じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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岡山大学時計台に架かる虹 10月6日の17時15分頃〜17時30分頃、岡山市内で最高レベルの鮮やかな虹が出現した。18時10分からからのNHKローカル番組でもこの話題がトップで伝えられた。 私自身が岡山大学構内で目撃した虹としては、1997年5月25日と1998年1月16日の虹があり、いずれもこちらに掲載している。但し、当時はデジカメは使用しておらず、プリント写真をスキャナで読み込んで画像化した。 昨日の場合は、長時間会議が終わった直後、トイレの窓から偶然に虹が出ていることに気づいてさっそく構内で撮影という幸運に恵まれた。Life-X (ライフ・エックス) にも別のアングルからの写真を追加しておいた。 ※なお、私がこれまでに体験した、感動的な虹としては、 などがある。 |
【思ったこと】 _a1006(水)日本心理学会第74回大会(15)心理学の縦断研究における継時的データの分析方法(2) 大会第2日目に行われた、 ●心理学の縦断研究における継時的データの分析方法− 方法論と幾つかの試み − 21日 12:30-14:30 の感想とメモの続き。 昨日の日記で「要するに、分散分析というのは回帰分析の一種である」と書いたが、このことについてもう少し補足しておきたい。 MA氏による講習的話題提供では、まず、一般線形モデルについての解説があり、その中で、Nested、Repeated Measuresの構造を持つデータについてのANOVA、Rgeression(多項式回帰、交互作用を含む重回帰、変数の対数変換など)、さらに、切片や傾きが水準ごとに変化する回帰分析であるANCOVAについて概説された。 具体的な事例として、身長と体重の関係についての単回帰(Simple linear regression)が挙げられた。ここでは目標変数は体重、説明変数は身長とするが、説明変数に性別という名義尺度を入れてみても、同じ身長であるなら男女の体重には差は見られず、回帰直線はほぼ重なってしまう。ところが、説明変数を「性別」、「身長」、に「性別×身長」としてみると、回帰直線の切片や傾きは男女間で異なる(←示されたデータに関しては、有意な差ではなかったようだが)。 次に、混合モデル(Mixed Model)の計算法として、EMS法、ML法、REML法が概説された。このうちML法は、固定効果も変量効果もすべて最尤法で推定分散を小さく見積もるため検定が甘くなるという欠点があるということであった(1/(n-1)ではなくて1/nで計算するため)。 以上をふまえた上で、マルチレベルモデルを利用した継時データの分析の事例が紹介された。私の理解した限りで言えば、この種の事例は、2要因(1要因繰り返し)の分散分析に対応するものであった。具体的には、入学試験の種別(推薦、センターのみ、個別学力試験などの違い)を説明変数、入学後のストレスを目標変数とするモデルであった。分散分析であれば、入試種別×入学後の時期という、繰り返しのある2要因ということになるが、その場合には、入学後のストレス測定時期は、分散分析であれば、春、夏、秋、冬といった名義尺度扱いになるため、ストレスの変化を継時的に把握することができない。これに対して、マルチレベルモデルを利用し、切片(入学時点でのストレスの違い)や傾き(ストレス増減の変化量)を考慮に入れて継時的な変化を比較することができるので、同じデータから得られる情報が増すという仕組みなのであろう。 もっとも、上記の事例で多少疑問に思ったのは、この分析が、直線回帰を前提としているということであった。しかし、果たして、ストレスの大きさというものが、間隔尺度で測定できるのかどうかは定かではない(しかも、ストレスというのは1次元的な量ばかりでなく、質的な内容も変化していくはずだ)。また、入学後の経過日数は、形式的には比率尺度ではあるが、実質的には、期末試験とか夏休みといったイベントで質的に変化するものであって、日数を横軸とした線型モデルで捉えられるだろうかという疑問が残った。 次回に続く。 |