じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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§§ 大学構内の落ちない面々(1)

 いよいよ受験シーズンとなったが、大学構内には、本来落ちるはずの葉っぱをいまだにつけている「落ちない樹木」がいくつかある。1回目は、12月28日の日記にも掲載した、ニセ「ちないアメリカフウ(モミジバフウ)」。一晩中点灯される街灯の近くにあるとはいえ、氷点下の気温にも耐えていまなお葉っぱをつけているのはスゴイ。


1月13日(水)

【思ったこと】
_a0113(水)[心理]2009年度版・卒論執筆の手引き(3)先行研究論文の引用・紹介

 今回は、先行研究論文の引用や紹介についていくつか留意点を述べることにしたい。

 第1に、卒論テーマに関係した論文は、できるだけ広く読むことである。たまたま見つけた論文を場当たり的に紹介するだけでは努力不足と見なされる。最新の研究は学会発表抄録などに掲載されることがあるが、抄録というのは本来は速報であって、論文ではない。ある程度研究がまとまった段階では必ず学術誌等に投稿されるはずであるのでそれを見逃さないようにしたい。

 第2に、先行研究論文を引用するにあたっては、引用のルールと形式をきっちり守ること。他の人の書いた文章を、引用したということを記さずに自分の文章として「なりすます」のは盗用あるいは剽窃とみなされ、それが顕著な場合は当然不合格とされる。

 引用は原文を一言一句忠実に転記することが肝要であり、万が一変更した場合は、「句読点や改行箇所を改変」、「一部省略」というような但し書きを入れる。英語論文の場合は、短文であれば、英語の原文を引用した上で訳文(訳書からの引用であれば著者名のほか訳者名も入れる)とよいだろう。なお、以上は、原著者の主張・見解等を引用する場合に特に守らなければならない。実験や調査の結果部分を引用する場合には、数値や研究方法が正確に引用されていれば、元の文章をそのまま転載する必要は必ずしもない。

 第3に、引用は、自身の研究テーマに関連のある内容に限るべきであり、テーマと関係のない部分まで紹介する必要は全くない。

 第4に、原著者の結論を無批判に受け入れないこと。例えば「A氏の研究により、○○という行動には男女差が確認された」と記すと、A氏の研究を100%認めてしまったことになる。「A氏は、××名の△△を対象とし、××という方法を用いて、○○という行動において男女差があるという結果を報告した」というように、できるだけ再現や比較検討が可能になるように紹介しておく必要がある。

 次回に続く。