じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 岡山大学構内でお花見(36)ネジバナ

 ネジバナは大学構内各所の芝地に生えているが、芝刈り作業の時期によって、開花の時期がずれたり、群生の規模が変化したりする。この撮影場所(岡山大学情報展示室。旧陸軍第十七師団司令部衛兵所)では、少し前に一斉に芝刈り作業が行われたが、その縁の刈り残しのところから花穂が出現していた。

 昨年6月21日の日記で、時計塔前に咲くいろいろな形のネジバナの写真を掲載したが、今年は、春先に除草剤が散布されたため、今のところ、同じような群生は確認できていない。但し、この時に使われた除草剤は、葉っぱから浸透するタイプであり、その時に芽が出ていなかった株が生き残って花を開く可能性はある。


6月20日(金)

【思ったこと】
_80620(金)[心理]人間・植物関係学会2008年大会(15)とりあえずのまとめ

 6月7日(土)〜8日(日)に開催された人間・植物関係学会2008年大会の参加感想を連載してきたところであるが、ちょうど2週間経ったところで、完了できる見込みとなった。

 学会年次大会や各種シンポジウムに参加した時は、その感想を2週間以内に書き終えることを努力目標としているが、今回は何とかこれが達成できた。何事でもそうだが、2週間も経つと記憶はかなりあやふやとなり、また感動もしだいに薄れてくる。今後もこの「2週間ルール」を守るように心掛けたいと思っている。

 さて、この人間・植物関係学会であるが、私自身は、日程の都合がつかなかった2004年国際大会を除いて毎年、年次大会に出席している。  この学会の会員数は200人程度であり、心理学関係の各種学会と比較した限りでは、小規模〜中規模のあたりに相当するのではないかと思われる。この学会の良いところは、すべての口頭発表を一会場で行うことである。日本心理学会第71回大会の参加感想などで書いたことがあるが、何千人もが集まるような大規模学会では、招待講演、シンポ、小講演4件、ワークショップ、ポスター発表などが、20以上の会場に分かれて同時に開催される。しかし、参加者はそれぞれ1つのからだしかないので、そのうちのどれか1つしか選べない。結局、「日本心理学会の大会に出席した」と言っても、どの会場に参加したのかによって、内容はマチマチであり、その組み合わせは概ね20通りの20乗、104857600000000000000000000通りにものぼることになって、学会会員全員が情報を共有することは不可能となる。いっぽう、小規模〜中規模学会であれば、発表会場を1つないし2つに限ることができるので、学会全体としていま何が議論され、どういう発見があり、何が課題となっているのかが見えてくる。これは大変よい傾向だと思う。

 なお、人間・植物関係学会が整備してきた園芸療法士資格認定制度は、新しく設立される日本園芸療法学会へ移譲することが決まっている。新しい学会は12月に設立記念の講演会を開催すると聞いているが、これが順調にスタートすれば、今後は、園芸療法関連の研究発表は、人間・植物関係学会から園芸療法学会のほうにシフトする可能性がある。これによって、人間・植物関係学会のほうは、より広い範囲の「人間・植物関係学」に目を向けることができるようになるだろう。具体的には、森林との関わり(「森林セラピー」など)、農耕、園芸以外の関わり(フラワーアレンジメント、ハーブ、押し花など)が対象となり、参加者も、農学部系や医療系ばかりでなく、文系の学問領域にも広がってくるものと期待される。私のところの文学部では、ごく内輪の研究会としては、自然との共生、例えば万葉集に見られる植物との関わりとか、中国古代思想における自然観などが紹介されることがあるが、本来、そういうテーマも取り上げていくべきであろうと思っている。

 来年度の大会は、京都府立大で開催されるとのことである。今後の発展に期待したい。