じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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§§ 2008年版・岡山大学構内の紅葉(19)

 図書館4階の窓から撮った半田山の紅葉。写真上は朝09時頃、写真下は15時45分頃に撮影。イエローバンド(ふもとのあたりに見える黄葉した樹林の帯のこと←私が勝手に命名)が目立つようになってきた。昨年の写真は2007年11月17日の日記にあり。


11月26日(水)

【ちょっと思ったこと】

教育理念を引用?

 各種報道によれば、関東地方の某大学は26日、「教育理念」が岡山大学から無断で引用したものだったと発表した。「地域と世界の発展に寄与します」など3項目が、岡山大学の理念の順番を入れ替え、語尾を「ですます」調に改めたものだったという。5月末にその大学の学内から指摘を受け、学長が無断引用と判断し、6月中旬に岡山大を訪れ、謝罪したという。いっぽう事情説明を受けた岡山大学は「教育理念は類似するものなので、引用していただいて構いません」と説明を了承したという。

 このことで疑問に思ったのは、まず、5〜6カ月前の出来事がなぜ今頃ニュースになるのかということ。それと、そもそも、「教育理念」は引用して使えるような性質のものなのかということである。

 ちなみに、岡山大学の教育理念とは
  • 自然と人間の共生を希求する。
  • 多様な文化・価値観を尊重する。
  • 地域と世界の発展に寄与する。
の3本柱となっている。どの大学でも「引用」できそうな文言に見えるが、それぞれの理念にマッチした研究プロジェクトや交流活動が行われており、岡大ならではという特徴を表しており決して絵空事ではない。そう簡単に他大学に当てはまるものではないと思う。ま、、他大学の手本になるような理念であるとするなら、それはそれで名誉なことである。




セクハラ事件での公表内容

 同じ日の夕刻、岡大にとってはあまり名誉でないセクハラ事件のニュースも伝えられた。岡山大学の40歳代の男性准教授が海外の派遣先の大学で女性職員にセクハラ発言をしたとして、諭旨解雇処分されたということである。各種報道によれば、准教授は、今年9月、交流事業のため派遣されていた海外の大学(ヨーロッパの大学)内の事務所などで女性職員に「性的気分を高めるクスリやその効能を教えてほしい」「いい体をしているね」などとセクハラ発言をした。「いい体」発言については、准教授は当初「医学的な表現をした」と釈明していたが最終的に認めたという。

 この件で若干疑問に思ったのは、今回は「40歳代の男性准教授」と報道されただけで、どの学部・研究科に所属しているのかが明らかにされていないということだ。先月にも(不祥事が重なってまことに不名誉なことだとは思うが)、女子学生にセクハラ発言などをしたとして男性教授が処分を受けていたが、その時の報道は「社会文化科学研究科の50代の男性教授」という表現であった。

 こうした事件・処分で、当事者の氏名、性別、所属、年齢をどこまで細かく伝えるべきかについては、種々の議論があると思う。先月の報道があった時に私が要望したのは以下の通り。
  • 重大な事件であった場合は、実名、性別、所属、年齢をすべて公表するべき。
  • それ以外の場合は、単に「岡山大学の教員」という形で公表し、性別や所属や年齢は中途半端に公表すべきではない。岡大で起こった事件である以上、教職員全員で問題性を共有すべきである。
 しかし、とにかく、セクハラやアカハラはゼッタイに困る。私自身も、不用意な発言で不快感を与えないよう十分に気をつけたいと思う。