じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【ちょっと思ったこと】
急に涼しくなる 8月20日は午後になってから風速10m近い北西の風が吹き、日中の最高気温は33.3度まで上がったものの、22時には25.0度、21日朝には22度台まで([※)というように急に涼しくなってきた。天気図を見ると、どうやら、一時的に秋の高気圧に覆われている模様。20日の夜はエアコンを全く使わずに安眠することができた。残暑はもうこないのだろうか。なお、岡山ではまだ、朝方にクマゼミの声が聞こえているが、数は少なく弱々しい。夕食後の散歩時には何カ所かでマツムシの「ちんちろちんちろ」という鳴き声を聞いた。 [※8/21追記]この日の最低気温は20.7度、最高気温は30.2度であった。 |
【思ったこと】 _80820(水)[旅行]花のカムチャツカとアヴァチャ山登山(9)若い頃に第二外国語を習得しておくと高齢期になって役立つかも 8月13日の日記にも書いたように、ロシアを訪れたのはかれこれ25年ぶりであった。高校2年の頃にNHKラジオでロシア語を学び、大学で第二外国語としてロシア語を習得した私にとって、ロシアには他の国を旅行した時には味わえない別の魅力があった。それは、下手なロシア語で会話を試みたり、街角の看板の意味を調べるといった楽しみである。 もっとも、過去25年余り、仕事の上でロシア語が必要になることは全く無かった。私自身のロシア語の知識は、タイムカプセルに入れられて25年間、私の脳のどこかで眠り続けていたのである。 では、実際、どの程度まで記憶が蘇ったか? まず、文字や発音は問題なく思い出せた。ロシア語は、初心者には覚えづらい文字が多いが、発音の仕方は規則性があり、意味は分からなくても、書かれた文字を読み上げることはできる。また、ゆっくり喋ってもらえば、とりあえず、音声を文字に書き写すということもできる。 次に単語や短文のほうだが、1〜100までの数や、簡単な日常単語、挨拶言葉、買い物会話は何とか思い出せた。もっとも、「〜がいくつ」という表現については、すっかり忘れてしまっていた。 温水プールから、上掲の写真の犬をからかっているときに、ちょうどロシア人の男の子が居たので、「1匹の犬」のつもりで「アヂン サバーカ」と指さしたら変な顔をされた。あとでガイドさんに指摘されてやっと思い出したのだが、「1」は「アヂン」だが、「1匹の犬」の時は、女性名詞に対応させて「アドナ サバーカ」となる。同様に「2匹の犬」は「ドヴェ サバーケ」、4匹なら「チティーリ サバーキ」となる。名詞そのものがいろいろに変化してしまうというところがロシア語の厄介なところである。 その後も、町の看板などを見ているうちに、次々と、昔覚えた単語を思い出してきた。その日の夜には、高校生の頃に戻った夢も見た。 英語万能時代のいま、第二外国語を必修から外す大学が大半を占めるようになった。じっさい、社会に出て第二外国語を使うという機会はきわめて限られている。文学作品を原語で読むか、その国の文化を研究しようと思わない限りは、英語だけで事足りるようになっている。 しかし上にも述べたように、人生のある時期に一生懸命覚えた知識というのは、その後使わなくなると、当該時期の他の記憶とともにタイプカプセルに入れられ、脳のどこかで眠り続けることになる。であるからして、歳を取ってから再びその外国語を思い出そうとすれば、タイムカプセルがしだいに開封されて、昔のいろいろな記憶も同時に蘇るようになるのである。脳科学のことはよくワカランが、これによって、脳のなかの長期間不活性状態にあった部分が再び活性化し、認知症の予防にも有効なのでは?という気もしてくる。 以上述べたことは第二外国語に限ったことではない。中学・高校時代に頑張って解いた数学問題とか、小学校の時だけ習っていたピアノとか、とにかく何でもいいから、タイムカプセル化している記憶を蘇らせるということは、脳の老化防止という点で大いに役立つように思う。 次回に続く。 |