じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 昨日も述べたように、8月23日の岡山は、7月31日以来、23日ぶりに降水を記録した。積算雨量は12.5ミリ。6月〜8月23日までの期間で、10ミリ以上の降水量を記録したのは、6月5日、6月22日、7月28日、そして今回の8月23日の計4回のみ。

 写真は文法経グラウンドに久しぶりに出現した「岡大湖」(大規模な水たまり)。普通の水たまりと異なり、ここでは、「逆さ富士」ならぬ「逆さ半田山」を眺めることができる。


8月23日(土)

【思ったこと】
_80823(土)[一般]男子四百メートルリレー銅メダル獲得と「運」「不運」

 北京五輪の陸上男子四百メートルリレーで、日本は、ジャマイカ、トリニダードトバゴに次いで第三位、銅メダルを獲得した。トラック種目で日本勢がメダルを獲得するのは、1928年アムステルダム大会の人見絹枝80年ぶり2度目、男子では初の快挙になるという。

 私自身は残念ながらこのレースの中継を観ておらず、翌日のニュースで初めてそのことを知った。ジャマイカ、トリニダードトバゴに次いで第3位と伝えられた時にふと疑問に思ったのは、あれっ?、アメリカやイギリスはどうしたんだろうということであった。

 さっそくネットで調べたところ、米国は21日の予選でダービス・パットンからタイソン・ゲイへのバトン渡しで失敗して棄権。また、英国はオーバーゾーンで失格、このほか3年前の世界王者フランスも、39秒53で予選2組6位に終わっていたことが分かった。

 強豪の予選落ちについて、あるネット記事では「カミカゼ吹いた予選3位通過」などという表現もあるようだが、リレーというのは、正確でスピードを落とさないようにバトンをつなぐことも技のうちである。あくまで結果論になるが、バトンミスやオーバーゾーンで棄権・失格になるというのは練習が足りないからそうなったのであって決して不運ではない。そういう意味では、今回の日本の銅メダル獲得は、決してラッキーな結果やカミカゼではなく、個々人の走力とバトン渡しの総和の成果であって、真の実力を反映したものであると言うことができるだろう。繰り返し言うが、リレーは、個人の走力の算術平均の比較ではない。あくまで連携の技を競うものである。




 では、スポーツ競技における「運」、「不運」とはどういうことを言うのだろうか。一般的に「運」「不運」とは、協議結果に影響を及ぼす諸要因のうち、当該選手の努力ではコントロールできないような外在的な変動要因を便宜上そのように呼ぶことが多いように思う。例えば、当日の天候、抽選による対戦相手の組み合わせなどがこれに含まれる。また、オリンピックというのは基本的にメダルを争う「相対評価」であるからして、たまたま同じ種目に強いライバルが居たかどうか、あるいはそのライバルがたまたま怪我で欠場した、といった要因も「運」「不運」に含まれることになるだろう。

 もっとも、考えてみれば、世の中の諸々の出来事も、人間の努力が及ばない外在的な変動によって左右される部分が多く、スポーツ競技以上に「運」「不運」の影響を受ける宿命にある。重要なことは、「幸運」を最大限に活かし、「不運」に対しては最善の方法で対処、そして、自己の評価にあたっては、「運」「不運」という要因の関与部分を適確に取り除き、努力がどの程度貢献したのかを冷静・客観的に点検し、さらなる改善につなげていくことが肝要である。