じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2009年版・岡山大学構内の紅葉(27)「元祖・落ちないイチョウ」と「二代目・落ちないイチョウ」の近況 岡大七不思議の1つ、「元祖・落ちないイチョウ」と「二代目・落ちないイチョウ」。他のイチョウより一週間程度遅れて落葉するので非常に目立つ。もっとも今年は寒波が早く到来し、あと数日で完全に落葉し、他のイチョウたちと区別がつかなくなる見込み。 |
【ちょっと思ったこと】
今年の「ふたご座流星群」 12月15日早朝の散歩時に、西の空のふたご座方向に注意しながら歩いていたが、薄雲が広がっていたこともあり、それらしき光を確認できたのは2回にとどまった。 大学構内で道路(←車は通れないところ)に仰向けになって観察をしている学生が2名いたが、光跡の長いものを含めて10個ほど見ることができたと話していた。 |
【思ったこと】 _91214(火)[心理]パーソナリティーの時間的変容を捉える試み−対話性と自己からの検討−(10) 昨日の続き。 話題提供の後半でS氏は、時間と場所を重視することを強調された。キーーワードとして挙げられたのは、バフチンの「クロノトポス(クロノトープ)」と、ユクスキュルの「環境世界(環世界」であった。バフチンの話は2006年の教育心理学会でも聞いたことがあったが(こちらに参加感想あり)、正直なところ、私にとってこの方面の話はどうにもこうにもつかみどころがない。数学の難問、ポアンカレ予想やリーマン予想も難解だが、まだそれらのほうが、何を問題にしているのかという程度は直感的に理解できる。 「環世界」のことも全くの素人ではあるが、「すべての動物はそれぞれに特有の知覚世界をもって生きており、その主体として行動している」という時の「それぞれ」は種差のことを言っているのであって、同じ人間という種の個人個人の差には当てはまらないようにも思ったがご趣旨がよく分からなかった。 もっとも、同じスライド画面には「(進化論・適応概念を遺伝のように中に入れない)」とも記されていた。おそらく、「進化論・適応概念は、個体に備わった内的属性として扱うのではなく、あくまで、時空との関わりとして論じる」ということを主張されたかったのではないかと推測するが、確認はできていない。 S氏はさらに、「変化ではなく変容をとらえる」と主張された。質問紙性格検査や質問紙調査のように事前に用意した項目で捉えられるのは【量的】変化のみであって、形質の変容を捉えるには工夫が必要ということであるということだ。この御主張にはおおむね賛同できるが、普通、「変容」というのは、量的な「変化」の結末として生じるものである。「(量的)変化」ばかりを重視していると「(質的)変容」に気づかないという点はそうだと思うが、ある日突然「変容」が起こるものでないことも確かである。変容の原因を追うためには、やはり、変化を地道に追跡していくことが必要ではないかと思う。また、「項目で捉えられるのは変化のみ」かどうかについても若干疑問があった。同じ質問項目を用いた調査でも因子構造が変わってくるということはよくあることだ。「因子構造」なるものを「単なる整理の道具」と捉えるならともかく(←私自身はそう考えているが)、何かの本質を反映していると考える立場から言えば、事前に用意した項目でも質的変容を把握することはできるような気もする。 不定期ながら次回に続く。 |