じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
岡山大学構内でお花見(34)ナンテンの花
各所でナンテンの花が見頃となっている。写真の位置にはもともと、ツツジ(キリシマの一種「今猩々」とい思われる)の大株があったが、病虫害で衰弱し、代わりにこのナンテンが成長してきた。なお、写真の背景は、情報展示室(旧陸軍第十七師団司令部衛兵所)。 |
【ちょっと思ったこと】
今年度の給料、大幅に減る 4月以降になってから、給料が数万円減少した。例年4〜5月期は各種手続が間に合わず、6月になってから4月に遡って支給というケースもあったのだが、今年は6月になってもいっこうに増えていない。 その1つは、昨年度まで拝命していた全学の某・委員長を任期満了で辞したことに伴うものであり、これで「大学貢献手当」12000円分が減額されている。全学委員の場合、委員長以外の委員でも前年度開催回数の実績に応じて手当が出るのだが、今年度仰せつかっている委員の場合は、昨年度の回数が少なかったため、一銭も支給されない。 また、今年度は、学外オープンスクールに4回派遣されることになっているが、学部内の委員はいくら仕事が多くても大学貢献手当の支給対象にはならない。 もう1つの減少理由は、某家族が昨年度末で22歳に達していたことによる扶養手当打ち切りに伴うものであった。 私の職場では、個人評価がしっかり行われており、それ自体はエエ評価をいただいていて「昇給対象」という記載もあったのだが、大学全体の人件費抑制策のほか、昇給停止年齢などの兼ね合いもあり、ここ数年以上、本棒が増える気配は全く無い。ボーナスはむしろ下降気味。加えて定率減税廃止などの影響で、実質収入総額はますます減っている。 |
【思ったこと】 _80616(月)[心理]人間・植物関係学会2008年大会(11)色彩の選択による気分測定 すでに何度か言及しているように、園芸療法の効果測定は、短期的か中長期的かという視点から2つのタイプに分かれる。
さて、上記の1.の短期的効果を測る方法としては、POMS、MCL-S.1、ABSなどを用いた心理変化、および、心拍や唾液成分濃度といった生理的変化を測る方法がしばしば用いられているようだが、いずれも難点がある。特に心理検査のようなものは、それに回答するということ自体が煩瑣であり、あまり時間をかけすぎると、園芸活動でせっかく気分が良くなったのに、その後の心理テスト回答で再びイライラしてくるという悪影響も否定できない。 そんななか、今回の発表の1つで、色彩評価法の可能性が紹介された。これはきわめて短時間で終わる。12色の色見本を提示し、調査時の気分に当てはまる色を選んでもらうというだけのテストであり、他テストとかなり高い相関が得られたということであった。大ざっぱに言えば、
もっとも、高い相関が確実に得られたとしても、それが「色そのものへの嗜好変化」を表しているかどうかは定かではない。 「いまの気分を色で表してください」というのは、ある言語コミュニティの中で、言葉で表現することを色の選択に置き換えただけではないかという可能性もある。例えば、青色を選択するというのは、気分そのものが青色に感じられるからではなく、言語コミュニティの中で使われる「ブルーな気持ち」を青色に置き換えて選んだだけだという可能性があるわけだ。つまり、被験者は、「いまの気分はあまり良くない」と言語的に表明する代わりに「青」を、あるいは、「いまの気分は爽快です」と発言する代わりに暖色系を選んだというだけであるという可能性がある。であるなら、わざわざ色彩評価を使うまでもなく、単に「今の気分はどうですか?」と訊いて、言葉で答えて貰えば済むということになる。 色彩評価がどこまで気分を確実に表せるのか、あるいは、その人自身の色の好み(=特性論的な嗜好)とどう対応するのかについては、私自身にはよく分からないところがあるが、フロアからの発言によれば、この方面の研究はかなり進んでいるということであった。このほか、今回の研究が、園芸作業に特化した色彩評価法の確立を目ざしているのか、それとも、園芸作業にこだわらない一般的な気分測定を目ざしているのか、というような質問もフロアから出されていた。園芸作業では緑色に接する機会が多いが、このことが特異的な影響をもたらすかどうかは不明である。 次回に続く。 |