じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
農学部構内のヒマワリ畑が花をつけ始めた。過去の経緯からみて、ここに植えられているヒマワリは、種をとることを目的とした品種であり、種が熟してくると次第に頭が重くなってうなだれた格好になってしまう。花として楽しめるのは咲き始めの頃が最適。
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【ちょっと思ったこと】
プロ野球交流戦、セリーグが初の6戦全勝 プロ野球交流戦がそろそろ終盤に近づいているが、18日にちょっとした珍現象が起こった。試合結果:
ちなみに、こういうケースが何を意味するかということだが、それぞれのリーグ内においては、ゲーム差は変わらず。つまり、試合が無かったことと同じという意味になる。いっぽう、交流戦の順位については、当然、セリーグ各チームが順位を上げることとなり、好調阪神は14勝8敗で単独トップに躍り出た。ちなみに、交流戦において阪神が強味を発揮しているのは打率。18日終了時点までのチーム打率は.297で、残り2試合(日本ハム戦)如何では3割を超えることも不可能ではない。 |
【思ったこと】 _80618(水)[心理]人間・植物関係学会2008年大会(13)観葉植物は音楽に反応するか? 午後の発表の中で、実験箱内の観葉植物にクラシック/ポップス/ロックの音楽をそれぞれ聴かせ、葉っぱの表面の電位変化を測定するという興味深い研究があった。 ちなみに、この連名発表の第一著者(口頭発表者)の方は、私の先輩でもあり、私が卒論生であった30数年前から存じ上げている。以前から超心理学的現象に関心をお持ちであったと記憶しているが、分析方法はきわめて手堅く、また、哲学にも造詣が深い方として知られている。 今回の御発表にあたっても、
実際に行われた実験もまことに手堅いものであり、整備された実験環境のもとで、音楽提示前、提示中、提示後の電位変化(パルスの有無、パターン)がそれぞれ測定され、フィッシャーの直接確率法で検定されていた。また対照条件として、実験箱内に霧吹きをする(=水刺激条件)も設定されていた。今回拝聴した限りでは、音楽刺激は、水刺激とは異なる方向の電位変化をもたらし、少なくとも、音楽の提示が植物に何らかの特異的な影響を与えていたことは証拠づけらた。 もっとも、フロアからの質問によれば、実験箱内で音楽を流すと、箱内の空気に何らかの層が生じ(←専門的なことは分からない)、それが、葉っぱの周囲の湿度にも影響を及ぼし、そのことが原因で植物の蒸散作用等に間接的な影響を及ぼすという可能性はあるらしい(←長谷川の聞き取りのため不確か)。「音楽」という振動刺激を与える限りにおいては、こういう、二次的な影響を統制することは今後とも難しいのではないかという気がした。 なお、上記の「人間−植物関係は双方向に捉える必要がある」というロジックはもっとなことであるとは思うが、地球の長い歴史の中で、光合成生物が誕生したのは32億年前、コケ植物やシダ植物が水際に沿って陸上に進出したのは5億年前頃からであると言われている。いっぽう、人類が誕生したのは、諸説はあるが、500万年〜1000万年前程度であって、植物の歴史に比べれば遙かに短い。 つまり、植物一般は、人間が存在していない時代から、人類とは無関係に進化を続けてきたのであり、いま我々が考えている「人間・植物関係」がどうしても人間本位にならざるをえないのはやむを得ない面がある。 もちろん、今回の観葉植物(=ポトス)のように、品種改良を経て人工的環境で育てられること多い植物においては、人間との関係は密になるとは思うが、それでもなお、植物にとっての主要な関心事は、「植物・光関係」、「植物・水関係」、「植物・栄養素関係」、「植物・温度関係」、「植物・湿度関係」、「植物・病害虫関係」などであり、「植物・人間関係」はそのごく一部の微々たるものであるかもしれない。またそういう中では、人間自身にとって意味のある音楽よりも、虫の鳴き声とか、人間の可聴範囲外の震動波のほうが遙かに影響を受ける可能性もある。 ところで、ここからは全くの余談だが、植物というのは、決して「静的環境」で生育するものではない。海の中の植物、特に比較的浅いところの植物などは常に波にもまれて生きている。また、最近、私自身は、デジカメを使った花の接写を楽しむことが多いが、無風状態のように見える時でも、草花や木の枝は、弱い風に揺れていてなかなか静止することが無い。つまり、おおかたの植物というのは、成長の大半の期間を、揺れながら過ごしているのである。このことの影響はかなり大きいと思われる。 次回に続く。 |