分けの仕組みなどの特徴も勘案し、総合的に対処していくほかはないように思えた。


 次回に続く。