| 東トルコで思ったこと(10)トルコのカンガール犬 
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 東トルコで見かけた犬のコレクション。
 
A:ヴァン湖畔で寝ていた犬。ちなみに「ヴァン湖」は「わんこ」とも発音される。
B:カルス郊外で見かけた牧羊犬。
C〜E:スメラ僧院入り口のレストラン近くで放し飼いにされていた犬。カンガール犬と思われる。
 旅行中、現地ガイドさんから「カンガール犬」の話を聞いた。「カンガルー犬」のようにも聞こえたが、ウィキペディアで確認したところ、正しくはカンガルー・ドッグ(Kangal Dog)と呼ばれ、オーストラリア原産のカンガルー・ドッグとは全くの別物であることが分かった。
 
 ウィキペディアの当該項目によれば、名前はトルコのジハス県カンガール地区で飼われていたことに由来する。以下、要約引用すると
 
このほか、ガイドさんから現在もトルコ国内ではほとんどが作業犬として使役されていて、あまりペットとして飼われてはいない。 近年トルコ政府より国宝に指定され、記念切手が発行されたために知名度が上がってきている。
日本犬のようなショートコートで、毛色はフォーン、ブリンドル、牛乳色。それに加えて、別名のアクバシュ(意味;黒頭)という名にあるように、マズルと耳が黒い。堂々とした大きな体格で、足が長い。耳は垂れ耳で、尾はサーベルテイルと呼ばれる形の垂れ尾。体高は85cm前後で体重は60kgの大型犬。性格は賢く、飼い主に一途。
 
というような話を聞いた。前脚のほうが短い(後ろ脚が長い)。
山間部では、オオカミに襲われないための番犬として飼育される。
山間部では、外向きに尖った針(あるいは鉄条網)を取り付けた首輪をしている。オオカミは、敵を倒す時に、最後は首の部分に噛みつくが、そういう防具付きの首輪をつけていれば致命傷を受けることがない。
 
 C〜Dの写真にある犬は、観光地で放し飼いにされているため、見知らぬ人にもよくなつく。「おすわり」と声をかけると、なぜか右足を前に上げた(写真E)。また、狩猟犬ではしばしばそのようにされるということだが、耳たぶを切り取られていた(写真D、E)。戦う時に耳たぶが弱点になるためらしい。
 
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