じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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カムチャツカの温泉

 カムチャツカで入浴(水着着用)した温泉2箇所。
  • A:パラトゥンカ温泉郷の温水プール。このプールは、宿泊先のフラミンゴホテルから徒歩5分以内のところにあり、平日でも23時頃まで開いている。平日の利用者は少なく、撮影時点では私一人の貸し切り状態であった。黒いパイプから源泉を補給し、熱くなったら止め、冷えたら追加するというだけのシンプルな仕組み。源泉は相当に熱く、お湯を入れ替え直後は熱湯状態になっていた。
    なお、パラトゥンカ温泉郷には他にも何カ所か温浴施設があり、宿泊先によって利用する施設は異なっているようだ。
  • B〜D:ビストラヤ川沿いのマルキ温泉
    • B:右端の青い囲いが更衣所。シャワーは無いので、最後は左側の川の水で体を洗う。
    • C〜D:川岸の砂利の下から熱湯が沸きだしており、川の水で適度に冷やして入浴する。あまり深くないので、石を枕にして寝そべるように入浴する。



8月16日(土)

【思ったこと】
_80816(土)[旅行]花のカムチャツカとアヴァチャ山登山(5)クチコミ(2)

 昨日に続いて、来年以降にこの方面を旅行される方にお役に立ちそうな情報を、記憶が薄れないうちにまとめておくことにしたい。なお昨日も述べたように、以下に述べることは、私自身の個人体験に基づくものであり、必ずしも一般性があるとは言えない。日程、設備、訪問地の様子などは、その年の気象状況のほか、旅行社、添乗員、現地ガイド、現地旅行社、ドライバーによっても大きく変わることがあるので、あくまで参考情報の1つとして利用していただきたい。
  • ヘリコプター利用ツアー
    今回のツアーでは、2日目にヘリコプターでナリチェボ自然公園に日帰りハイキングに行く予定であったが、悪天候のため中止となった。代替日も検討されていたようだが、結局乗ることはできず、ヘリ実費分?は返金となった。

     クリル湖のヘリツアーを日程に組み込んでいる別会社もあったが、空港で参加者に直接尋ねてみたところでは、当初の予定日にはヘリは飛ばず、別の日に入れ替えて何とか飛べたという話であった。

     ヘリコプター利用のツアーは他にもクロノツキー自然保護区内のゲーゼル渓谷へのヘリツアーなどがあり私もいずれ参加できればいいなあと思っているが、問題はやはり天候であろう。仮にヘリが飛んだとしても、上空から展望がきかず、着陸地も霧の中というのではあまり意味はない。ヘリツアーを主目的として参加することは、天候上、かなりのギャンブルになるのではないかと思う。

     なお、現地の天気予報はこちらを参照されたい。8月中旬も天気の悪い日が続いている模様。

  • パラトゥンカ温泉郷
     カムチャツカ地方(2007年7月まではカムチャツカ州)の首都はペトロパブロフスク・カムチャツキーという人口20万人規模の都市であるが、今回のツアーでは都市観光は一切なく、空港近くのエリゾボという町で自由市場見学とスーパーで買い出し、宿泊は、登山日以外はすべて、パラトゥンカ温泉郷のホテルに連泊した。

     宿泊先のホテルは湖の近くの山林の中にあり、付近にはお店など1つも無い。都市観光を好ま ない私にとっては適した環境であったが、街の中をぶらぶら歩くことを好む人には物足りなかったかもしれない。

     なお、上の写真記事のところにも述べたように、パラトゥンカ温泉郷には他にも何カ所か温浴施設がある。空港で別のツアー参加者に尋ねてみたところでは、ゼンゼン違うお風呂(温水プール)であったという。宿泊先によって利用する施設は異なっているようだ。

  • ビストラヤ川での釣り体験
     流れの緩やかな水量たっぷりの川をゴムボートで下る。ゴムボートは一艘につき観光客6人。ライフジャケットをつけるので、転覆しても川岸にはたどり着けると思う。

     この川は、ルアーフィッシングで、「キャッチアンドリリース」のみが許可されている。要するに、釣った魚を食べることはできず、「釣る」醍醐味だけをシンプルに楽しむということだ。初心者でもけっこう釣れていた。なお、ルアーは最初からつけられている分を含めて2個までは無料。3個目からは有償(確か、1個75ルーブル、350〜400円前後だったと思う)となる。

     私個人は釣りはあまり好まないので、もっぱら川の景色を楽しんでいたが、釣りをしなくても両岸には人工物は全く無く、護岸工事などのない川岸が続き、時には野生動物も現れるという大自然そのままを堪能することができた。川岸でクロテン?が目撃されたほか、トイレ休憩で着岸した地点には熊の足跡もあった。

     なお、この川遊びは上流→下流への片道のみであり、最終着岸地点では六輪駆動車がちゃんと待機していた。ゴムボートや釣り具も別のトラックで上流の出発地点に戻しているようである。

  • マルキ温泉
     ビストラヤ川の川下りのあと、15分程度のところに上の写真にあるような野趣あふれる露天風呂があった。川岸に掘った水たまりがそのままお風呂になっており、温度は熱湯から微温湯までマチマチであった。砂利が多いので、100円均一で売っているようなゴム草履があると便利。

  • 先住民族・イテルメン人のオープンエアーミュージアム
     旅行会社の当初の案内では「博物館見学」となっていたので、街中の施設かと思っていたら、六輪駆動車でエライ山奥まで入り込んでいった。昨日も述べたように六輪駆動車の窓ガラスが汚れていて風景が見えにくくなっていたが、とにかく、そこにたどり着くまでの途中の風景は、いかにもカムチャツカまでやってきたという気がした。

     現地に着くとまず、「魂を清める儀式」があり、続いて、民族衣装をつけた「住民」がいくつかの踊りを見せてくれる。そのあと、かつて暮らしていた時の「冬の家」(穴の中)に案内され、最後にヤナギランのお茶が振る舞われた。

     この種のアトラクションについては好みが分かれるところかと思うが、とにかく言えるのは、イテルメン人の現在の暮らしぶりを伝えるものではなく、あくまで観光客向けの企画であると割り切って見学する心構えが必要ということだ。岡山県内の身近な例で言えば「奥津温泉の足踏み洗濯」、あるいは、よりカムチャツカに近い北海道で言えば「観光アイヌ」のアトラクションに近いと言ってよいだろう。じっさい、イテルメン人の衣装を着ている若者の半数は、どうみても白人系のロシア人の顔立ちであった。

     もっとも、イテルメン人の踊りを見せてくれた人たちは「酋長」さん以下みな愛想がよく、快くツーショットの写真撮影に応じてくれた。海外の観光地というと、写真をとるたびに金を要求するようなところが多いが、ここの人たちの素朴さには特筆すべきものがある。

     なお、私の下手なロシア語で直接「酋長」さんに尋ねてみたところでは、彼らの住居は、近くの村にあるということであった。私たちが帰るころには、彼らも普通の服に着替えていて顔のメイクも落として、乗用車で村に戻る準備をしていた。




 次回に続く。