じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 妻の実家の庭に植えられていたクリスマスローズ。昨年の春に、この株を分けてもらって岡山で育てていたが、2月11日の楽天版にあるように、開花時期は露地植えでも、室内鉢植えでも殆ど差がみられないようだ。


2月13日(土)



【小さな話題】
バンクーバーオリンピック「開会式」

 土曜日の午前中、妻の実家で、開会式の一部を見た。各国選手の入場行進では、殆ど耳にしたことのない国・地域があり、世の中の変化の激しさを実感した。

 余談だが、カナダの旗は白地に赤となっているが、選手団が掲げていた旗の白地には寄せ書き(サイン)のような文字が書き込まれていた。2000年9月20日の日記で、「日の丸に文字を書き入れて応援すること」という短い話題を取り上げたことがあったが、今回、少なくともカナダでは国旗の白地に文字を書き入れる習慣があるらしいことが分かった。


【思ったこと】
_a0213(土)[一般]ハウステンボスは高齢者福祉村として活用すべき

 各種報道によれば、大手旅行会社のエイチ・アイ・エス(HIS)は12日、長崎県佐世保市の大型テーマパーク、ハウステンボスの経営に今春から乗り出すことを決め、発表した。これにより、今春にも閉園の可能性があったハウステンボスは、HIS傘下で再生を目指すことになった。

 2月13日の朝日新聞(西部本社)記事によれば、HISのハウステンボス経営構想は、交付金支給や冷暖房費値下げなどを前提としつつ、以下のような概要になっているという。
  1. 入場料金値下げ
  2. ホテルヨーロッパ以西を無料ゾーン化
  3. 「アジア一」のアウトレット施設誘致
  4. HISコールセンターを園内に開設
  5. アジアからの送客強化
  6. 現在の従業員数確保
 あくまで素人の見解だが、こういう形で再建がはかれるかどうかは、かなり微妙ではないかと思っている。

 まず、アウトレット施設については、従来の郊外型から「ヴィーナスフォート」に新設されたような都心型の施設がお客を集める可能性がある。いくらアジア一番と言っても、個人が購入できる金額には限りがあるし、わざわざ日本の西の端まで買い物に出かける人が増えるとは思えない。

 入場料金値下げや無料ゾーン化は、リピータが頻繁に訪れるような大都市圏内の施設であれば集客アップにつながるとは思う。しかしハウステンボスのようなところに泊まりがけで出かける場合は、トータルの旅費(ホテル宿泊費、交通費、食事代、買い物)に占める入場料の割合はおそらく10%未満であり、それが値下げされたからといって、じゃあ行ってみようかということには必ずしも結びつかない。

 アジア各地からの観光客がどれほど呼び込めるかも、中長期的には不透明ではないかと思う。アジアの人たちから見た日本の観光地の魅力と言えばやはり、
  • 雪景色
  • 温泉や火山
  • 京都・奈良などの歴史文化
  • 最先端のハイテク技術を駆使したレジャー施設
などではないかと思う。しかし、ハウステンボスはどう好意的に解釈しても、所詮はオランダの物まねであってそれ以上にはなり得ない。アジアの人たちがヨーロッパ風の町並みを堪能したいと思えば、ダイレクトに本物のオランダを訪れてもそれほど旅費は変わらないと思う。

 ではけっきょくどうすれば再建がはかれるのか。以前、2006年5月19日の日記などでも論じたことがあるが、私の持論は、テーマパークは高齢者福祉施設として再利用すべきというものである。ハウステンボスの場合は特に、長期滞在型のリゾートをめざしていたところがあり、こういうところに住みたいという高齢者の方々も少なくないと思う。それでもって、園内の環境整備(チューリップの植え付け、管理、掃除など)は、元気なお年寄りを募って作業をしてもらえれば、お年寄り自身の働きがいにもつながる。また、遠方に住む家族や親戚たちも、テーマパークではなくお年寄りを訪ねることを第一目的として、そのついでにテーマパークで遊んで買い物をして帰って行くということになり、本当の意味で人と人とのつながりを第一にしたビジネスが展開できるはずである。