じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 緑豊かな中国道

中国道の車窓から眺める新緑(5月2日撮影)。中国道の最高地点は標高700mを超えており、山桜が咲いているところもあった。


5月3日(日)

【ちょっと思ったこと】

新型インフルエンザの予防策

 5月4日朝のデータ放送によれば、新型インフルエンザの感染が確認された人は米国で200人余り、世界全体では19の国と地域、900人を超えたという。内訳は、メキシコ506人、米国232人、カナダ85人、英国18人、ドイツ8人などとなっているという。これまでのところ、感染者の大部分はキリスト教徒の多い国や地域に集中しており、イスラム圏や仏教圏では感染は伝えられていない。単に、メキシコからの人の移動の多い国で感染が広まっただけであるのか、それとも、何らかの生活習慣や気温・湿度などが影響しているのかは定かではないが、何らかの特徴を示しているように思える。

 そう言えば、エジプト国内で飼育されているすべての豚を処分するという決定がなされ、キリスト教徒の養豚業者との間で衝突が起こったというようなニュースが伝えられていた。豚を処分しても感染防止には効果がないというのがWHOの見解であるというが、こういう形で宗教的な対立が起こる可能性は他にもありうる。なお、加熱した豚肉には何ら危険がないが、今後、豚とヒトとの間で感染が行き来すると、より毒性が強いウイルスに変異する恐れもあり監視が必要であると伝えられている。

 インフルエンザの一般的な予防策としては、マスク着用、うがい、手洗いの励行が挙げられるというが、通常のマスク自体でウイルスの侵入が防げるとはちょっと考えにくい。但し、感染者の鼻水や唾液などは重要な感染源となるので、それらに触れる機会を減らすという間接的効果はあるかもしれない。というか、マスクの着用は、自分がうつらないためというより、他者にうつさないための対策として有効であろう。

 うがいや手洗いに関しては、駅のホームや公園などにもっとうがいや手洗いの場を増やすことが必要ではないかと思う。最近では、駅のホームにはそのような設備は殆ど無いし、新幹線の車内でも、飲料水の設備が無くなり、飲用不適の手洗い水でしかうがいができなくなってしまった。

 日本国内で感染が広まってしまった場合は、防護服を身につけても防ぎきれるものではないだろう。できるだけ早い時期にワクチンを接種することが求められるが、かりに感染してしまった場合、最後に頼らざるを得ないのは自分自身の体力と自己治癒力である。けっきょくは日頃からの健康管理が基本になる。一般論として、敵なるものを、排除や消滅という手段で防ぐことには限界がある。最も有効な方法は、敵なるものをいったん自陣に引き込んで弱体化させ、敵対が起こらない形で共存をはかっていくことが肝要である。