【思ったこと】 _a0503(月)[TV]人はなぜ趣味に熱中するのか?
あらかじめ録画・ダビングしておいてGW中に視た番組の2回目は、3月28日に放送されたNHKの
熱中時間 忙中"趣味"あり
この番組は2004年4月に放送開始され、何度かスタイルを変えて6年間、500人近い熱中人を紹介してきたが、最終的に「BS熱中夜話」という別番組ともに、熱中スタジアムに発展的に統合されたということである。ダビングしてあったのは当該番組の最終回であり、「人はなぜ熱中するのか」というタイトルで、各年代別の熱中の特徴を紹介していた。
- 10代:国道の看板/電車のトイレタンク/洗車機/壁掛時計修復/
生まれながら(ビルトイン)?。刷り込み。知識を得て後からではなく、幼い時から特定対象に熱中。
- 20〜30代:全国各地で輸血(輸血回数も)/団地/壁(何の変哲もない薄汚れた壁)/クレーン/大型免許を取ってバスをマイカーに/
20〜30代はマイブーム。子どもの頃とは違うものに熱中。他の人と共有するより「私にとって面白ければいい」。
- 40〜50代:ペナント収集/ホーロー看板収集/ガソリンスタンド/プロレスグッズ/
子どもの頃が高度成長期のきらめいていた時代にあたっており、あの頃に戻りたいという気持ち。子どもの頃に夢だったモノに熱中。無くなっていくものを惜しんで、私だけが後世に残せるんだという使命感で。
- 60〜80代:木登り/バッティングセンターでのホームラン王/国内航空路乗り尽くし/世界各地での寒中水泳/
定年退職してから新たに熱中。頭で考えているのではなく、体の欲求に従っている。体の欲求からエネルギーが出てくる。
- 102歳の方(お一人):全国の郵便局での貯金/切手収集/チラシの車の写真の切り貼りけ/近所の池の周り4kmをゴミ拾いをしながらのウォーキング/
人生に熱中する人。日々の生活をおろそかにせず、なんでも一生懸命やる。
番組の最後にはレギュラー出演者の方々からの感想が披露された。印象に残った解釈としては、
- ベルクソンが「人生はエラン・ビタールだ」と言っているように、生命の跳躍、躍動、はみ出していくこと。動物と違って人間は、いっけん無駄であることにも自分が向かってしまう。そのエネルギーが生命の躍動。
- 熱中することは「繋がり合うこと」。世界や人やモノと、垣根すら越えて繋がり合う。
- なぜ熱中しているのかは、その人個人が分かっていればいい。
「人はなぜ趣味に熱中するのか?」についての私の考えは
- その行動が原則として「好子出現の随伴性」のみで強化されていること。
- 断片的・単線的な「行動→結果」ではなく、行動が長期的に継続することでより大きな結果が伴う場合。
- 行動反復によりスキルが上達し、より大きな、質の高い結果が伴うようになること。
- 行動の結果自体が環境を変え、その「行動→環境→行動→環境」というスパイラル型の相互強化が起こること。
などである。
番組で取り上げられたような「世代別」については疑問を持たざるを得ない。但し、子どもの頃はきっかけの種類が少ないので、結果的には「刷り込み」のように見えてしまう。また、中高年以上では、スキルの上達や、累積的な結果が大きくモノを言うようになってくるとは思う。
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