じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



08月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§
 8月30日(写真下)と8月31日(写真上)の日の出。8月30日は地平線の近くだけ晴れていたため、丸い太陽の上部分が雲に隠れてカップ型になっていた。8月31日は逆に、地平線近くに雲があったので、太陽の上半分がはっきりと見えた。

 投票日の30日とその翌朝の日の出を重ね合わせると、今回の衆院選で圧勝した民主党のロゴマークに似ているようにも見える。


8月30日(日)

【思ったこと】
_90830(日)日本心理学会第73回大会(5)「時間」と「空間」のなかで自己の変化を捉える(1)

 大会2日目の午後は

S011 「時間」と「空間」のなかで自己の変化を捉える

というシンポジウムに参加した。このシンポには「対話的自己」で有名なハーマンス(Hubert J.M.Hermans)が指定討論者として加わっており、また奥さんのAgnieszka L.Hermans-Konopka先生から「International Institute for the Dialogical Self」という演題の話題提供があった。このほかにも、TEMの代表的研究者のお一人である安田裕子氏、『対話的自己』の翻訳でも知られる溝上慎一氏、時間的展望の第一人者の白井利明氏という合計4名が話題提供者になるという豪華キャストであったが、うーむ、その割には、全体として何が言いたかったの?ということがよく分からない未消化のシンポになってしまったという印象を受けた。

 その原因は、やはり、2時間という限られた時間の中で4名もの話題提供者と2名の指定討論、さらにフロアからの声まで期待したという盛りだくさんすぎる内容にあったのではないかと思う。当該の領域についてある程度の予備知識を持っている聴衆であれば、話題提供の内容を個々バラバラに理解することはできたと思うが、シンポジウムである以上は、個々の研究の紹介以上の何らかのまとまりや獲得目標が欲しかった。

 これは別に、今回のシンポに限ったことではない。2時間という限られた時間の中でディスカッションをするというのであれば、まず最初の1時間は、複数の領域に熟知した1名が、全体を概括し、それをまとめあげたり、今後の展望を示すような話題提供を行うべきであろう。でもって、それぞれの領域の代表的研究者は、話題提供ではなく指定討論者という形で、広い視点から意見を述べる。こうすれば、個々バラバラの研究紹介に終わることはあるまい。

 それはそれとして、今回のシンポを拝聴して、各話題提供者の個々のご研究内容についての理解を深めることはできた。

 次回に続く。